令和三年版 車両の長さとレイアウトの線路長 リニューアル編 | 美里山倶楽部

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大型のレイアウト美郷山鉄道の進捗、レイアウト制作に役立ちそうな話題、車両の小加工、などなどを模型歴半世紀以上、オートバイ歴45年のライダーが書いていきます。
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 車両の長さとレイアウトの線路長は、結構密接な関係にあります。

そこで、二年前に書いたブログを分かり易くしてみました。

 

 レイアウト設計時にエンドレスの長さ考えたことありますか? 
 レイアウトでは線路配置はもちろんですが、駅の有効長などが重要で皆さん相当苦労して設計されることと思います。

 また前回のブログ「令和三年一月三日 Nゲージ列車の長さについてリニューアル編」で、在来線15両編成ではその長さが203cmになることを書きました。

 

 エンドレスを前提に一周どのくらいの長さがあれば、列車を走らせて満足できるかについて考えてみました。
 まっ、長ければ長いほど良いのは間違いないのですが、2両編成と15両編成が同じ線路長で満足する訳には行きません。

 

 試しにR280の線路に280mmの直線を入れた小判型エンドレスに2両編成と15両編成を置いてみました。

 ギリギリこの小判型に15両入るんです。計算してみると、線路長が約2300mmで、15両編成の列車長が大体2100mmだから200mmほど余して何とか載っかるんですが、不自然なのは明らか。先頭から最後尾が見えるんです 
びっくり

 レイアウトを考えるとき、何両編成を走らせるかってあらかじめ決めることは多いのですが、何mのエンドレスにするかまではあまり深く考えてないんではないでしょうか?

 

列車と駅の関わりかた
 15両編成となると、全長は約2100mmにもなり、また駅が占める長さはポイント部を含めて、2800mmくらい必要になることを前回書きました。

 

 そして私を含め大体の方が、列車が駅に接した瞬間に「駅に入った」と感じ、駅に停まったあるいは通過して、最後尾が駅を離れるまで「駅にいる」感覚を持ちます。

 ですので、15両編成の場合「駅に入ってきて、発車して駅を離れた」という感覚を得るためにすでに2100(駅に入る瞬間)+2800(駅内)+2100(駅を離れる瞬間)=7000mmが駅にいると感じる区間になるわけです。


 従って7000mmの長さでエンドレスを作ると、15両編成では「駅を離れた」瞬間に列車が「駅に着いた」、つまり「駅ばかり区間」感覚のエンドレスになってしまいます。

 

列車長とレイアウト線路長との関係
 「駅ばかり区間」を3編成分と見なして、それでは駅を離れている区間「駅離れ区間」がどれだけあれば、エンドレスが短く感じられないかというと、これは5個の大小レイアウトを作ってきた経験と他の人が作られたレイアウトと車両長の統計を取ってみた結果「車両長の6~7倍」あればまずまず満足出来るだろう事が分かってきました。 

 それに「駅ばかり区間」が3編成分あるので、レイアウトの線路長は、3+6~7=9~10倍あると満足できるだろう、ということになります。

 こんな事を自分が設計されたレイアウトプランに当てはめてきてください。自分が最大何両編成の列車を走らせるのかということは、実はレイアウトの設計にとって、ものすごく重要な要素になります。


 こうして美里山鉄道では、15両編成(編成長2100mm)を満足に走らせるために、19~21mの線路長が、最低でも必要であると考えて設計しました。ローカル線は最大6両(編成長840mm)なので、8.4m見当の線路長になっています。


 いくつかのレイアウトを拝見すると、意外とこの法則が当てはまっているように思えます。


 例えば、600×900mmの台枠にR280の曲線に280mmの直線を挟んだ楕円形のエンドレスを敷いたとすると(前頁、写真の大きさ)、大体線路長は2300mm位ですから、2300÷280=8.3となって2両編成でも少し短いと感じるかもしれません。実際、2両編成はなんとか我慢できても、3両編成を走らせてみると明らかに短いと感じました。
 不思議なことにホームを置くと余計そう感じます。これは、先に書いた駅を離れてない感じが視覚として現実に認識できるからだと思います。
 

簡単なレイアウトプランの一例

 少し例を考えてみましょう。900×1800mmの大きさに、R317の半円の間に980mmの直線を挟んだエンドレス。約4000mmの線路長になりますので、4両編成までが無難です。

 上図は、そんなエンドレスに駅を置かずに信号場としたプランです。

 

 メイン駅は左上に上がるターミナル駅としました。こうすると駅を発車してエンドレスを回る分には、駅自体を通ることはないわけです。

 

 そしてある程度回ったら信号場に停車。待避線に予め信号場に列車を停めておいて今度はそちらを逆方向(時計回り)に走らせて数周させてターミナル駅に到着させます。

 

 そしたら、信号場に停めていた列車を走らせて、リバースのトンネルを潜らせて進行方向をかえまして信号場に停車。

 

 ターミナル駅に停まっていた列車を折り返す。

 

 ・・・なんてことを繰り返して走らせると結構楽しめそうですし、自動運転を組みやすいので、眺めて走らせるのにも向いているかもしれません。

 

 Tomixのカーブポイントを使えば、900×1800のベニヤ板1枚に収まります。

 

 機関車付ならターミナル駅に機回し線をなんとか付けられるでしょうし、端部を転車台にした機回しならSLもいけそうです。

 

 このプランはリバースを下のトンネルに組んだのがミソで、駅の上を鉄橋で通すより線路がうるさく感じられません。

 

 また、終端駅をターミナルにしておくのも良いですよ。ダブルリバースにすると一気にプランが陳腐になります。

 

実際の列車長とレイアウトの大きさ

 大分話がそれました。

 
 最後に、下の表は今までの話をまとめたもの。何両編成を走らせるとどのくらいの線路長が望ましいか、それに応じたレイアウトの大きさ、レイアウトに必要なプラン(線路配置例)を一覧にしてみました。

 

 10両を超す編成を走らせるには、常設の個人レイアウトではなかなかプランは絞れなくなりますので「おまかせ」ですが、前回の「Nゲージ列車の長さについてリニューアル編の続き」の6畳レイアウトは一例になりますね。照れ

 

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