貴方は貴重な家畜なの...

スティーヴ・マックィーン 監督作品
「それでも夜は明ける」観ました!
あらすじ!
1841年、
アメリカ・ニューヨーク州サラトガ。
ソロモン・ノーサップは生まれた時から自由証明書で認められた自由黒人。
ヴァイオリニストの彼の、愛する妻は腕の良い料理人で、
幼い娘と息子も元気で素直に育っている。
ある日、知人の紹介で、
ワシントンで開催されるショーでの演奏を頼まれる。
契約の2週間を終え、予定よりも遥かに多いギャラを受け取り、
興行主と祝杯をあげたソロモンは、いつになく酔いつぶれてしまう。
ベッドに横になった筈のソロモンが、
翌朝目覚めると、
狭く薄汚い小屋にいて、
彼の手足は太く重い鎖で繋がれていた。

誘拐され、奴隷として売られたと気付いた時、
彼はもう、南部へと向かう船の中だった。
同じく売り飛ばされた黒人らと反乱を企てるも、
一人が虫けらのごとく殺され、海へと捨てられる・・・
一切の抵抗が無駄なのだと悟った瞬間だった…
ニューオーリンズの奴隷市場で、
奴隷商人に名前を奪われ、
全裸で市場に並べられる・・・

間もなくソロモンは
大農園主のフォードのもとへと買われていく。
有能なソロモンはすぐさまフォードに認められるのだが、
大工のジョン・ティビッツには疎まれ、
やがて、ティビッツともめ事をおこし、
ついには借金返済をかねて、
広大な綿花畑を所有する
エドウィン・エップスに売られてしまう。
奴隷にも優しかったフォードとは正反対のエップスは、
正視もままならない狂気の暴力で奴隷たちを支配していた。
不覚にもソロモンは気づく・・・
本当の地獄はこれから始まるのだと・・・!

先日鑑賞しました「大統領の執事の涙」と昨年、ほぼ同時期に公開され、
賞レース最大のライバルとされてましたが、
本作が勝ちましたね。'`,、('∀`) '`,、
どちらも綿花畑で労働させられている黒人奴隷でしたね、
ただ、
ニガーというセリフが、本作はあまり出てこなかったような…?

本作も実話ですが、
セシル・ゲインズとの大きな違いは、
ソロモンは、生まれながらに自由黒人でありまして、
人種差別とは無縁に過ごしてきたわけでね、
誘拐されてもしきりに
“自分は自由黒人なんだ!”と訴えるんですね。
そのセリフの先には、明らかに
私は奴隷とは違うんだ!という言葉が続く感じで、
コイツ自体がすでに、
白人並に黒人奴隷を差別した視線であることが感じられるんですね。
他の黒人たちを見つめる目も、
白人そのもの!
見下してる感満載なんですよ。
なのでね、
私としては、誘拐され奴隷となり、
かなり酷い目に遭うという流れが、
あまり気の毒に感じませんでしたね。

確かに、かなりな酷い目に遭ってますが、
なんか本人、希望を捨てないし、
これって、
絶望を見せつける物語なんかではなく、
生きるための物語だった所為なんでしょうかね?
本作が長編3作目のスティーヴ・マックィーン監督なんですが、
そのどれもが、
かなり記憶に強く刻まれる内容で、
そんな中本作は、
視覚的にエグい描写が多い作品だったと思いますね。
記憶に・・・というより、目に焼き付くようなシーンが多かったですね。

ただ、
前述のように、ソロモン自体はね
奴隷制度なんて、対岸の火事だったわけでね、
まさか自分がその立場にならなければ、
奴隷なんてクソほども気にしなかっただろうと思いますよ。
「ジャンゴ 繋がれざる者」では、ジャンゴはfreedmanでしたが、
ソロモンは奴隷なんて知らない自由黒人で
それでも、自由な黒人ってだけで、
やはり差別入ってんですよね。
黒人なのに自由なんだよってことですしね。
なのでね、
もちろん差別なんて肯定するつもりはございませんが、
本作のソロモンにはあまり同情も無かったし、
むしろ、
下に見ていた奴隷を経験したな!
心に留め置け!とか思いましたょ(-.-;)
ご本人には申し訳ないけど、
本作では、そのような描かれ方してましたんでね。

いい服着て、大手を振って通りを歩く黒人は、召使い黒人を軽蔑の目で見てたりします。
とにかく凄まじいキャスト陣
マイケル・ファスベンダー
ベネディクト・カンバーバッチ

ポール・ダノ
ポール・ジアマッティ
ルピタ・ニョンゴ

サラ・ポールソン
ブラッド・ピット
アルフレ・ウッダード ・・・

私的には特にポール・ダノ!!
肌が白いのに、なぜに黒人に嫉妬するか!?
その愚かであり、
鬼気迫る心の闇みたいのをよく演じてましたょ!
正直、この若き役者さん、
LOOPERに出てたかな~?程度の認識しかなかったのですが、
本作で見方変わりました!
注目することにします!'`,、('∀`) '`,、

そしてブラッド・ピット!
見る度に老人化が進んでいるように思えますが、
さすがの存在感ですね!
特に本作では、静かにカッコいい人でした!
ヾ((○*´∀`*))ノ゙

奴隷制度というアメリカの暗黒の歴史に対し、
やはり日本では、当然その評価が変わってくると思われますが、
私的には、やや見方変わっちゃいましたが、
作品としての出来はとても良かったと思います!
劇中音楽が素晴らしくてね、
感心してたら、やはりハンス・ジマーの名前が!
最初に、この人凄ぇ~かも?って思ったのは、
意外と遅くてパイレーツオブカリビアン4だったりするんですけどね・・・
┐('~`;)┌
特に、
エンドクレジットは震えるカッコよさでしたよ!
(∀`从)♡♡♡
いまね、
賞獲っちゃったから混んでるかもょ(人´∀`)
きっと、
上映期間長くなるでしょうから、
チャンス見つけて是非、行っちゃってくださいね!
