最近、便秘に関する問い合わせが多いのですが、多くの方が牛乳を飲んでいるみたいです。

確かに、牛乳を飲むだけで下痢をする人もいますので、「便を出す」ということだけを考えると、理にかなっているのかもしれません。

 

しかし、日本人はもともと農耕民族ですので、お肉はもちろん、牛乳を分解する酵素も少ない人種です。

 

 

つまり、牛乳を飲んで便が出るのも、牛乳本来のパワーで便が出るというより、お腹をこわしているだけ、とも言えるのです。

 

 

また、牛乳をたくさん飲むアメリカ人の8割は便秘で、大腸癌になる人が多いという統計結果もあるとか。

 

(↑聞いた話で、自分で文献を見た事はありません。)

 

 

それはさておき、便秘薬を牛乳で飲むと、便秘薬がほとんど効かない、という事をご存知でしょうか?

 

 

特に、表面がコーティングしてある錠剤はまったく効きません。

 

便秘薬は、整腸剤とも言い、腸で溶けるように出来たお薬です。

 

腸の中はアルカリ性なので、酸性で溶けないものでコーティングをし、腸で溶けるようにしているのです。

 

ところが、牛乳は弱アルカリ性。

 

 

牛乳と一緒に整腸剤を飲むと、胃の中でお薬が溶けてしまい、腸に成分が届かなくなってしまうのです。

 

 

一時期、アルカリ性の食事をとるダイエット法などもありましたが、そうした食事の場合も、整腸剤はむしろ効きにくくなります。

 

 

 

じゃぁ、整腸剤以外の胃で溶けるお薬なら良いかというと、もともと胃は酸性であるにも関わらず、牛乳のアルカリ成分が存在するわけですから、今度は胃で溶けるべきものが、溶けなくなってしまうのです。

 

 

 

サプリを飲む場合も、同じ理由から牛乳で飲むのは避けたいところです。

 

 

そして、食材自体に含まれる効能というのもありますよね?

 

例えば、人参はお肌に良いとか言いますが、これらの効果を引き出すためにも、牛乳は邪魔をしてしまうのです。

 

牛乳が好きな方は、お薬を飲む時はもちろん、食事の前後も避けるのが良い飲み方と言えるのです。