天地開闢 第一段では、本文(正伝)の他にも、ある一書曰(あるふみにいわく)という、つまり異伝や異説が6つもあるので、なるべく簡潔にまとめてみます。
第一
天地が分かれた時、言葉に出来ない形の一つのものがありました。
その中に自然と成られたのが
国常立尊(くにとこたちのみこと)または国底立尊(くにのそこたちのみこと)
次に出現した神は国狭槌尊(くにさつちのみこと)または国狭立尊(くにさたちのみこと)
その次に出現した神は豊国主尊(とよくにぬしのみこと)または豊組野尊(とよくむのみこと)とも豊香節野尊(とよかぶのののみこと)など別名も7つくらいある神でした。
第二
昔、国も地も、まるで油が水に浮かんでいるようでした。
ある時、葦の芽が芽吹いたような可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこじのみこと)
次に国常立尊
その次に国狭槌尊
第三
天地が混とんとしていた時に可美葦牙彦舅尊、次に国底立尊が出現
第四
天地が初めて分かれた時、国常立尊 次に国狭槌尊
また別の言い伝えでは高天原に天御中主尊(あめのみなかぬしのみこと)
その次を高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)、
また次に神皇産霊尊(かむみむすびのみこと)
第五
天地がまだ生まれてない時は、まるで海に浮かぶ雲のように何も支えるものが無い状態でした。その中に葦の芽が初めて泥の中から生えたように生まれ、それが人(かみ)となり
国常立尊と申します。
第六
天地が初めて分かれた時、葦の芽のようなものが空中に生まれた。
これによって出現した神が天常立尊(あめのとこたちのみこと)
次の神が可美葦牙彦舅尊
また物があり、それはまるで浮かんでいる膏(あぶら)のようで空中にうまれました。これによって出現したのが国常立尊
【私のつぶやき】
以上、日本書紀での天地開闢の第一段でした。
第二段では、さらに神々がいらっしゃいます。