内科のI先生に「緊急手術」宣言をされてから、人工肛門造設宣言までの間に、「外科チーム登場」エピソードがあった。

「外科のFですっ!」と言いながら、白い服を来た看護師さんが、私の左腕に何かの点滴をしてくれた。ものすごくかっこ良かった。

そして4、5人の白い服を来た人たちがベッドに横たわる私を取り囲んだ。私はもうこれからしばらく立ち上がる事は無かった。立ち上がったのは手術が終わって、次の朝に歩かされた時だった。

F看護師さん:「動けますか?」
痛みが、とか、つらい、とかではなく、動転していて動けなくなっていた私は首を振る。するとその白い服の人々は、「1、2、3」で私を持ち上げてストレッチャーに移した。当時77Kgもあったので重かったに違いない。

F看護師さんとはこの後も長いつきあいになった。他のメンバーの顔などはまったく覚えていない。また、この中に主治医のT先生がいたかも覚えていない。人の顔など見る余裕もなく、私は天井だけを見つめていた。いや、この後もずーっと天井だけを見ていた。時々点滴スタンドが見えたり、相方が到着したり、そんなものを見た記憶があるが、ずっと天井を見ていた気がする。

「うわ、まるでERとか、医療ドラマみたい。もしかしてかっこいい?」
痛いのは痛いんだけど、この時点で痛み止めの点滴が入ったせいか、まだまだそんなのんきな事を考えていた。次に起こる衝撃の宣言も知らず。

病院に一緒に来てくれた相方は、血液検査の結果待ちの段階で、用事があって3時間ぐらい外出していた。相方も、ここまでの事になるとは思っていなかったのだ。手術になるかも、手術確定、そしてこの後の「ムンテラ」も私は一人で立ち向かわないといけなかったのだ。相方に手術うんぬんをまだ連絡出来ずにいた。

緊急手術(5) ムンテラは脳神経外科でへつづく)

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