彼らは疲れているんだ
だからもうこれ以上
僕の話を聞いて疲れたくはないんだ
彼らも苦しいんだ
だから僕と向き合うことを諦めたんだ
彼らも、もうこれ以上悩みたくないんだ
だから悩みの種の僕を捨てたんだ
だから彼らは聞こえないふりをしたんだ
だから彼らは見えないふりをしたんだ
だから彼らは面倒臭いものを
ゴミと一緒に丸めて捨てたんだ
だから僕も怒りという感情を捨てた
それは彼らを傷つけるものでしかないから
僕も喜びという感情を捨てた
そうやって余計な期待はしないことにした
僕も悲しいという感情を捨てたんだ
どんなに泣いても彼らは見えないふりをするから
どんなに叫んでも彼らは聞こえないふりをするから
だから僕はすべての感情を捨てたんだ
そんなものは持っているだけ
無駄だということが分かったから
そうして僕は機械になった
何も考えずに言われた通り動くことを選んだ
「お前は死んでいる」と言われた
殺した相手に言われた
話を聞けと言われた
笑えと言われた
だから話を聞いたんだ
だから笑ったんだ
それで彼らは満足して帰って行ったんだ
機械相手に自分の話を永遠として
帰って行ったんだ
機械が作りだした笑顔を見て
安心して帰って行ったんだ
僕はそれを見ても
悲しいとは思わなかったんだ
その感情はとうの昔に捨ててしまったから