躁鬱病のサラリーマンの生活日記

躁鬱病のサラリーマンの生活日記

躁鬱病(双極性障害)のサラリーマンの日々の生活日記。毎月22日(夫婦の日)は、妻から私を見た愚痴?等も掲載。

この8月18日で、ブログを書き始めてから、早いもので丸10年が経ちました。ここ3年ほどはほとんど更新できていませんが、振り返ってみると、よく続けてきたものだと我ながら思います。

 

ブログを始めた頃の私は、双極症(躁うつ病)の波に激しく揺さぶられ、朝、布団から起き上がることさえ困難な毎日でした。しかし、この8年半は、おかげさまで穏やかな日々を送れるようになっています。

 

この10年という節目に、私が双極症になったからこそ気づけたこと、そして日々の生活や仕事で大切にしている考え方を、3つのステップにまとめてお話ししたいと思います。

 

ステップ1:「当たり前のこと」に感謝する

双極症と共に生きてきて最も強く感じるのは、「当たり前であることの有り難さ」です。

例えば、朝、苦しさを感じることなく爽やかに目覚め、「今日も一日頑張ろう」と思えること。職場では、上司や同僚、部下と「ここはどっちがいいと思いますか?」「bipolar01さん、これはどうすればいいですか?」と、気軽に言葉を交わせる環境があること。

こうした何気ない日常の一つひとつが、本当に尊く、ありがたいのです。

 

もし躁状態だったら、私は些細なことで腹を立て、人を傷つけていたかもしれません。もしうつ状態だったら、そもそも質問する気力すら湧かず、途方に暮れていたでしょう。そうならずに済んでいる「今」に感謝すること。

それが、心の波を穏やかにするための、何より大切な第一歩だと確信しています。

 

ステップ2:物事と自分の「微差・僅差」に気づく

次に大切なのは、自分の感覚を研ぎ澄まし、「物事の微差・僅差に気づく」ことです。

これは仕事にも通じる考え方です。成果を上げる人は、日々の業務に潜む小さな違いや変化に気づき、それを少しずつ改善しています。反対に、変化に気づかず漫然と毎日同じやり方を繰り返していては、無駄が増えるばかりで、いくら残業しても成果には結びつきません。

 

双極症との付き合い方も同じです。どれだけ長く患者であっても、自分自身の気分の「微差・僅差」に気づけなければ、波が大きくなる前に対処することはできません。その小さな変化を客観的に捉える上で、以前ご紹介した「活動記録表」のようなツールが大きな助けとなります。特に、自分では気づきにくい(軽)躁状態の兆候をいち早く察知することが、波を大きくしないための鍵となります。

 

ステップ3:人が喜ぶことをする

三つ目は、「人が喜ぶことをする」ことです。

よく「GIVE AND TAKE」と言われますが、私は少し違うと考えています。大切なのは「GIVE AND GIVE AND GIVE」、つまり、見返りを求めず与え続ける精神です。

不思議なもので、そうして与え続けていると、思いがけない人から、思いがけない形で温かいものが返ってくることがよくあります。与え続けて初めて、結果として「GIVE AND TAKE」が成り立つのかもしれません。

 

「自分には与えるものなんてない」と感じるかもしれませんが、お金を使わなくても人を喜ばせることはできます。温かい言葉をかける、相手の話を真剣に聞くといった、ちょっとした気遣いも立派な「GIVE」です。

 

逆に、人から受けた恩を忘れて心ない言葉を口にすれば、その行いは巡り巡って自分に返ってきます。やはり、見えないところで物事の道理は働いているのだと思います。

だからこそ、私は以下のことをしないと心に決めています。

・人の悪口を言う

・嘘をつく

・愚痴や不満を言う

・否定的な言葉を使う

「人が喜ぶこと」を意識すると、自然と周りへの「気づき」が深まります。そしてその気づきは、自分自身の心の機微を捉えることにもつながっていくのです。

 

【まとめ】10年で見つけた、私なりの方法

最後にもう一度、私が大切にしている3つのステップを記します。

・当たり前のことに感謝する

・物事や自分の気分の微差・僅差に気づく

・人が喜ぶことを与え続ける

これらを意識して日々を過ごすことが、双極症の波を乗りこなし、より豊かな人生を送るための、私なりの方法です。この10年で見つけた大切な気づきが、読んでくださったあなたの何かのヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。