コロナウィルスの起源② | Dr.カツタ

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私が製薬会社の研究員時代に“副作用のないステロイド剤”を探索することから始まった商品開発。
開発商品の特長や秘話など、分かりやすくお伝えします。
株式会社バイオアーク 代表取締役 勝田公雄

 

前回からの続き

 

【タンパク質生合成システム:セントラルドグマ】
「4種類の塩基からなる遺伝子配列を解読」

「遺伝子配列に対応した配列をもつmRNA生合成」

「mRNAの5‘末端にリボソームが結合し

遺伝子配列に対応したアミノ酸配列をもつ

たんぱく質の生合成」

 

と記しましたが高等生物では

上記仕組みがだいぶ違っていました。


その違いとして、高等生物では、

最初に細胞核内の遺伝子配列を解読して、rapidly
labeled RNA(以降r-RNAと呼称)が形成されます。

 

実は私は、今から50年前、このr-RNAを
田舎の大学で研究していました。

 

私が研究していた時は、このr-RNAが大腸菌のつくる
mRNAと同一と思っていました。

つまり、当時のバイオテクノロジーでは大腸菌とヒトが

区別できなかったんです。

 

でもその後の研究で、

r-RNAは大腸菌のmRNAとは違っていてmRNAの機能を

発揮できませんでした。

 

やはり、当然ですが大腸菌と高等動物では

生合成システムが大きく異なっていて

随分と複雑化していました。