凄い暑さだ。皆様お元気でお過ごしだろうか?

 日曜日の夜は、何か栄養のつくものを食べようとさぼてんでヒレカツ定食を食べた。普段なら美味しくいただけるヒレカツであるが、何だか何も食べる気がせず、食後家に帰ろうと席を立つとくらくらと眩暈がした。ちょうどその時にやや大きな地震もあったので、そのせいかと思ったが、そうでもないらしい。いよいよ私も熱中症にかかったことを知り、さぼてんの店長にお願いして少し休ませてもらった。 

 昨日は貴重な平日の休日(別に旗日ではないが、セッションがなかったし、とりたてていそいでやる仕事もなかった)であったので、2週間後に迫って来た心理学検定の最後の模擬試験をやった。

 

 原理・心理学史  43点

 臨床・障害    45点

 発達・教育    41点

 

 いずれも9割を超える高得点(45点満点)であり、何かよほどのことがない限り通るのだろうけれど、学力とは別のところで落ちるような予感もしている。私が傲慢になっているので神様が落とすとか、マークシートの塗るところを間違えるとか、熱中症にかかって試験が受けられなくなるとか。昨日は朝早くデニーズに行って、試験勉強をして、昼食もそこで済ませて、ぼーっと『心理学検定公式問題集2018』を眺めていた。まだ熱中症から十分に回復していなかったし、外に出るのは大げさではなく命にかかわる無謀な行為であったので、それしかなかった。

 私の場合、合格―不合格がどうこうというより、どういう社会的ニーズがあってこういう試験が出来たのか、誰が心理学検定を受けているのか、世間の人にとって受けるとどういうメリットがあるのか考えることの方が大事なのかもしれない。

 この検定は2008年に第一回が行われ、1335人が受験の申し込みをし、1級合格者は383人、2級合格者は363人とそれなりに難関ではあった。その後受験生は毎年増加の一方をたどり、昨年は5063人の受験申込みがあった。この資格の魅力は何と言っても学歴不問であるところだろう。極端な話し、心理学にはまった女子中学生でも受験できる。そして、「心理学検定スタートガイド」(序文)にはこうある。長いがちょっと引用しよう。

「日心連ではこれまで国家資格の創設に向けて活動してきました。幸い、「公認心理師」の制度が2018年から実施されることになりました。本検定はその国家資格の基礎資格となる性格のものです。なお日心連では、「認定心理士」ももう一つの基礎資格として、日本心理学会とともに認定しています。」(心理学検定問題集2018より)「心理学検定」は国家資格を一定程度意識して、その基礎資格として作られたとはっきり謡われている。しかし、現時点では「公認心理師」「心理学検定」「認定心理士」がばらばらであって、これから公認心理師を目指す人が心理学検定に通っても、それで何らかのアドバンテージを得られるわけではない。

 そこで私は提案したいのであるが、世の中には心理学大好き女子中学生はともかく、大学の心理学科を出ていなくても、心理学関係の仕事をしたい人は多い。そういう人達に向けて、心理学検定を利用したらいかがであろうか?例えば「心理学検定1級、あるいは認定心理士(普通に大学で心理学を勉強していれば、取得するのはそれほど難しくない)を持っている人に、公認心理師系大学院の受験資格を与える」とする。そうすれば、

 

 大学で心理学を学んだ人は、まず「認定心理士」を取ってその後大学院で2年学んで公認心理師になる。

 

 何らかの事情で大学で心理学を勉強出来なかった人は「心理学検定1級」を取って、しかる後に大学院で2年学んで公認心理師になる。

 

 という2系統の国家資格取得の道が開ける。そしてこの3つの資格取得がそれぞれの意義があり、その関連性も明白になる。

 私が公認心理師の資格審査に求めるものは、何よりも「公平」であることである。臨床心理士がダメになったのは、「指定大学院を出なければ受験資格を与えない」「臨床心理士資格認定協会倫理委員会の考えるのと同じ考えを持たなければ資格を与えない」などカルト的偏狭さで学生を縛った罰である。公認心理師資格はまだ出来たばかりであるが、受験資格を得るうえで、かなり厳しい縛りがある。本当は学歴不問で一発勝負で受かるか受からないか決めるといいのだけれど、同時に今の段階では最低でも大学院2年の教育は必要なような気もする。そこで妥協案として、心理学の学部を出ていない人には「心理学検定1級」をもって大学院への進学を認めることは、私の考えではそう悪くないと思うが、読者はいかがお考えになるであろうか?