いつもお読みいただき、ありがとうございます。これは2016年~2017年年末年始のBaitingです。Cendrillonさんのブログで言及されている同じ詐欺師にメールを送り、その後Facebookでやり取りをしてみました。主な目的は、彼が詐欺師であるという明確な証拠を出して、詐欺情報掲載サイトに晒すこと。

 

タイトルは詐欺師が相手の日本人がCendrillonさんから私の意地悪なキャラに代わったことに気づかなかったことにちなんで、「もしシンデレラがマレフィセントと入れ替わったら」としました。

 

珠子さんはバツイチ、自称「DV原因で離婚」、高校生の息子が実家から通学している。離婚したシングルマザーの心理とか詳しくは知りませんのであくまでも演技です。どうか珠子の言動に多少疑問な点がありますことをご容赦くださいませ。

 

この詐欺師が使う写真は、カリフォルニアのビジネスマンの写真です。詳しくはRomancescam.comの情報をご参照ください。

 


ビーグルしっぽビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルからだビーグルあたま

 

本当にこの写真のかわいい女の子が継母に会うために日本に来る手続きを進めてくれていたのだったら、珠子は本当にひどい女ってことになりますね。

 

しかし相手は本当に詐欺師です。写真の紳士が誰なのかは明らかなのです。彼はなりすましです。そして手口が典型的であり、足のつかないウェスタンユニオンでの送金が最善の方法と言ってくるところがかにもです。

 

女の子が渡航準備をしてたという事実もないし、ましてやこの写真の男が本当にトルコでクレーンが故障して、契約先からまだお金が支払われないためにお金がなくてクレーンの修理が出来ず困っているわけではないのです。画面の向こうにいるのはお金が手に入らなくてイライラしているアフリカの青年詐欺師。最後のチャットです。

 

Alan: Hi 

珠子: なんで名前を変えたの?


Alan: I didnt change my name,i just added my last name. 
gorski is my middle name and Sylvester is my last name. 
Alan G. Sylvester . 

珠子: 本当に?


Alan: Yes. 
Sylvester is like middle name. 
Did you get my email? 
Gorski is my family name. 

珠子: ええ。今メールを見たわ。あなたは怒っているのね。怖いわ。わたしをフェースブックの友達から外したでしょう。私を傷つけた。あなたはわかれた夫と同じ。

 

Alan: Baby that is not the issue ok. 
I told you never compare me with your ex. 
I called you a lot of times,you never answer my calls. 

珠子: じゃああのメールみたいに脅さないで。


Alan: Sarah as been so so sad,she cries everyday when i talk to her,she is scared something bad as happened to me and i dont want to tell her 

珠子: 私は番号表示のない電話には出ないの。前の夫が番号表示しないで書けてくることがあるから。


Alan: I am frustrated,My project is pending,we have been unable to get work done. 

珠子: 私はこわいわ。番号が表示されていない電話。あなたはプロジェクトの期限を定めて私を脅す。私が悪いっていうのでしょう。怖いわ。


Alan: I want to come to you but i dont seem to understand you anymore.You promised to help me but... 
Am not saying it is not fault.....You have just been honest with me., 

珠子: あなたはお金で私を脅すのね。もう来ないで。あなたって本当に悪い人。前の夫と同じ。さようなら。

 

Alan: Ok. 
Good Bye. 
Do what makes you happy. 

珠子: あのサービスは期限までキャンセルできないって母が言ってたのよ。

 

Alan: If you didnt love me,you should have not wasted my time and my daughters time. 

珠子: 期限が過ぎたらお金が戻ってくるそうよ。あなたは私を脅す。怖い人。あなたのほうが悪いのよ。わたしじゃないわ。あなたは私の心をもてあそび、脅した。


Alan: That is not True. 

珠子: あなたは悪い人。どこかへ行って!


Alan: I dont believe that. 

珠子: あなたとはもう話をしたくない。


Alan: You are a lair and a player. 

珠子: あなたは私を怖がらせる。私は泣いているのよ。あなたが嘘つき。


Alan: You make me scared too. 
You are not honest. 

珠子: あなたは私を脅して、しばりつける。あっちへ行って!あなたは悪い人!


Alan: I called western union and they told me it is all a lie. 
Your mother never sent any money. 

珠子: あなたはお金とウェスタンユニオンのことしか考えていない。


Alan: Western union told me they dont operate like that. 
I dont think about money,i think about finishing my project and coming to you. 

珠子: チケットショップでウェスタンユニオンもマネーグラムも扱っているって母が言ってたのよ。あなたは母が嘘つきだっていうの?


Alan: My daughter stop school because of you.She got all transcript. 

珠子: あなたはひどい人。母を嘘つきというなんて、なんてことなの。あなたは悪い人。

 

Alan: I didnt say your mother is a liar. 
You are the one lying to me. 

珠子: 母がチケットショップに行ったのよ。


Alan: I dont believe you. 

珠子: そうやって脅すのね。私もあなたを信じない。あなたはお金を愛する詐欺師よ。

 

Alan: I dont need your money. 

珠子: 私に話をしないで。どこかへ行って! さようなら。


Alan: I wanted a loan and i would pay back after my project. 

珠子: あなたから自由になりたいの。


Alan: Money is nothing to me. 
Am not like your ex that loves money. 

珠子: 自由にして。これ以上話しないで。自由にして。もうチャットはしない。

 

Alan: Yes i wont talk to you anymore. 

珠子: あなたからの自由が欲しい。


Alan: Ok. 

珠子: もうチャットしないで。もうやめて。


Alan: You can have your freedom. 

珠子: あなたは本当に悪い人。ウェスタンユニオンとお金が大好きな詐欺師よ!

 

この後、アランからもう一言言われる前に珠子はアランをブロック。

 

魚しっぽ魚からだ魚からだ魚からだ魚からだ魚からだ魚からだ魚からだ魚からだ魚あたま

 

  この詐欺師は最後まで写真の紳士(本物はワインを扱うカリフォルニアのビジネスマンで、決してトルコで契約を取り付けた土建エンジニアではありません)のイメージになり切り、罵声を上げることなく「プロジェクトが進められなくて非常に困っているのに、何でも前夫のDVのPTSDを理由にする性格が悪い女に遊ばれて、お金を貸してもらえなかった可哀そうな紳士」になり切っていました。

 

  もし、珠子さんが本物の被害者で、相手が本当に困っていると言って来たり、娘が日本に来てくれる準備をするために学校もやめていたなどと言って責められたら … 本当に彼が困っていて自分が本当にひどいことをしてしまった、彼を傷つけてしまったと思って思い直していたかもしれませんね。そういう心理的なことに突っ込んでゆくのが、この種の凄腕の詐欺師の手口です。

 

  スキルのないバカなアフリカ人詐欺師は、思い通りに進まず相手からお金を送ってもらえないと、20代の植民地系英語圏のDQN青年らしい4文字言葉でののしって「お前みたいなババア、誰が相手にするかよ」みたいなことを言ってきます。しかし、ここまで冷静な紳士を演じられる奴は、最後まで自分はお金を送ってもらえなくて困っている紳士を通します。

 

  この種の犯罪業界の連中も成長しています。罵声を上げずにこの紳士もどきみたいな対応をすると、「改心」する「他人を思いやり、人を信じる、人を傷つけることはできない」正義の被害者さんがいることを知っているのです。「ごめんなさい、あなたを疑って傷つけてしまったのね」とか言って戻ってきたら、さらにお金を盗るわけです。

 

  実際、相手が詐欺師だと一度は疑ったものの、結局「彼を傷つけたことを反省」し、元に戻る被害者の方もおられます。『彼を傷つけた』と悩む被害者、その時にどう動くかが分かれ目になります。ここで疑いの芽を信じて、苦しみながらも相手を断ち切れば、お金を盗られないで済むのです。あるいはすでに送金していても、それ以上の被害を増やさないで済む。

 

  しかしここで『改心』してしまう被害者は、更なる被害への道に突き進んでしまう。そして相手からの「助けて」信号だけではなく、脅しなども受けて送金しまくり、借金に追われて一生ものの苦しみを味わうことになります。『相手を疑う』段階での『苦しみ』は、数千万円の借金に追われる一生の苦しみに比べると本当に一時的なものです。今苦しくても、リアルの親族や友人との関係を修復してゆけば解消できる。

 

  当然ですがBaitingは本当の送金はしませんので、Baitingバレして相手に逃げられたら、ストーリーは終わりです。このBaitingの目的は、一つは彼の送金要求を引き出して詐欺情報掲載サイトにシェアすること。そしてもう一つは、このような場を使ってアフリカの詐欺師がどのような心理的な手口を使うかを紹介することです。両方の目的をクリアできたので、このBaitingは成功と考えます。

 

  特に彼のような「紳士的で大人」な接し方をしてくる詐欺師の場合、「詐欺情報掲載サイト」に愛のメッセージだけをメアドと一緒に掲載していても本物の被害者には説得力がありません。しかも、アメリカ人女性を多数カモにしているため、英語力はそこそこです。つまり英語ネーティブをだませる英語力がある。(実際にはスペルミスなどもあり、どう見てもネーティブではないのですが、アメリカ人紳士を演じられる。) だから金銭要求の証拠が必要なのです。

 

  こういうBaiting記事、ただ面白おかしく読むだけではなく、詐欺師の心理作戦がどういうものかなども考えながら読んでいただけると嬉しいです。

 

(終)