カズは、もっとかっこいい人間だと思ってた。
5日で、何がわかるの?
遊ばれたと思った。
私は、すごいひねくれてしまった。
あー、みんな死ねばいいのに。
浮かれてバカみてえ~
もう浮かれて何かを見失ったりしない。
傷つきたくない。
喜んだり、楽しんだり、期待したりするから傷つく。
空って何で青いの?澄んだ色してんの?
空が憎い
今思うとお笑いだけど
本当にこんな風に思っていた。
遼は、「は?こいつ、どうした?まあ、いいか」という感じ。
私がひねくれても、たかが知れてることを遼は知っていた。
遼は、私以上に私を分かっていたと思う。
美歌は、悲しんだ。
「夏が、夏じゃなくなっちゃった…」と。
そして、すごくなだめてくれた。
「夏、宇多田ヒカルの誰かの願いが叶うころって曲、あるじゃん。
誰かの願いが叶うころ、あの子が泣いてるよ…って。
人は人を必ず傷つけてしまうんだよ。
例えば、同じ人を好きになってしまったりしたらさ。
絶対1人の願いしか、叶わないじゃん。1人は絶対に傷つく。
人は、傷つけたくなくても
生きてるだけで、人を傷つけてしまうの。
だから、許してあげることが大事なんだよ。
夏は、カズのことを今は許せないかもしれない。
でも、許して良かったって思える日が必ずくるよ。
今すぐ許してあげて、とは言わないけどさ。」
私は
は?許せるわけないじゃん
と思っていた。
でも、今ではカズのことは許してる。受け入れてる。
許して良かった。
私の気持ちは、解放されてるし幸せになれた。
それに気付いたとき、
美歌ってすごかったんだなあって思った。
中学生のくせに、何か悟りを開いてるところがあった。