カズは、もっとかっこいい人間だと思ってた。



5日で、何がわかるの?





遊ばれたと思った。


私は、すごいひねくれてしまった。




あー、みんな死ねばいいのに。


浮かれてバカみてえ~

もう浮かれて何かを見失ったりしない。

傷つきたくない。

喜んだり、楽しんだり、期待したりするから傷つく。


空って何で青いの?澄んだ色してんの?

空が憎い




今思うとお笑いだけど

本当にこんな風に思っていた。



遼は、「は?こいつ、どうした?まあ、いいか」という感じ。

私がひねくれても、たかが知れてることを遼は知っていた。

遼は、私以上に私を分かっていたと思う。




美歌は、悲しんだ。

「夏が、夏じゃなくなっちゃった…」と。

そして、すごくなだめてくれた。



「夏、宇多田ヒカルの誰かの願いが叶うころって曲、あるじゃん。

誰かの願いが叶うころ、あの子が泣いてるよ…って。

人は人を必ず傷つけてしまうんだよ。

例えば、同じ人を好きになってしまったりしたらさ。

絶対1人の願いしか、叶わないじゃん。1人は絶対に傷つく。


人は、傷つけたくなくても

生きてるだけで、人を傷つけてしまうの。

だから、許してあげることが大事なんだよ。

夏は、カズのことを今は許せないかもしれない。

でも、許して良かったって思える日が必ずくるよ。

今すぐ許してあげて、とは言わないけどさ。」




私は


は?許せるわけないじゃん


と思っていた。




でも、今ではカズのことは許してる。受け入れてる。


許して良かった。

私の気持ちは、解放されてるし幸せになれた。



それに気付いたとき、

美歌ってすごかったんだなあって思った。


中学生のくせに、何か悟りを開いてるところがあった。




そして、その日で別れるのであった。





うおおおおおい!なんでやねん!






カズは

かっこつけよーと、ゲーセンで人形とろうとしたりして

一人空回っていた。





そして「俺にはまだ早かった」と言われた。

おいおいおい!


え!?待ってください!




「彼女は、高校入ってからだな。」



え~!?



「フラれた気分?まあ、高校入ってから戻るかもしれない。」




は?




何それ?なんか、すっごいムカついた。


「そうだね、じゃあね」


と言って別れたけど




すごい傷ついたし、すごい腹がたった。






私は、カズと付き合うと決まったとき

遼は「恋愛?はあ?」というタイプだったので

美歌に一番最初、報告していた。


「ええ!?あんたが!?へえ~、おめでとう。早く別れろ~」

と、冗談をかましていたけど


5日後に「別れた」って言ったら

「え?」と、すごいキョトンとした。



「先生に病欠ですって言っといてあげる。病気です、ってね。」

と美歌に言われながら、

補習サボってデート行ったのに!!


恋の病は一瞬で終わりました。



ちなみに、私と遼と美歌は補習常連組。

私と遼は、授業をサボるわ、出てても遊ぶわで

不真面目が原因。

美歌は、欠席が原因。






カズは食べかけのケーキを残して、帰った。

「食べたかったら、どうぞ。」と言い残して。



Sだ…



悩みながらも、食う私。乙女全開のヤンキー。




でも、彼女さん可哀想だよなあ…。

だめだ、ケリをつけてもらわなきゃ

私は付き合えない。




次の日の夜、電話した。


「ケーキ、食ったよ」


そんな報告いるか?と、今なら思う。笑


「うん、食うだろうなと思った」



こ、こいつ…(-_-;)



「あのさ、彼女と…ちゃんと話して、別れてからにしよう」

と、ドキドキしながら言うと


「わかってる。今日、別れてきた。」

と、あっさり言われた。



あれ?



「それで?そんだけか?」

と。



なんで?

告白された側なのに、なんで!?

何か、私一人バカ丸出しじゃん!


「そ、そんだけっす…」





そして、来週

人生初のデートというもんをすることになる。