(日付けを間違えていたので修正しますが、前のお話から続きます))

看護師さんとのやりとりがあって、じゃっかん憤慨した気持ちで横になっていたところ、
私に不利な情報が飛び込んできました。

術前検査として受けたレントゲンで、肺に傷が見えるとのこと。わざわざ循環器科の先生が質問しにやってきました。

「肺に傷があったんですけど、肺炎になったことありますか?」

「ありません」

「肺結核は?」

「いえいえいえ、ありません」

「これまでにレントゲン撮って何か言われたことは?」

「ないですけど……」

「長く咳が続いたりしたことは?」

「あ、はい。妊娠がわかってから鼻炎がひどくて、薬が必要なくらいだったんですけど、鼻水なのか痰なのか、喉に貼りついている感じがずっとあって、咳で出そうとはしてます……」

「そう、じゃあ痰の検査するから、毎朝採取してくれる?」

「はい……」

いちおうこれで放免されたんですが、出そうとしてもぜんぜん出てこない痰で、毎朝苦労しました。けっきょく、ほとんど唾液を提出していた気がします(そもそも、簡単に出てたらずっと咳してません)。でも、提出しっぱなしで、一度も結果を何言われなかったのでモヤモヤが残りました。何だったんだろう。その後も健康診断受けて何も言われなかったので、問題なかったはずですが。

この日のやりとりから、いっそう「周りの目」が気になって、なかなか咳もできず、窮屈度合いが増してしまいました。

2月7日、旧暦の小正月でした。
特にそんなことは意識せずに過ごしていたんですが、
夕食にナッツとおこしがどっさりついていて思い出しました。

厄払いでナッツを食べる習慣があるんです。
ボリボリという音で悪いものを追い払うとか。


わりと大量だったので、次の日までかかりましたが、
こまちゃんの無事を祈りながら食べきりました。


この記事に、旧正月に食べるものについて、詳しく書いてあります。
韓国では雑穀米をよく食べますが、
健康に良いという理由の他に、厄払いとかの意味もあることに気づきました。
確かに、お清めの意味で、小豆ほか雑穀を身体に向かって撒いたりもします。
2月7日、この日、夫は私の住んでいる市まで遠出して、先に通っていた産婦人科や職場をまわっての各種手続きと、家の雑用をしていました。

その間、ホテルから母を召喚しました。
付き添いは一人らしいですが、付き添い証明カードの使い回しはできると知ったので。ただし、まず、カードの受け渡しが一苦労でした。

まず、泊まり込みの荷物の入った小さいスーツケースを持ってキョロキョロしてるので、あからさまに外国人の雰囲気。どこを歩いていても、ものすごくジロジロ見られたとのこと(視線、容赦ないんですよね……。非難の意味がないときでも、チラ見しないでジロ見されること多し)。

そして、入り口では厳しい口調で入国日を聞かれ、必死でパスポートを見せて「日本でクルーズ船のコロナ患者が出る前から入国しているアピール」をしたそうです。2週間経ってないし、と渋られたそうですが、ここは突破。

そのうえ、私の入院している病棟の出入り口が閉鎖されていて、夫とのわかりやすい待ち合わせ場所がありません。夫と母は、基本的に言葉が通じないので、想定どおりヘルプ要請の電話が来ましたが、私も病院内をほぼ見ておらず、ネットの概略図しか見られません。仕方ないので、近くにいる職員さんに電話を変わってもらって場所を説明してもらったあと、「そこから動かないで」といったにもかかわらず、夫がそこに向かうと他の場所に移動してる。(あとから聞くと、防護服の一団がきて作業を始め、邪魔になったので、職員さんに促されて移動したそう。)

ものすごい労力をかけて病室までたどり着いてもらいました。ついた時点でくたくたの母。おつかれさま。

ここからは、その翌日の話なのですが、看護師さんがやってきて、「熱測ります、お母さんもね」と、母も体温測定。まさかの、37度超えが出て、ずいっと(熱ありますけど!とでも言いたそうな威圧的な雰囲気で)目の前に体温計を差し出されました。

でも、この耳で測る体温計、やたら高く出るんです。日当たりの良いベッドの位置のせいもあるかもしれません。私も37度を超えていて、もう一度脇の下の体温計で測り直したら平熱でした。うちの母親、熱に弱くて、37度あると寝込むので、元気に歩いている時点で、ぜったいに熱はないと言いきれます……

私がムッとしてしまったのは、看護師さんの
「海外から来ているし、他の人の目もあるので、他の付き添い人に変えてくれませんか」という言葉。

他の人の目、といわれて、カッチーン!
まだマスク率がそれほど高くなかった韓国で、ずっとマスクをつけ、携帯用のアルコールスプレーを持って消毒しまくっている母が。周り見回したら、こんなにやっている一般の韓国人なかなかいませんよ?というくらい。

「これまでずっと夫が付いてましたけど、向こうもずっと仕事を休むわけにもいかないですし、その間付き添えるのは、母しかいませんけど」と、突っぱねてしまいました。
たぶん、ツンケンしてるの伝わっただろうなぁと思います。それ以上は言われませんでした。

そのかわり、「寝ているときもマスクで!」と言われました。無理なので、テキトーにしていましたが……

他人の目、と言われたので、病室でのおしゃべりもかなり気を使うようになってしまい、窮屈でした。


面談時間に、優しそうな女性の先生が、ベッドまで来てくれました。
10分程度の時間でしたが、本当にお話しできてよかったと思いました。
この先生になら安心して任せられるなと。

たぶん同じような説明を、すごい数の親たちに説明しているんでしょう。
質問事項の整理をしたのはほとんど必要なかったくらい(最後のほうにちょろっとしましたが)、
聞きたかったことをどんどん教えてくれました。

・この病院では、23週で生まれたという理由で、亡くなった子はいません(合併症が原因なのは別カウント?)。他の病院で「諦めましょう」と言われたあと、新聞や口コミでここにたどり着いて、「助けてください」っていう例も沢山あります。


・実は、3日前にも、23週で740gで生まれた赤ちゃんが、3時間かかる町から体温保持だけで(人工呼吸器とかは無いまま)運ばれてきました。まだ100%大丈夫だとも、危ないとも言えないけれど、頑張ってます。

 

・赤ちゃんの救命率で言えば、日本の技術が一番で、22週以上は蘇生が義務になっています。でも、この病院は、この地域一帯では一番超未熟児の救命業績が高く、23週、24週の子も救えるようになっています。23週で諦めようという病院は、今の韓国には無いと思いますよ。22週以上も、経験が積まれつつありますし、よく判断して、最善の治療をするのがいいと思います。

 

・もちろん、お腹の中でどういう状態だったかによって生存率や合併症の起こる確率というのはずいぶん変わるので、30週でも合併症がある場合もあります。頭や心臓などにトラブルがあって手術をすることも多くあります。

 

・以前、470gで生まれて、他の病院で諦めようといわれた子もいました。でもその子、今、3歳なのに幼稚園の4歳児クラスに通っているんですよ。赤ちゃんもいろいろで、いいケースもうまくいかないケースもあって、今判断するのは難しいんです。


・23週と24週はすごい差ですし、25週までいけば、もともとあった子どもの問題以外では、生きられます。

 

ねり: 「24週は蘇生が義務だと聞いたので、今は助けるのが難しいのかと思ったんです」

・10年前は、たしかに25未満は蘇生しませんでした。積極的な処置はしなかったんです。

でももう、ずいぶん新生児医療は発達して、小児科も支援を沢山うけて、「使いたいけど使えない機械や薬」というのは無い時代になりました。人工呼吸器も十分にあります。だから、諦めないでいいんですよ。

・あとは、出てくる前の管理がとても重要です。出てきてしまったら仕方ありませんが、出てくるというのは、いい環境じゃないから出てきたいということなんです。だから、小児科だけじゃなくて、産婦人科とも一緒に、少しでもお腹の中からいい状態を保てるようにサポートします。

 

夫:「角膜に問題が出ることがあるとか・・・」

 

・角膜じゃなくて、網膜ですね。70-80%問題は起こります。でも、最近は、予防的治療といって、30週くらいから、眼科医が1、2週間に1回きて、網膜検査をします。以前のように、未熟児の視力が弱いからといって、「まあそうでしょう」、「何週で生まれたけど、とりあえずは生きている」という時代ではなくなりました。一人一人のQOLが大切な時代になったんです。だから、最大限、合併症が出ないように、視力を維持できるように、予防的な治療をしていくのが目標です。

ねり:「23週で生まれたとして、保育器に入っているのはどのくらいの期間なんですか?」(よく考えると当たり前の質問・・・)


・23週だと、3か月は見ないといけませんね。40週で生まれるのと同じように。ひとりで生きられるようになるのに。そして、大事なのは肺です。おなかから出てくる直前に作られるものなので、40週で生まれてくる子とは全然違って、肺機能の補助(治療)は、もっと長く必要かもしれません。

 

ねり:「子どもが入院している間、親はどのくらいの頻度で通うことになりますか?」
 

・面談要請がなければ、自由です。強制ではありません。赤ちゃんとの面会時間は1日2回だったんですが、今はコロナのせいで1日1回(しかも5分)に制限されています。酸素が空気チューブから鼻になって、体重が1300~1800gくらいになったら、カンガルーケアとかも始めるんですが、それもちょっとコロナで回数減っています。

 

・一日でも長くお腹にいてもらえるようにしましょう。週数と重さだったら、週数がより大切です。でも、同じ週数なら、大きいほうがいいです。推定800gだったら、とってもいいですよ。楽な気持ちで、あまり気を落とさないでくださいね。お母さんが何をしたから、早く出てきちゃうとかっていうことではないから。自分を責めたりする必要はありません。私たちも、ご両親も、赤ちゃんをサポートする立場であって、むりやり望む方向に引っ張ることはできませんから。

このとき、800gにまで育っていると聞いたことと(平均650g)、積極的に治療をしようという小児科の方針や、QOLを大切に考えてくれていることが分かって、だいぶ気持ちが楽になりました。


思えば、この病院に来るまでにそのまま死産を待つという選択をする機会も2回ありました。でも、どちらの時もそれは、考えられませんでした。「この病院に来たのは、この子を助けるためだったんだよな……」と思い出しました。


「病院と子どもの生命力を信じてみようと思います」と、前日、ボロ泣きの私の相談に乗ってくれた「韓国の母」に、メッセージを送りました。

忙しい合間を縫って、小児科の先生が相談に乗ってくれることになっていました。

夫がずっとナーバスになっていたので、いらない心配を吹っ飛ばそうと
「聞きたいこと整理しておこう、何を聞こうか」と夫に聞きました。

すると、「うーん?何だろう、超未熟児はどんなかんじの合併症ありますか?」
としか、出てきませんでした。
 

「えー、それって、既にだいたい調べた(夫も情報収集していた)し、

忙しい人とっつかまえてその漠然とした聞き方はないでしょ・・・」と言ってしまいました。

 

なんとなく、母語でちゃんとコミュニケーションできる夫に、

メインで聞いてもらうほうがいいと思ったんですよね。

 

そして、細かい質問の仕方をレクチャーし、質問事項を整理し、準備万端・・・のはずが、

その質問を、彼がなかなか切り出さず、結局私が質問することになりました。

あなた母語でしょ💦と言いたくなりましたが、飲み込みました。

(ろーちゃんには愚痴った。)

 

ここまで書いておいてなんですが、肝心の質問内容は、忘れてしまいました(笑)

 

我が子はお空へ帰ってしまったのに、アプリ(トツキトオカ)の中のこまちゃんはどんどん成長していました。

一度「生まれました」ボタンを押すと、停止はできないんだそうです。

ブックを作りたくて、編集が済むまではそのまま置いておくことにしたんですが、このブログが、ブックよりだいぶ詳しくなったので、あちらはもう止めることにしました。

まず、これまで書いていた記録をブックにしたPDFは受け取って、

出産記録を消去しょぼん

すると、42週になったこまちゃんが、
相変わらずアプリから私を応援していました。こんなに大きくなってたかもしれないんだなぁと、思わず涙。


日付の停止ボタンを押し、

1日経った先ほど、アプリを確認したら、

こまちゃんは、お月さまを揺りかごにしていました。


この画像を見て気づいたんすが、
明日、23日は私の誕生日でした。
このタイミングで思い立ったのは、
こまちゃんからの「新しい気持ちでね」という
メッセージなのかもなとおもいました。

ありがとう。

おやすみなさい、お月さま。

おやすみなさい、こまちゃん。

「お腹が張ったら、ナースコールしてくださいね」

と言われていたんですが、この日の明け方、

なんだか突っ張っているな~という感じがしてきました。

 

朝の3時半頃にナースコール。
「何回来ましたか?」と聞かれ、「え、1回です・・・」と答えました。

あとで聞くと、間隔を置いて何度か波が来たら、

陣痛だろうからコールしてという意味だったらしいです。

(でも、コールのタイミングはそれでいいんですよ、と励ましてくれました。)

 

でも、張りのグラフがぐんぐん上がっていたので、

おもいっきり眩しい電気をつけられ、

バタバタと看護師さんが集まってきました。

病室でそのまま胸にパッドを貼られ(母体の心電図と、脈拍を見ていたような)、
NSTと並行して要観察状態になりました。
一気に「ICU」という雰囲気になり、圧倒されましたが、

NSTが長すぎて、最後は寝落ちしかけていました(したのかも)。

 

毎日やりとりしていたろーちゃんには、

「今日生まれる可能性たかくなってきた。返信滞ったらハラキリしてると思って。

応援お願い」とメッセージを飛ばしておきました。

 

結局これは、何度もくる波ではなく、5時頃に落ち着きました。

この、ドタバタを知った妹は「やつだな・・・」と一言メッセージを送ってきました。

気まぐれ&性急さがうちの夫そっくりだ、という意味。
うちの夫を知っている人は、皆そう言いそうです。

こまちゃん、あなたは落ち着いて。よろしく赤ちゃん

 

「もうすぐ出産になるかもしれない」ということで、
8時の朝ごはんは抜かれてしまったのですが、

9時半に飲食OKが出たので、ストックしてあったインスタントのお粥と
母が持ってきた東京バナナバナナを食べました(コリアンが大好きなお土産)。

夫の好物なので、「一つくれたら、あと全部食べていいよ」と伝えていたのですが、前言撤回。

半分以上もらってしまいました(お腹すいてたんです)。
しかし、季節限定の桜餅味を食べて「イチゴ味もあるよいちご」と頓珍漢なことを言うわが夫よ。
桜の絵もプリントしてあるのに。

 

バタバタして落ち着かず、
眠れるような雰囲気でもない(私がバタバタだったからか、消灯もしていなかった)ので、
音楽でも聞こうかとYoutubeを開きました。

でも結局、気になってしまうのは子供のこと。

「早産」とか、「未熟児」とかで検索して、目に飛びこんで来たのがこの動画でした。

 

 

22週5日、572gで生まれた女の子の成長記録をまとめた動画です。

早産児、未熟児を育てているお母さんのブログもいくつか拝見していたんですが、

動画のインパクトは大きかったです。


特に、保育器の中の赤ちゃんが、目を開けてお母さんを見つめるところ。
こんな風に見られたら、助けないなんて絶対に言えないなと思いました。
実際に、ケアの様子がどんなふうなのかも少しわかってきて、恐怖が少し薄れました。

この子が7カ月後に退院したのを考えると、私も1年休職したほうが良さそうだな、
明日職場に問い合わせてみようかな、とか、いろいろと動き方のイメージもできました。

低出生体重児として生まれた方のコメントもあり、考えさせられました。

こんなふうに、立派に、幸せに育つかもしれないのに、

親の私たちが先に諦めてはいけないなと。

夫にも、翌朝この動画を紹介して、「がんばろう」と気持ちを新たにしました。

記憶違いがあったようで、以前の日記(23w0d①)のとき、

朝6時頃から張り止めの点滴をはじめ、

わりとすぐに薬剤を変えたように書いたんですが、違いました。

 

この日は朝からユトパ(塩酸リトドリン)を使っていたのですが、

夕方破水してしまい、そのあとに使用量を少し上げたんです。

 

ただ、そうすると母体に影響が出てしまい、

下げるとやはり、お腹の張りが出てしまって

調節がうまくいかなくなってしまいました。

 

私のほうは、脈に合わせて頭が軽く締め付けられるような感覚があり

(孫悟空の頭の輪っかを連想してました)、

これくらいなら辛くはない、耐えられると思ったんですが、NGだったようです。

 

そんなわけで、夜22時頃、第2選択肢だったトゥレクトシル(アトシバン)に変えてもらいました。

 

朝、薬の説明を受けたときは、価格にビビっていましたが、

ちゃんとハイリスク妊産婦支援金で9割戻ってくると、昼間に調べがついていたので
その点は安心できました。


23時半過ぎにNSTの波も落ち着いて、ほっとしました。
 

大学病院での入院中、行政からのお知らせメッセージ(SMS)で、「保健福祉部ハイリスク妊産婦医療費支援事業(보건복지부 고워험임산부 의료비 지원 사업)」の案内が来ていたことを思い出しました。じっくり見てみると、該当しそうだったので夫に問い合わせてもらいました(自分でやる根性が残ってませんでした)。


すると、外国人は、永住ビザを取っている人のみ対象だということが分かりました。私は数年前、永住ビザに切り替えていた(夫と同居じゃないので、しばらくは難しかった)ので、貰えたのですが、「結婚移民ビザ」の人にも適用させるべきだと思いました。永住ビザへの切り替えは、たしか2年はこのビザで居住していなければいけないし、その間に妊娠する外国人女性なんていくらでもいるわけですから。専業主婦のほうが多いでしょうし。きっと制度から漏れて大変な思いをしている人がいるのではないでしょうか。


制度の概要はこんな感じです。


※対象:早期陣痛、分娩関連出血、重症妊娠中毒症、早期破水、胎盤早期剥離、前置胎盤、切迫流産、羊水過多症、分娩前出血、子宮頚管無力症、高血圧、多胎妊娠、糖尿病、代謝障害を伴う妊娠過多嘔吐、腎疾患、心不全、子宮内成長制限、子宮および子宮付属器疾患等19種(疾病名は、正式な日本語を調べていません)


※所得基準:基準中位所得(国民の所得の中央値)の180%(3人世帯で6,768,000ウォン/月)以下


※支援内容: 入院治療費のうち健康保険適用治療の本人負担分全てと、健康保険適用外治療費の90%(差額ベッド代、特別患者食は除外、一人あたり300万ウォン限度)


申し込み期間 : 分娩の日から6ヶ月以内


※管轄保健所に相談の上申請、

参考(韓国語)https://bit.ly/2Se16bW