前回からの続き
【タンパク質生合成システム:セントラルドグマ】
「4種類の塩基からなる遺伝子配列を解読」
⇓
「遺伝子配列に対応した配列をもつmRNA生合成」
⇓
「mRNAの5‘末端にリボソームが結合し
遺伝子配列に対応したアミノ酸配列をもつ
たんぱく質の生合成」
と記しましたが高等生物では
上記仕組みがだいぶ違っていました。
その違いとして、高等生物では、
最初に細胞核内の遺伝子配列を解読して、rapidly
labeled RNA(以降r-RNAと呼称)が形成されます。
実は私は、今から50年前、このr-RNAを
田舎の大学で研究していました。
私が研究していた時は、このr-RNAが大腸菌のつくる
mRNAと同一と思っていました。
つまり、当時のバイオテクノロジーでは大腸菌とヒトが
区別できなかったんです。
でもその後の研究で、
r-RNAは大腸菌のmRNAとは違っていてmRNAの機能を
発揮できませんでした。
やはり、当然ですが大腸菌と高等動物では
生合成システムが大きく異なっていて
随分と複雑化していました。