~エピローグ ④~ おもむろに、 左薬指の指輪を引き抜き、 紫龍に渡す桜花。 手のひらで転がる 指輪に驚く紫龍。 「それは【スタールビー】という石で、 七年前あなたを置いて行った時に 自分で買ったの」 「なぜ?」 「自分は、 あなたの恋人にも 妻にも相応しくない。 身勝手で愚かな女。 もう誰とも、 そういう関係にならないという 決意の指輪よ。 まさかあなたに再会して、 二日で効力を失くすとは 思ってもいなかったわ。 高かったのに……」 溜息をつきながら恨めしそうに、 紫龍の手のひらの指輪を 見つめる桜花。 「つまり僕の代わりに、 君を七年間守り続けてくれた指輪 ということか。 それは、 大切にしないといけないな」 にやりと笑うと、 ポケットから 小さな箱を取り出す紫龍。 中に入っていた 指輪を取り出して代わりに 桜花の指輪をしまう。 「これは、 【ミルキー・クォーツ】といってね。 『母性愛』という意味を持つ 母の形見の指輪なんだ」 桜花の右薬指にはめる。 「桜花、結婚しよう。 そして、 一緒にエンゲージリングを 買いに行こう。 一生はめるものだからね」 驚きに、 言葉も出ない桜花を抱き寄せ、 低い声で満足そうに笑う紫龍。 ブログランキング『Girls Power』