僕は「お腹が減った」と言うその人に
自分のパンをあげました
自分もおなか減っているのですが
「お腹が減った」と言ったから
パンをあげたんです
その人は「ごめんなさい」と言ったので
僕は「大丈夫だよ」と言いました
本当はお腹が減っていたけれど
「ごめんなさい」と言われたから
「大丈夫だよ」と言ったんです
でも、その人はまだ
「お腹が減った」と言うんです
自分もお腹が減っているのですが
その人もお腹が減っているので
お腹が減ったもの同士
気持ちはよく分かるので
自分のパンをあげたんです
本当は飢え死にしそうなのですが
その人も飢え死にしそうなくらい
お腹が減っていると思うので
自分のパンをあげたんです
その人はまた「ごめんなさい」と言ったので
僕はまた「大丈夫だよ」と言いました
本当は飢え死にしそうだったけれど
「ごめんなさい」と言われたから
「大丈夫だよ」と言ったんです
そして、僕はとうとう飢え死にしてしまったんです
でも、その人はそんな僕を見て
「なんで?」と聞いたんです
その人は言いました
「お腹が減っているならお腹が減ったと
言えば良かったのに・・・ごめんなさい」
僕はもう答える力は残っていなかったので
「大丈夫だよ」とも言えませんでした