2019年正月の読書感想『女のいない男たち』 村上春樹 | Cycling Wonder

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プレスポで行く神奈川の道

2019年最初の3連休の最終日、外は良く晴れております。
皆さんは山に向かっているのでしょうかね。
私は寝正月リターンズで昼まで寝ています。
1月は寒いので山歩きの開始はまだまだ先です。
2019年正月の話をまだ書き終わっていないので、今回は正月に読んだ小説の感想文ですよ
 
「歴史総合」の記事でも書いたように、今年の正月読書のメインテーマは「日本の古代史」でした。
ページがなかなかめくれなくて苦戦しました。
頭が疲れてしまわないように柔らかい小説も何か読みたいなと思って図書館で借りた村上春樹本の感想を書きます。
 
●本の情報
タイトル:女のいない男たち
著者  :村上春樹
単行本: 288ページ
出版社: 文藝春秋 (2014/4/18)
 
●表表紙

単行本の出版は2014年で、文庫版も出ている。
 
●目次
 1.ドライブ・マイ・カー
 2.イエスタデイ
 3.独立器官
 4.シェエラザード
 5.木野
 6.女のいない男たち※書き下ろし

 
●内容紹介
村上春樹による6編の短編集。
 
 1.ドライブ・マイ・カー
主演男:家福(かふく)、性格俳優
主演女:渡利(わたり)みさき
二人の関係:俳優の専属女性ドライバー
脇役:高槻(たかつき)、家福の妻の情夫
テーマ曲:ベートーヴェン「弦楽四重奏曲」
内容:妻の浮気を黙認しながら、間男を追い詰めようとする変態野郎の話。
性の比喩:シフトチェンジ。
 
 2.イエスタデイ
主演男:谷村
主演女:栗谷えり子(木樽と幼馴染)
二人の関係:援助交際
脇役:木樽明義(天才気質で変わり者)
テーマ曲:「イエスタディ」の替え歌、替え歌の歌詞はビートルズの管理会社から訴えられた。
昨日は/あしたのおとといで、おとといのあしたや...(以降はダメらしい)
内容:幼馴染とどうしてもセックス出来ない男の変わった心情を観察する男の話。
性の比喩:氷で出来た丸い船窓。
 
 3.独立器官
主演男:渡会(とかい)、美容整形外科医
主演女:十六歳年下の人妻、五歳の女の子あり。
二人の関係:彼女の浮気
脇役:語り部が僕(谷村)
テーマ曲:なし
内容:自称遊び人の中年男が弄ばれて、最後は拒食症で死ぬ、恋煩い。
性の比喩:独立器官
 
 4.シェエラザード
主演男:羽原(はばら)、語り部、(ひきこもり)
主演女:シェエラザード(35歳の専業主婦)
二人の関係:ハウスに週2で通う連絡係兼性処理担当者
脇役:なし
テーマ曲:千夜一夜物語「シェエラザード」
内容:シェエラザードの高校時代の思い出話
性の比喩:やつめうなぎ
 
 5.木野
主演男:木野(サラリーマンからバーの店主に転職)
主演女:妻
二人の関係:浮気現場に遭遇し、即離婚する。
脇役:神田(カミタ)
テーマ曲:JAZZヴォーカル、ベン・ウェブスター「マイ・ロマンス」
性の比喩:蛇
 
 6.女のいない男たち
主演男:僕
主演女:エム
二人の関係:僕が十四歳で出会った(2年)
脇役:なし(追想)
テーマ曲:エレベーター音楽、フランシス・レイ「白い恋人たち」、パーシーフェイス「夏の日の恋」
性の比喩:-(思い出せない)
 
●感想
モテない男の話かと思ったら違いましたね。(村上さんが、そんな単純な話を書くわけがないか)
村上さんの小説は良さがよく理解できないモノが多いのですが、この本は分かり易かった。
「女のいない男たち」の中で直接説明されていた。
 
深く愛した女性が去ってしまい、喪失感で精神を病んでいく哀れな男の末路(中年オヤジが多い)を色んなシチュエーションで書いたという印象。
 
「ドライブ・マイ・カー」では、エロい片岡義男みたいでスンナリ読めて、”このまま行くなら楽だな”と思ったら
「イエスタデー」で雰囲気が変わり、「独立器官」、「シェエラザード」とややこしい話が続き、木野でとどめを刺される。
出張中の妻の浮気現場に遭遇し、そのまま妻と離婚、店を開き猫が現れる間は平穏だが、蛇を見るようになってからおかしくなるという話。村上さんらしい訳が分からなくなるお話でした。
最後の「女のいない男たち」は単行本化するための書下ろし作です。
”僕が十四歳で出会った”彼女が同級生なのか先生なのか悩んだ。多分同級生だろう。
 
語り部が登場人物本人の場合は精神を病んでいる様を、傍観者の視点で書かれた場合は冷静な描写になっていた。
各編に使われるモチーフがセックスの比喩のように思えて
「みんなエロ話じゃん」が私の感想です。
図書館返却締切日前夜に慌てて読みました。
 
ではでは ( ^ー^)ノ

 

 

 

 

●「日本の古代史」についてもう一つネタをアップしたら、今年の山歩き開始について考えようと思っている。

「ここに行きたい」という、突き上げるような欲求が湧いてないので、他の人の精力的な山行レポートを見て呆気にとられているところです。

「みんなのエネルギー凄いね」

ホントに感心する。

(゚゚)(。。)(゚゚)(。。)ウンウン