ナンヨウアブラギリは中南米原産の低木で、種子全体の約50%が油分。干ばつに強く、育成に手間がかからないため、アフリカ大陸中南部やタイ、インドネシアなど各地で燃料として利用されている。
斜面に沿った農地が多い長崎市では、農業従事者の高齢化などに伴い耕作放棄が深刻化。2006年度末には市内の農用地約4600ヘクタールのうち、耕作放棄地は366ヘクタールに達した。
田上市長はこの日の定例議会一般質問で議員からナンヨウアブラギリの活用について提案を受け「次世代エネルギーとして確立されれば、耕作放棄地の解消として有効。品質や収穫量を確認したい」と述べ、試験栽培に意欲を示した。
広島大大学院生物圏科学研究科の中根周歩(かねゆき)教授(環境生態学)は「自治体の主導で栽培するのは国内では例がない。市価より安く油が精製できるのが大きな利点。寒さに弱いが、温暖な九州なら栽培できるのではないか」と話している。
=2008/02/29付 西日本新聞朝刊=