残すは、通電試験と外装組立です。
忘れてました、通電試験の前にアースが正常に接続されて、互いに導通があるか、テスターのΩレンジで測定しておきます。これは教科書(真空管アンプの素 P.268)の通り行えばOKです。
では、通電試験の説明です。
電源ケーブルをコンセントに接続し、スイッチをONにします。
まずは、真空管をつけない状態で電源部ユニットから正常に直流電圧が流れているか確認します。テスターをDCVレンジにして、R12の両端の電圧を測定します。
今回使用した電源トランスは KmB90F 真空管は6N6P この条件だと、285V±10%の数値がでればOKです。測定の結果は 270V 約5%の誤差なので、正常であることが確認できました。
では、一旦電源をOFFにして、 しばらく待ち、コンデンサーを放電します。
次に、真空管をソケットに差込ます。そして電源を入れて、以下の電圧を測定します。
①出力段カソード電圧( 正常値 50~70V) ・・・抵抗R8の両端の直流電圧を測定
②電源電圧 ( 正常値 200~300V)・・・抵抗R12の両端の直流電圧を測定
③初段カソード電圧 ( 正常値 1~2V)・・・抵抗R4の両端の直流電圧を測定
④出力段バイアス電圧 = 出力段カソード電圧と、初段プレート電圧の差( 正常値 数V)・・・抵抗R3 の両端の直流電圧を測定し、②との差を求め、さらに、その値と①との差を求める(たぶんです・・・)
予備を含めて真空管を3本購入していたので、それぞれについて測定してみました。
真空管Ⅰ 真空管ⅱ 真空管Ⅲ
①出力段カソード電圧 52.6V 57.0V 60.0V
②電源電圧 248.2V
③初段カソード電圧 1.4V 1.33V 1.30V
④出力段バイアス電圧 6.6V 5V 未測定
測定結果は正常値の範囲内なので、今回作成した真空管アンプが間違いなく正常に動作することを確認できました。
教科書によると、6N6Pは真空管の品質にバラつきがあることが多いと書かれており、確かに測定結果でも、3本とも異なる電圧を示していました。今回は比較的、電圧値が近い2本(真空管ⅱ、Ⅲ)を使用することにしました。この電圧差であれば、他の回路の誤差に埋もれて、左右で音量が異なるようなことはないのではと思います(期待を込めて・・・)。
さあ、これで通電試験は完了です。外装パーツ( 底蓋、トランスカバー)を取り付ければ完成です。下の写真が完成したMini Watter ミニワッターです。
いやー、ついに、6N6P シングル版 Mini Watter ミニワッター が完成しました。
教科書を読み込むこと約3ヵ月、部品集めから、組立完了まで約3ヶ月、半年の歳月を費やして(途中でかなり長い休憩しておりましたが・・・)、完成です。
音はといいますと、それはもちろん格別な音がします(気持ちが大事です
)。このアンプは大音量で大きなスピーカーを鳴らすためのものではありません。
暗くした寝室で寛ぎながら、真空管の灯りを眺めつつ、小型スピーカーで(これも自作だと楽しいですよね)、ゆったりと音楽を聴くのに適しているのです。自分で苦労して作ったものが、しっかりとアンプとして使えるなんて、それだけでかなり幸せです。
組立記録は、①から始まり、今回の⑧で完結です。
今回の記録が、これから、6N6P シングル版 Mini Watter ミニワッターを製作しようとお考えの諸兄皆様の、参考として少しでもお役に立てれば私も嬉しいです。
また、今回このように苦しくも(
)楽しい真空管アンプを作る趣味を教えて頂いた、名著 真空管アンプの素 の著者 木村哲さん(ペルケさん)にあらためてお礼申し上げます。 -完-


