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Dr.カツタ

私が製薬会社の研究員時代に“副作用のないステロイド剤”を探索することから始まった商品開発。
開発商品の特長や秘話など、分かりやすくお伝えします。
株式会社バイオアーク 代表取締役 勝田公雄

 

前回の続きです。

 

そのヒントはヘルペスウイルスの体を包んでいる、

エンベロープと呼ばれる脂質二重膜にあります。

エンベロープは

ヒトに感染できる8種類すべてに共通しています。


実はこの脂質二重膜は宿主であるヒト体の細胞膜から剥がしてきて、ヘルペスウイルスの体全体を包んだものです。

 

つまり、自分の体そのものの一部を、袋状(=エンベロープ)
にして、その中にウイルスの遺伝子を納めています。

ですので、ヒトの免疫システムは、ウイルス遺伝子の入った袋つまりエンベロープを異物と思わず除去や、破壊できません。

 

ウイルスにとってエンベロープは免疫システムから逃れる透明マントです。ジュクジュクした病巣部には、抗体や好中球による破壊を免れて、感染可能なウイルスがうじゃうじゃいます。

 

ところが、ヒトはエンベロープをターゲットにした治療薬の開発は考えていませんでした。
なぜなら、そして当然にエンベロープに作用するものはヒトの体自身に重大な副作用を予想してしまいますから。
 

どうしても、ヘルペスウイルスを撃退する薬を作ろうとすると、ウイルスがヒトに感染するために必要な受容体、これはタンパク質ですから、ここに作用するものを従来の方法に則って創ってきました。また、ウイルス遺伝子の増殖のみをブロックしてヒトの遺伝子の増殖をブロックしないような薬剤も開発してきました。

 

ですが、これらの方法で創った
薬剤は耐性ウイルス出現の恐れがあります。


最近気づいたのですが、ウイルスの体を覆っているエンベロープ、これヒト由来だけれども、ヒトの体を構成している脂質二重膜とウイルスを包み込んでいるエンベロープと違いがある。

 

つまり、だからヒトの体には作用しなくてウイルスの二重膜のみを破壊する手段があるな!と。

 

続きは、本ブログの別の項につながりますので、そちらを

ご覧いただければと思います。