~Ⅸ ⑥~ 頷く桜花。 「一度しか言わないから、 よく聞いてね? あなたのお父さんは、 アルコール依存症の セラピーを受けながら、 お仕事を始めることになり、 お母様と妹さんの安全は守られるから、 あなたが無理をして ここを出る理由はなくなる」 驚きに目を見張るジョニー。 「そのことを踏まえた上で、 ここを出たいというのなら 誰も止めない。 もう一つ、 ここは彼が再建することにしたから、 今より確実に環境が良くなるわ。 彼はこれまでこういう施設を 幾つも手がけているの。 ここに残って、 自分の可能性を探すのも良いわね。 最後に彼の組織は、 人材を育成しているの。 その人の適正を調べて、 本人の夢や希望を取り入れて その道のプロに育てるのが仕事なの。 その間にかかる費用は、 出世払いだから何の心配も要らない。 費用を払い終えても、 寄付という形で組織を巣立った人たちが 支えてくれているから何の問題もないわ。 誰でも入れるというわけではないけど、 彼があなたには才能がある、 自分の夢を成し遂げられるはずだと 言っているの。 つまり、 自分のところに来て欲しいのよ。 彼にとって私は最後の切り札だし、 私でだめなら諦めると言っているわ」 瞳を閉じて考え込むジョニー。
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