~Ⅸ ②~ 素直に謝られ、 丁寧な言葉で 名前を聞かれてひるむ少年。 「ジョニーだ。 本当は知っているんだろう?」 にっこり笑う桜花。 「ええ、 でもあなたから、 直接教えてもらいたかったの。 良い名前ね」 「良い名前なもんか。 どこにでもあるありふれた名前だ。 適当なことを言うな」 「そうなの?じゃあ、 私が気に入っているというだけなのね。 私の好きな歌の主人公が、 ジョニーという名前なの」 疑わしそうに桜花を見る。 「タイトルは何ていうんだ? 歌の内容は?」 「波乗りジョニーというタイトルで、 歌の内容は恋の歌なんだけど、 『いつか君を迎えに来るよ』 ていうところが好きなの」 ふっと笑うジョニー。 「女が好きそうな歌だな」 「そうかもしれないわね。 でも私の大切な人は、 それをやろうとしたのよ」 過去形にぴくりと反応するジョニー。
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