意外だった双極症における薬の使用動向 | 躁鬱病のサラリーマンの生活日記

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躁鬱病(双極性障害)のサラリーマンの日々の生活日記。毎月22日(夫婦の日)は、妻から私を見た愚痴?等も掲載。

「20-Year Trends in the Pharmacologic Treatment of Bipolar Disorder by Psychiatrists in Outpatient Care Settings 精神科外来における双極性障害の薬物治療における20年の動向」という論文を見つけました。著者はTaeho Greg Rhee,Mark Olfson,Andrew A Nierenberg,Samuel T Wilkinson

 双極性障害の治療における薬の選択肢は過去20年間で増加していて、1990年代にはいくつかの第二世代の抗精神病薬(非定型抗精神病薬)がアメリカにおいては承認された。この論文では、アメリカでの双極性障害の外来診療における薬物療法の使用傾向について述べている。

結果:抗精神病薬の処方頻度は増加しており、双極性障害の外来受診率は1997-2000年の12.4%から2013-2016年には51.4%に増加した。気分安定薬の使用は、1997-2000年の双極性障害の受診の62.3%から2013-2016年には26.4%に減少した。抗うつ薬の処方は、1997-2000年の双極性障害受診の47.0%、2013-2016年の57.5%で発生していた。気分安定薬なしの抗うつ薬の処方は、1997-2000年の17.9%から2013-2016年の40.9%へと大幅に増加した。

結論。双極性障害の治療においては、過去20年の間に第二世代の抗精神病薬が従来の気分安定薬に取って代わり、大きな変化が起こっている。抗うつ薬の処方は、双極性障害における有効性に関するエビデンスが乏しく、躁病のリスクを高めることが懸念されるにもかかわらず、継続して行われている。新しい抗精神病薬の実際の有効性と忍容性を従来の気分安定薬と比較するための研究が必要である。

意外な結果でしょ。気分安定薬(リチウム(リーマス等)、バルブロ酸ナトリウム(デパゲン、セレニカ等)、カルバマゼピン(テグレトール等)、ラモトリギン(ラミクタール)の使用が僅か26.4%という。日本において、これらの気分安定薬を服用していない人の割合ってどのぐらいなんだろう。僕の体感的にはごく僅かじゃないだろうか。推測だけれど、
これは「Canadian Network for Mood and Anxiety Treatments (CANMAT) and International Society for Bipolar Disorders (ISBD) 2018 guidelines for the management of patients with bipolar disorder. 気分と不安の治療のためのカナダネットワーク(CANMAT) と国際双極性障害学会(ISBD)の2018年双極性障害患者管理ガイドライン。」

 

 

においては、双極性障害の第一選択薬がクエチアピン(ビブレッソ、セロクエル)でもあることから、アメリカでは気分安定薬離れが進んでいるのかもしれない。

でも気分安定薬無しの抗うつ薬の処方が40.9%というのは驚きだよね。僕の主治医は頑なに抗うつ薬の投薬はしなかったもの。「抗うつ薬を飲むことは借金をしている人がさらにサラ金から金を借りるようなもの」と言ってね。なんで抗うつ薬に頼るのか、より症状を悪化させるだけだと思うのに、大疑問です。今後の日本の治療方向って、どのようになるんでしょうかねぇ。

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