今日から明日にかけ静岡でジャパンレプタイルズショーがあるわけですが、諸事情により私は自宅でテレビの番をしております。

 

昨日の金曜ロードショー「Jurassic World」を録画しておいたので、ビール片手にじっくりと視聴いたしました。

 

思い起こせば中学生の時、Jurassic Park が公開され、映画館まで見に行きました。

その衝撃たるや、それまでの着ぐるみっぽい偽物っぽい恐竜ではなく、CGを駆使した映像は中学生の私の脳みそに強烈に浸透しました。

その後二日間くらい熱を出しましたからね。

 

で、たった4つの(AGCT)塩基の組み合わせで生物が成り立つということを知り、なんだかんだで生物学を志すようになったような気がします。

 

それから20年。Jurassic Worldは、映画館に見に行く時間的金銭的家庭的余裕はないものの、今夜は久しぶりの独り身ということで居間で恐竜の世界を満喫しました。

 

まあ、ストーリーとしてはアメリカ人が好きそうなお話ではありますが、せっかくのカメブログ(とインコブログ)なので、生き物目線での映画評論をば。

 

(ネタバレ注意)

 

オープニング

卵から恐竜が出てくるシーンで、いきなり前足から出てきたのはいただけませんね。爬虫類にも鳥類にも卵嘴があるのですから、ここは恐竜もちゃんと卵嘴を使って口から出てきてくれないと、リアリティーにかけます。

しかも鋭端側から出ちゃってますが、これ逆子じゃないですか。

鳥の場合(おそらく恐竜も)、嘴打ちは鈍端側側面から始まって、そこからハードな殻の場合はくるくると胚が回って卵嘴で殻に穴をあけて出てくるはずです。(ソフトの場合は裂けるというか破けて出ますが、今回はハードな殻でした)。

 

そしてハッチ直前の胚がばっちり目を開けて外の様子をうかがっているというのも、鳥や爬虫類ではちょっとないかな~とおもいました。

最初は弱々しくてヘロヘロしてるもんですよ、孵化仔って。

 

まあ、映画ですからいいとしましょうか。

 

遺伝子操作で作り出した怪物が逃げたと思って検証するシーン

普通、「逃げたかも」というレベルで生身の丸腰の人間が猛獣の檻に入っていかないでしょう。

いくらアメリカ人だからって、そこまで向こう見ずだったら命がいくつあっても足りません。まあ、太っちょのおじさんは食われましたが。

 

まあ、アメリカ映画なのでいいとしましょうか。

 

 

怪物退治のためにラプトルを放してしまうシーン

いや、もうこれはないでしょう。いくら馴致が進んでいるって言ったって、主人公の言うことしか聞かないレベルの猛獣を放しちゃダメでしょう。しかも主人公ラプトルに裏切られるし.

さらに怪物にラプトルのDNAが入っていたからってラプトル裏切るし。

そんな基本的な情報くらい共有しておきましょうよ。

それでいて最後には主人公の言うこと聞くし。ラプトルよ、お前には主体性というものはないのか!?

 

まあ、映画なのでいいとしましょうか。

 

 

T-REXと怪物を戦わせるシーン

安易にT-REXを放ったけれども、普通だったらヒロインが真っ先に食われて終了なはず。まあ映画だから百歩譲ってT-REXが怪物に戦いを挑んだとしよう。んで、普通「あ、こいつ自分より強い、やべえ、殺される」って思ったら逃げ出しますよ、生き物は。命がけで相手と戦うなんて、そんなことありません。

しかもそこに生き残りのラプトルが登場してT-REXと一緒に怪物を倒そうとするし。

おいおい、ラプトルよ、Jurassic Parkの時はあっさりとT-REXに食い殺されたんじゃあないのか??今ここで協力している場合か??しかも人間のために。

 

まあ、アメリカ映画なのでいいとしましょうか。

 

怪物を倒したT-REXとラプトルを主人公たちが見送るシーン

普通に考えたら怪物を倒した恐竜たちは主人公たちを襲わなきゃ変でしょう。これまでさんざん人間をターゲットにしてきたのに、怪物を倒した途端、さいならーと森に帰っていくのは不自然すぎる。

 

まあ、アメリカ人が好きそうなストーリーだし、ここで恐竜が人に襲い掛かってきたら、話が長くなるのでいいとしましょうか。

 

 

そしてラストシーン

なんだか知らなけれどうまくいっていなかったカップルが、危機を乗り越えてラブラブになってしまうなんて…・

まるでアメリカ映画ではないですか!

 

あ、アメリカ映画でしたね。

 

 

というわけで、私を監修に入れなかったおかげで散々な映画になってしまっておりましたが、夏休みの夜にビール片手に楽しむのにはちょうどよさそうな映画です。

ネタバレしてしまいましたが、まだ見ていない方は是非ご覧あれ。

そして、ここまで駄文に付き合ってくださった皆様に感謝いたします。

 

終わりになりましたが、うちにいる恐竜

今日もコオロギをバリバリ食べています。

映画の中で、恐竜が人を食うシーンの恐竜をアガマに置き換え、人をコオロギに置き換えるとちっとも珍しくないシーンになります。

 

そしてうちの首長竜

カメラ目線で立体視してきます。ハンターの目です。

最近指にアタックしてくるようになりましたが、まだまだへたくそなので噛まれる気がしません。

 

それではみなさん良い夏休みを。