08月16日、西丹沢ピストンで檜洞丸と蛭ヶ岳(2/2)【復路】 | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

予定のない長い夏休みに丹沢でただ自分の実力を確認するだけの為に悪天候も気にしないでひたすら歩いた一日の様子をレポート中です。
平ヶ岳シミュレーションの復路を報告する。

■平ヶ岳をシュミレートする丹沢のコース紹介
西丹沢VCからツツジ新道で檜洞丸に上り、さらに蛭ヶ岳まで行って戻るピストンコース。

●平ヶ岳、鷹ノ巣登山口-平ヶ岳ピストン
登山口(840)-3.2km-下台倉山(1604)-4.1km-白沢清水(1715)-2.7km-平ヶ岳(2141)
下台倉山まで長い急登が続く、その後稜線歩きが長く続き、白沢清水の後で、姫ノ池まで急登がある。
姫ノ池から平ヶ岳山頂まで平らな湿原。

●丹沢、西丹沢VC-檜洞丸-蛭ヶ岳(鬼ヶ岩の頭)ピストン
西丹沢VC(545)-4.7km-檜洞丸(1595)-2.4km-臼ヶ岳(1433)-1.9km-蛭ヶ岳(1672)-0.9km-鬼ヶ岩の頭(1605)

①西丹沢VCからツツジ新道で檜洞丸へ上がる。
ゴーラ沢出合までは長く平坦な道が続き、渡渉した後から急登が始まる。
途中にある「展望園地」は平ヶ岳の前坂的なポイント。
②檜洞丸から一旦標高を下げ丹沢主稜線を臼ヶ岳道標、ミカゲ沢ノ頭の順に通過する。
稜線と言いながらアップダウンが激しい平ヶ岳よりは厳しい区間。
ポイントになるのは臼ヶ岳と金山谷乗越の間にある無名の3峰通過である。臼ヶ岳→檜洞丸の向きがキツイ。
③蛭ヶ岳山頂まで本格的な上りを歩く。
ここは上りがキツイ。

■マップ
(1)山と高原地図


(2)今回のコース
往路:赤、復路:青、重複:紫



■本日のデータ
・暦(横浜):日の出05:01~18:30日の入(日照13:29)
・Start/Goal地点=西丹沢ビジターセンター(VC)

※詳細データは以下の通り


■実走報告

蛭ヶ岳山頂からの続き。

(13)蛭ヶ岳山頂
11:48、蛭ヶ岳山頂に到着。

平日で天気も良くないせいか、蛭ヶ岳の山頂は誰もいないさみしいところでした。
予定では11:50に蛭ヶ岳を出発することになっていたのだが、そんな無茶なことは出来ません。
25分休憩することにした。

自由に選べるテーブルにバックパックを置き、横になる。(週末ではなかなか出来ません)
当日は天気はイマイチだが風があって、これが歩く上でとても助けになった。
体は湿度で汗まみれになっているけど、顔に風が当たるせいで頭はスッキリしていた。
横になっていると、丹沢山の方から男性のソロハイカーがやってきた。
慣れた手順で山頂標識での自撮りを終了。
近づいてきたので話しかけるのかと思いきや、私の存在など気にしてないが如くテーブル横の登山道分岐道標を写真に撮り出した。
撮り終わると山荘の方に移動していった。
変に気を使われるのも面倒だが、挨拶ぐらいはあってもいいよね、とわがままな感想を持った。
多分東京の人だろうね。神奈川や地方の人なら一言あると思うな。
神奈川でも、緑区とか都筑区の住人は東京と同じだけど(横浜市の北西側は横浜ではない町田だ)


(14)蛭ヶ岳の下り
12:19、私も先のハイカーに倣って分岐道標を撮り、蛭ヶ岳山頂を後にする。

いよいよ復路の始まりです。
復路の成果は分かり易い。
目標は日没(18:30)前に西丹沢VCに到着すること。
ほぼ6時間で歩かなければならない。
(ライトはあるし最悪ゴーラ沢を日没前に越えられればいいかな)と考えていた。


12:29、階段の先は崖っぷちという地獄への階段みたいな変わった木階段の途中から横に下りると、本格的な山下りが始まる。

蛭ヶ岳は断然上りが大変で、下りは容易です。
しっかりした鎖が用意されているので危険な感じですが問題ないです。

(15)ミカゲ沢ノ頭
12:44、下りが終わりやせ尾根に変わる。
霧が濃くなってきて、回りがよく分からない。
晴れていてもミカゲ沢ノ頭を見逃して通過しがちなので霧に包まれると、正直どれが正しいのか全く分からない。

12:49、たぶんここがミカゲ沢ノ頭だと思う場所を通過する。

(16)臼ヶ岳道標

12:51、痩せ尾根が崩落して以前は迂回路が設けられていたのだが、崩落斜面の上に細道が出来ていた。
皆さんこちらを歩いているようだ。
けど、霧で見にくいので、確実な迂回路を選択した。
道と言うのはどんどん変化して行きますね、暫く歩かないと全く違う印象になる。

13:26、臼ヶ岳道標に到着。
バックパックを降ろして休憩。
飲料を交換する。
今日は500mlサイズのペットボトルが4本と自宅で詰めた麦茶と水のボトルの計6本だが、残るはレモンペットボトルと自宅の水(横浜市水道水)のみとなった。
なんとか持ちそうな気はする。(晴れて炎天下だったら大変だっただろうが、悪天候が良かったみたい)

13:40、臼ヶ岳道標を後にする。

(17)三峰通過

神ノ川乗越(かんのがわのっこし)まで下ると、その後は反転して上る。
3峰の始まりである。分かっているのでゆっくり歩く。
2つのベンチが現れるまで、何も考えずにひたすら歩く。
なるべく歩く感覚で進む、登ろうとはしない。

14:29、2つのベンチに到着した。
いよいよ後は檜洞丸の上りが待つだけになった。


(18)金山谷乗越
14:36、工事現場の鉄板のような「登山道」を通過する。
ちなみにここの山側を上った先が金山谷ノ頭ですよ。

14:37、金山谷乗越を通過する。

(19)檜洞丸上り
源蔵尾根の標識が右側に見えた後道は平坦が続く。

14:49、道が上り出したら檜洞丸への上りの始まりです。

15:12、短い梯子のような階段が見えました。
これを過ぎると道の勾配は緩みだして行き草原の道に変わる。

15:30、青ヶ岳山荘前に到着しました。
霧がさらに濃くなって、雨なのか霧なのか判断が難しくなったので、山荘の軒先を借りて雨具に着替えた。
すると、ドアが開いて青ヶ岳山荘の御主人が声を掛けてきた。
「長くはないですね」(青)
「すみません、着替えるだけなので長くはないです」(俺)
一旦ドアは閉まるが、暫くして御主人が出てきた。
私の作業が遅く感じたのか、こんな天気に歩くアホに興味を持ったのか、この後暫く話をした。
「てんくらはC判定でしたけど、山北町は晴れだというので来ました」(俺)
「雨ですかね?霧ですかね」(俺)
「下は暑かったようですよ、山の上は毎日こんな感じですよ」(青)
「そうなんですか」(俺)
「前線が動かないから大雨にはならないが、雲に覆われてますね」(青)
今日の行程などを話して意見を頂きました。
15:45、コーラを買って青ヶ岳山荘を後にする。

(20)檜洞丸山頂
15:47、檜洞丸山頂に到着。

山荘で休んだので山頂は通過しようと思ったんだが、テーブルでしっかり横になった。
体を伸ばして休めるところは貴重ですから。

15:57、檜洞丸山頂を後にする。
残すはツツジ新道の下りだ。

(21)登山道分岐を見落とす
よく分からない天気だ。
青ヶ岳山荘に近づいた時は雨になりそうな雰囲気だったのに、下り出したら霧は濃くなってきたが空気は乾いてきた。
(なんだ、雨具に着替えなくても良かったじゃん)

そうは言っても、濡れた下りの木道は、いつ転ぶか分からないので緊張は解けない。
下を見ながら進んでいるうち、周りの景色に見覚えがないことに気付いた。
 

(あれ、石棚山との登山道分岐道標はまだみていないぞ)
( ̄□ ̄;)

携帯の高度計を確認すると、分岐はもう少し先だと言う。
(よかった)
ここから周りに気を配りながら歩いたのだが、分岐道標は現れなかった。
再度高度計を見たら、随分下りてきていた。
(あれ?まさか石棚山に来ているのではないか?)
心配になり階段を戻るが、見落とすはずはない。
と、ここで木道を行ったり来たりとウロウロしてしまった。

結局戻らず先に進んでみた。

するとベンチと道標が見えた。
道標を確認すると「つつじ新道 檜洞丸0.8km」
(よかった、つつじ新道を歩いている)

※木道で滑らないようにと足下に注意を向けたまま進んだせいで、分岐道標を見落としたようだ。
幸いだったのは、往路の写真でも分かるが石棚山方面は草ぼうぼうの野道になっており、木道に従って進むとつつじ新道になるのだ。
これはたまたま運が良かっただけです。
このようにして道を間違るので、皆さんも注意しましょう。



(22)展望園地

16:48、展望園地に到着。

(23)ゴーラ沢出合
展望園地を過ぎると、あと300m降下でゴーラ沢だが、これが長い。
下りに専念したいので写真は撮らなくなった。

17:29、ゴーラ沢の階段下に到着。
ここで小休止。
ゴーラ沢の渡渉後、水を汲み飲む。

東沢の渡渉ポイントに着いて、水かさを見る。
朝より少ないと良いのだが、あまり変わらないように見える。

朝は上手く行ったけど、夕方は失敗した。
途中の石がぐらついてバランスを崩した、危うく両足ドボンになるところ左足で堪えた。


靴の中は朝から濡れていたが、左足は完全に水没した。
(足が臭い)

17:39、ゴーラ沢出合を後にする。

(24)ツツジ新道入口
ゴーラ沢出合からつつじ新道入口までは高低差はないけれど距離が長い。
こういう場合は案外タイムは縮まないのだ。
必死に歩くしかない。

18:10、ツツジ新道入口に到着した。
日没前に入口に来られたので私的には十分満足していた。

↓西丹沢VC方面

↓用木沢出合方面


(25)西丹沢VCでGoal
朝は薄暗い中で見たのだけれどキャンプ場にはテントがたくさん張られていた。

夕方の今見るとガラガラである。
やはり、今日まで夏休みのお父さんが多いのだろう。ご苦労さんでした。

18:20、西丹沢VCに到着して本日の山行はゴールである。
目標の日没前のゴールを達成した。

(26)帰路
目標達成は良いのだが、車に戻って困った。

全身びしょ濡れになっていたのだ。
靴と上着の替えは持ってきたが、着替える場所がないという事で替えズボンとパンツがないのだ。
パンツはすぐ乾くと思うがズボンはもうダメだ。
かと言って濡れたままのズボンで何時間も運転するのは耐えられない。
何とかしなくては...
思いついたのが雨具のズボンで帰る、であった。

平日の18時の西丹沢では車も人もまばらである。
Tシャツとパンツとサンダル姿で濡れた服をレジ袋の仕舞いながら乾くのを待つ。
都合が良いことに周りは暗くなっていく。
乾いたところで雨具のズボンを履いて靴に履き替える。
(やっと帰れる)

18:43、日も落ちて暗くなったところで西丹沢VCの駐車場を後にした。

途中山北のR246から渋滞が始まるが、思ったほど酷くはなく籠場を過ぎるとその後はスムーズに走ることが出来た。
21:09、無事に帰宅した。


■感想
本日の感想は?
満足( ̄ー ̄)、満足( ̄ー ̄)、満足( ̄ー ̄)
満足3つです。

 
■復路の感想
●蛭ヶ岳から臼ヶ岳道標(昼休みを含む)
1時間38分掛かった。希望は1時間50分。
蛭ヶ岳山頂での昼休み時間を調整しているので、目標より短いがあまり違いはない。
蛭ヶ岳の下りはすれ違いがなければとてもスムーズです。
上りの苦労が嘘みたいに快適に下れます。
ミカゲ沢ノ頭から臼ヶ岳に掛けても歩きが苦しくなる箇所がない。

●臼ヶ岳道標から檜洞丸
2時間21分掛かった。希望は2時間15分。
青ヶ岳山荘で15分くらい留まったので、それを除くとほぼ目標通りのタイムである。
神ノ川乗越と金山谷乗越の間にある無名の3連続峰の通過を淡々とやれば問題ない。
檜洞丸の上りは長いが急傾斜はないのでゆっくりでも停まらずに歩き続ければそれなりに早く上がることが可能。

●檜洞丸からツツジ新道を下り西丹沢VC
2時間33分掛かった。希望は2時間20分で下ることだが十分だと思う。
稜線の外れで登山道分岐を見失い木道を行ったり来たりした時間がロスである。
下りで休憩したのは、展望園地とゴーラ沢の2箇所、それ以外は歩き続けたので目標に近い結果になったと思う。

●蛭ヶ岳から西丹沢VCまでの復路所用時間
6時間32分掛かりました。希望6時間25分です。
昼休み(31分/40分)を除いた歩行時間では、
6時間01分掛かりました。希望5時間45分です。
青ヶ岳の停留時間を除けば希望値と同等となる。

■トータルの感想
往復の所要時間
【往路】
実際:7時間17分
希望:6時間40分
【復路】昼休みを除く
実際:6時間01分
希望:5時間45分
【往復】
実際:13時間18分
希望:12時間25分

往復で53分の差分となった。
まだまだ開きがあるが、練習次第で解消されるかもしれない。

■西丹沢縦走について
西丹沢VCから檜洞丸・蛭ヶ岳のピストンコースは難易度的に、西丹沢VCから蛭ヶ岳を通って大倉BSに下りる丹沢主稜・主脈縦走と同等である。
YAMAPでも少ないながら定期的に縦走実行者のレポートが報告されている。
驚くことに、ヤマッパーの所用時間は10時間を切っている。
とんでもないハイスピードである。
皆さんの上りが早すぎるよ。
私の課題も上りなんだよね。

大抵は、西丹沢VCスタート→檜洞丸→蛭ヶ岳→丹沢山→塔ノ岳→大倉尾根→大倉BSゴールの順に歩いている。
縦走なので開始地点にはバスで向かうのを考えると、西丹沢VC(新松田駅から富士急行バスで1時間11分)に最初に到着するのは08時26分となる。
ここから10時間歩いても日没ギリギリである。
私の今の力では、確実に日没です。
逆向きがないのは、西丹沢VC前からのバス時刻に関係あると思う。
最終バスが19時発なので、これを過ぎるとタクシーを呼ぶしかなくなる。
大倉バス停なら20時台までバスがあるのでゴール地点は大倉バス停が良いことになる。
バスがなくなりタクシーを呼んだとしても大倉バス停が良いでしょう。

いずれにしろ、西丹沢VC-大倉バス停間を10時間で歩ける実力がなければ、やってはいけないという事です。
つまり蛭ヶ岳が中間点になるので、それぞれ5時間(西丹沢VC-蛭ヶ岳、蛭ヶ岳-大倉BS)で歩ける脚力が要るという事です。
また、季節的にいつでも出来る訳ではなく、夏の時期(7,8月)が良いでしょう。
開始時刻は変わらなくても日没時刻が早まるので夏以外での成功は難しい。

※ヘッドランプを持ち日没覚悟、駅までタクシーでも構わないならどなたでもチャレンジできますけどね。


ではでは(⌒O⌒)