私は前々から、正直言って、この天孫が降臨してから妃を娶って御子が生まれるまでの話にも、どうも理解しがたいと感じていましたが、今年になってYouTubeでホツマツタエでの解釈を知って少しは納得できました。
天孫降臨も、もう一人の天孫が先に東北地方から大和地方に降臨(派遣)していたそうです。
最初はそちらも父君の忍穂耳尊が治めようと思ってましたが、
当時政治の中心地であった東北地方の現地の人々が行かないでくれと引き留めたので、
代わりに息子が行ったという事です。
また、瓊瓊杵尊はニニキネという名で、最初は筑波とか東海地方の開墾・灌漑事業を率先していて、
富士山麓あたりで、地元の大山祇神にもてなされた宴席において神吾田鹿葦津姫にお酌をされて、一晩ともに過ごした後、すぐにまた別の地方に仕事に出かけていかれたのですね。
それで富士山本宮浅間大社の主祭神が木花佐久夜比売命(このはなのさくやひめのみこと)というのも合点が行きました。
天孫をもてなす宴席に、母親が姉の磐長姫を連れて「この娘も」と勧めたが父親に断られ、
恥をかかされた事への恨みと妹への嫉妬から、
「神吾田鹿葦津姫はこの国の他の男と付き合っていた、一夜限りのまぐわいで懐妊は怪しい。きっと腹の子の父親は天孫じゃなくて他の男だ」というデマを流した。
そこで神吾田鹿葦津姫は、身の潔白を示すのに、生まれる子が本当に天孫の子ならば先祖ゆかりの桜の木の花が咲き続けると誓約を立てた。
仕事に忙しいニニキネは、追ってきた姫を追い返したり、噂を聞いて疑惑を持った目で見たので、
出産時に桜の花が咲いて身の潔白を神が認めたにもかかわらず、
子供たちを夫の子だと認知されず、絶望的になった姫は、宮に火を放って母子心中を図ったが助け出され、
ニニキネも深く詫びて歌を詠んで、この花はずっと咲いている、潔白を認めるということで、木花咲耶姫という別名が生まれたとか。
ニニキネは最後の赴任地が九州地方であったとのことです。
それでも私は女性の立場で、色々と不愉快、憤怒の湧きあがる点はあって、それらの気持ちはぬぐえません。
そんなわけで、木花佐久夜比売命のご神徳は、
家庭円満とか安産だの火難消除だの航海・漁業・農業・機織りと書かれていますが、一番に
「不倫を疑われた女性の身の潔白を晴らす!」が入るんじゃないか?と思うのでありました。
新宿の花園神社内の浅間さまは土地柄から芸能神社にされているけど、
神話を学んでいると、その芸能関係のご利益はご祭神の得意分野と関係が薄いような気がします。