ゴールデン・ウイークから始まった公認心理師の受験勉強も3週間が過ぎた。この間に問題集の8割は目を通した。もっとも目を通しただけであって、全く出来ない分野もいくつかあり、「試験は当然通れるものだ」というのはいささか甘い考えであった。私が大学院を修了して30年近くになるが、その間に心理学も大きく変貌を遂げたようであり、知らないことが沢山書いてある。(特に21世紀に入ってからの心理学には全くたちうち出来ない。クレペリンやビンスワンガーなら知っているのであるが、笑。)今のところはとにかく今月中にこの問題集に目を通しておくのを目標にしていく。そのあと、試験勉強をどうするかはまだ決まっていない。しかし今月末に、ある大学の学長先生まで勤められた私の心理学の恩師にお会いして、指導を受けることになっているので、その時に助言を受けて、軌道修正の余地はある。

 ここのところ天候に敏感になっている。沖縄ではもう梅雨入りしたらしいが、ここ鎌倉ではいつ梅雨に入り、いつ梅雨明けするのか気になって仕方がない。かくも天候が気になるのは、もともとが夏の暑さにものすごく弱いので、蒸し暑い梅雨、そして梅雨明けの夏にはほとんど試験勉強は出来ないであろう。そして私の相談室は夏になると仕事が増えるという不思議なジンクスがあり、熱帯夜と暑さと戦い、仕事をこなすのが精いっぱいという日々が来るであろう。そう考えると、試験まであと3か月あるとのんびりはしていられない。7月、8月はどうせ新しい知識を学ぶことは出来ず、過去にやったものの復習くらいしかできないであろうから、勉強が出来る期間は実質もう1か月もない。

 ゴールデン・ウイークが明けの1週間はものすごく寒かったが、そんな日にクーラーを買いに行った。5月の上旬というと、上場企業の本決算が出そろってくるので、証券会社に寄って、いくつかの銘柄を物色した。今は相場が動いていないが、正直なところ、試験が終わるまでこのまま狭いレンジを行ったり来たりして動かないでほしい。もう株式の売買などやっている余裕はないのである。先週は逆に暑い日々が続き、日本のあちこちで真夏日を観測した。私は何故か甲府のことが気になっている。関東地方ではあるが、内陸なので、熱気が溜まり、真夏日になりやすい。(同じ理由で熊谷も年の最高気温が出やすい。両方とも私が少年鑑別所で働いていたころから何かとつながりのある町である。)先週は勉強で疲れると、鎌倉のあちこちを散歩した。一日最低でも2時間は歩くようにしている。暑い中、汗びっしょりになって歩くのは体力の回復にはいい。試験までに体重70キロを切るよう努力しているが、少しくらい運動しても、最近なかなか体重が減らない。もっとも試験を乗り切る気力・体力をつけるために運動しているのであって、体重は減らなくてもいいのであるが。そして先週は新しいクーラーが到着し、昨日は蛍光灯を取り換え、さらに近所の、お子さんが3人いらっしゃる方から鉛筆削りを借りて、HBの鉛筆を全て削った。クーラーや蛍光灯のおかげで、夏、多少暑いという程度の日なら勉強出来なくもないであろう。

この記事を読んでいる人で、公認心理師試験を受ける方には忠告しておくが、HBの鉛筆は今のうちに用意しておいたほうがいい。この試験は全てマークシート方式で行われるので、実際には3本くらいしか使わないにしても、7本くらいの鉛筆(と勿論消しゴム)は用意したい。最近では万年筆やボールペン、シャープペンシルしか使わない人が増えていて、鉛筆削り機を持っている人は少ない。私も随分探したが見つからなかった。中高校生、受験生のいる親しい近所の人がいてよかった。特に国立・公立大学を受験する学力のある受験生は、大学入試センター試験で使うので、ほぼ確実に鉛筆削りを持っている。私も鎌倉の小町通りで130円の携帯型の鉛筆削りを買ったが、まっさらな鉛筆を最初から携帯型で削るのは非常に時間がかかる。

 こうしてハードの面で試験の準備は着々と進んでいるが、ここに来て、頭が受験勉強を拒否しはじめた。もっともこれは予想されたことなので、「来るべきものが来たな」くらいに思ってあまり心配はしていない。学習心理学をかじったことのある人なら知っていると思うが「集中学習」「分散学習」「レミニセンス」などの言葉はご存じであるか、ないにしても聞いたことはあるでしょう。あるものを勉強した場合、勉強の直後に試験をするよりも、少し時間をおいてから試験を受けた方が良い点が取れることがある、この現象を心理学ではレミニセンスという。何故こういう現象が起きるのかは不明であるが、勉強すると、その勉強を抑制する力(これは物理的なものなのか、心理的なものなのかよくわからないのであるが)が働くので、ある程度時間をおいてからの方がテストの成績は良くなると説明されている。だから週に20時間勉強するとしたら、土曜日と日曜日に10時間づつ勉強し、平日は休んでいる、という勉強法(集中学習)より、平日に4時間づつ5日間勉強する(分散学習)の方が有利である。(精神保健福祉士を目指している看護師さんのブログを最近愛読しているが、彼女も家庭をもって、お子さんもいるので、実に効率の良い勉強をして、見習うべき点が多い)「良く遊び、良く学べ」とはよく言ったもので休んでいる間、極端な場合寝ている間も人間の頭は勉強したことを体制化しているのである。

 今日は「大船まつり」があり、相談室の入っているマンションで管理組合の総会をやっていて、両方とも私は時間がないので行かなかったが、では勉強をしているかと言えばそうではなく、日記を書いて、頭を休めている。しかしそれはそれでいいのだと私は思う。将棋の故・米長邦雄永世棋聖が、若い頃は一日中将棋の勉強をしてももつが、ある程度の年齢になると3時間将棋の勉強をすると、それだけ将棋が強くなるのだけれど疲れる。その疲れというのが体力なのか、脳味噌なのか、神経なのか何だか解らない。だからサウナに行くとか、ジムに通うとか、酒を飲むとか楽しい時間をもって、その疲れを取り去る作業が必要だ、という趣旨のことをおっしゃっているが、明らかに心理学でいう「勉強を抑制する力」の存在に気がついておられることは間違いない。ちなみに米長先生がこの本をお書きになったのは今の私と大体同じくらいの年齢である。

 この2週間のハイペースの勉強で私も相当に「勉強を抑制する力」が溜まっているはずである。少しペースダウンが必要である。だから今日の午後はひょっとしたら名人戦第4局をずっと見ているかもしれないし、「大船まつり」に行ってくるかもしれない。それもまた大事なのである。今の私はこれまでの受験の体験や、心理学の知識、それに将棋で得た技術などあらゆる手段を使って、公認心理師試験の突破をもくろんでいる。