宝塚音楽学校111期生の受験に関する諸々がやっと落ち着きました
合格を頂いた生徒達のことを少し書きたいと思います
高1でプティパに体験に来た日、芸事歴が無く、娘役志望なのに髪が短く、姿勢も目つきも良くない、正直とても宝塚とはかけ離れた暗い印象だったKちゃん
コロナ禍の中でオンラインを活用しながらのスムーズとは言えないスタートでしたが、驚くほどのスピードで変わっていきました
本当に本当に努力の人。まさに命懸けで夢に向かう姿はたくさんの人の心を打ち、一次落ち→ニ次落ち→高3で合格
見事最後のチャンスを掴み取りました
新年度面談でたくさんの生徒親子から、Kちゃんの合格を心から応援していた声、自分の事のように喜んでくださる方がたくさんいらっしゃいました。
秋の舞台では、トゥシューズで難しいバリエーションを踊り切れるまでに技術も磨き、２月の舞台ではソロでミュージカル曲を感情豊かに歌い上げ、お稽古中から涙を流して見る生徒も多く、舞台でもお客様から感涙の声を多く頂きました。
落ち込んだ生徒を励ましたり、笑わせて和ませたり、気が利いてすぐにお手伝いしてくれたり、いつの間にかプティパのムードメーカーとして素敵な姉御になってくれました
素晴らしい人間性とちょっぴりハスキーな魅力いっぱいの歌声、専科志望とのことですから
長～く頑張って欲しいです
プティパ歴最長だった高2娘役Iちゃん、中3初受験から毎回三次に進むものの合格を頂けず、３度目の正直でした
くせの無い美しいバレエと、洗練されたキレのあるジャズが魅力で、個性が無いと言われ続け悩み、仲良しの仲間が先に合格していく姿に苦しみ、受験をあきらめようかと思った時もありました。
歌と質疑が苦手で時間がかかりましたが、ひたむきに努力し続け、強い心と自分にしかない魅力を手に入れた彼女は、誰もが合格を認める存在に成長してくれました
受験の前から、Iちゃんの合格を信じて疑わない安心感がありました。
心が透けて見えるような、正確で美しい踊りを武器に、憧れの宝塚の舞台で思い切り跳ね回ってくれる日が待ち遠しいです
スタイル抜群で都会的な容姿に反して、シャイで人見知りな印象のYちゃん。
高1の受験前にプティパに来て、バレエ歴があったこともあり、おだんごでほんわりした雰囲気のまま初受験に向かい、三次まで進むものの不合格
４月に奮起して髪を切り、炎を背負って生まれ変わったこの１年、全ての課目の成長はもちろん、魅力的な人に成長してくれました
レッスンで言ったことを必ず自分のものにして次のレッスンに来ていましたし、コミュニケーション力を上げる為の課題を出したり、舞台ではセンター男役として、様々な感情表現にトライできるダンスナンバーやデュエットソングに取り組み、サイコロの面を増やせた１年となり、見事２回目で合格を頂きました
華やかで美しい男役として、スポットライトを浴びて輝く姿を思い描き、今からとても楽しみです
顔立ちが美しく、それに負けない美しい心と、昭和熱血マンガの主人公のような燃える闘魂
を持ったＲちゃん。
前回の初受験は２次敗退→髪を切って男役に転向し、高1で合格を頂くことができました
ドラえもんのポケットと言われる程、困っている人がいると何でも出てくるんです（笑）
誰かが怪我をすると絆創膏、お腹が鳴ると食べ物、忘れ物した子には予備を貸す、新入生のお世話、スタジオやお手洗いのお掃除、見えている所でも見えていない所でも、人としての魅力が溢れ、大きなカバンの中には、きっと神様からのご加護も頂いたような気がします
素敵な歌声を持ち、歌う時の表情も魅力的でうっとりします
決してバレエに向いているとは言い難い姿勢や股関節で体も固かったのですが、熱血根性で努力を重ね、後半メキメキと上達し、受験期間中も成長し続け、送り出しの時の笑顔がキラキラと本当に眩しく、人の魅力が脱皮していく生中継を見ているようでした
今回の合格した仲良し４人は、人としての魅力と、努力とレッスンの虫、それぞれに得意分野を持っていて、先生方や卒業生が心から応援し祝福できるメンバーでした。
これからは宝塚111期生としての誇りと責任を持って、同期支え合いながら切磋琢磨し続け、素敵なタカラジェンヌに成長してくれるはずです
１１２期を目指すプティパ生に、これからも尊敬される背中を見せ続けてくださいね
本当におめでとう