私からの質問に都合が悪いから答えられないのか、元義父のいる前で醜い自分を晒したくないから答えたくないのか、彼女は
……
と少し目線を落として無言のまま返事をしなかった。すぐ無言になるのは元夫と同じだ。
私は返事を待たずに続けた。
しかも、子どもに対して暴言とかあり得ません。
元夫さんはあなたが子どもたちに言ったこと知ってるんですか？
……
知らないみたいですね。
あの子たちは元夫さんにとっても大事な子どもなんです。
その子たちを傷つけたことを知ったらどう思うでしょうね。
……
別に私はあなたと元夫さんにもめてほしいわけでも別れてほしいわけでもありません。
元夫さんの行動を制限するつもりも権利もありません。
彼女が顔を上げてこちらを見た。
ただ、子どもたちを傷つけたことだけは許せません。
絶対に許さない！
何か言うことはないの？
黙ってないで答えてください！
話しているうちに、怒りでまた震えてきた私。
こんな誠意のかけらもない女に私の大事な子どもたちが傷つけられた様がよりリアルに感じられて苦しくなった。
彼女が返事しないことと、ムスッとした表情がより私の怒りを増幅させた。
この女性だけを責めることが間違っているのはわかっていた。
そもそも一番悪いのは元夫だ。
彼女の言いなりになるしかない状況を作り出し、子どもたちを傷つけた父親である元夫の罪の深さは測り知れない。
しかし元夫がここにいない以上、この女性に怒りをぶつけずにやり過ごすことができなかった。
私の怒りを目の当たりにしても、彼女は何も言わなかった。
そして怯えているようにも、反省しているようにも見えなかった。
その様子にますます怒りが込み上げる私。
この女胸ぐら掴んで振り回してやろうか
とでも思っていそうなほどの表情をしていたらしく、それを止めるべく動いてくれたのは元義父だった。
いつも息子がお世話になりありがとうございます。感謝しています。
と私の問いかけに何も返さない彼女に元義父が話しかけた。
いえ、こちらこそお世話になっています。
打って変わってにこやかに答えた彼女に、イラつくよりもこういうタイプの女性に話をして通じるのかという不安が増したのだった。
一応、私は彼女に対して手を出そうとは考えていませんでした。
やりそうな雰囲気と表情だったという元義父の見解です。
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やっとこの土日で夏休みが終わります。新学期の準備に追われて終わりそうですが、無事に夏休みを過ごせてよかったです。