21-11-15(月)

 持病の末端冷え性は毎年酷くなる。今の時期、つるべ落としで午後5時頃になると日が暮れてしまい、それに伴い足先が冷えるので、早目に夕飯を食べて風呂に入って寝てしまう。昨日は6時頃風呂に入り、7時のニュースの時間にはもう寝ていた。朝起きたら何と深夜の1時である。これでも6時間はしっかり寝ている。もっともこの時期は看護学校の講義があり、さらに昨年と今年は宇宙戦争(人と、人ならざる者=新型コロナ・ウイルスとの戦い)の真っ最中で、“密”を避けて看護学校に行くには朝早い電車に乗るしかない。こういうわけで、異常なほどの朝型というのもそれはそれで私にとって適応的である。

 こういう私であっても、この2年くらいの年末は実家に帰って介護の仕事の傍ら紅白歌合戦を見ている。(母はテレビが好きなので、私もつきあいで見ている。ちなみに私は歌謡曲はあまり好きではない。)紅白歌合戦の司会は「朝の連続テレビ小説」のヒロインがつとめるという規則があるらしい。NHKの場合には本当に人気があるかどうかというのとは別に、どれだけNHKに貢献しているかというランキングがあり、黒島結菜、清原果耶などいくらか下駄をはかせた評価になっている。ちなみに昨年の司会は二階堂ふみ(『エール』でヒロインを好演。)がそつなくこなし、世間の評判も良かったようである。

 一方上白石萌音はこれまでNHKにほとんど貢献していない。現在、コロナ禍による番組作成の遅延の影響で、朝の連続テレビ小説も前期(4月~9月)、後期(10月~3)のペースが上手くつかめておらず、『カムカムエブリバデイ』も11月からスタートとなった。もしこれが通常どおり10月スタートであれば、上白石萌音の紅白司会の目が出ていたであろう。残念ではあるが、実は今年の紅白にはこれと言った目玉がなく、NHKも苦慮しているらしい。そこで提案したいのであるが、萌音ちゃんを一歌手として登場させる。曲は勿論”On the Sunny Side of the Street”を英語で歌わせる。萌音ちゃんの英語は綺麗で、ICU卒の眞子佳子よりは上手いと聞いているので、大丈夫だろう。これは話題になるはずである。そうでなくても紅白歌合戦などちっとも面白くないのだから、新しい血をいれなくてはならない。

私は短い期間ではあるが、新婚生活も経験したことがある。その中で知ったのは、チャンネル権(テレビでどの番組を見るか決める権利。今では録画して視聴するのが一般的であるので、死語になっている。)は結局は女性が握っているものである。妻と暮らしている間は何を見るかは全て妻が決めていて、私はもともとテレビが好きではないので(本当か?笑)妻の言いなりになっていた。

 それにしても上白石萌音というのは不思議な女優である。彼女の最初のブレークは『恋はつづくよどこまでも』で、これに異論をはさむ人はいないであろう。この番組は佐藤健君の好きな女子中学生、女子高校生、女子大学生(短大・各種専門学校を含む)が見ていたに相違ないが、最初は佐藤健君目当てで見ていた人が、後半は萌音ちゃん目当てで見るなど主役変更の感があった。萌音ちゃんにはこのようにコアな女性ファンがいるので、大きく人気を落とすことはないだろう。そして『カムカムエブリバデイ』では(連続テレビ小説を見るのは中高年や老人が多いので)かなり広い世代のこころをつかんだ。さらにこれまでほとんどNHKに出なかったのが、(前作『おかえりモネ』が酷評されていたので)、現在ではNHKの救世主的な存在とすらなっている。

 あとはNHKの英断に期待したい。上白石萌音を大晦日の紅白に歌手として出演させるという思い切った決断を下し給え。

 

(私が小学生、中学生であった頃(昭和時代)、親たちの間では「テレビは悪いもの」「俗悪で頭を悪くする」というような観念があった。今のスマホと似たような扱いで、私は歌謡番組など一切視聴を禁じられて、勉強(?)ばかりしていた。今ではその反動か、今ではテレビがある空間に行くと、ついついテレビを見てしまう。その結果、大変な芸能通になってしまった。いずれにしても、あまり厳しい教育を子供に課すのは良ろしくないようである。)