ブログランキング『Girls Power』 Ⅷ ⑧ 「それじゃあ、彼を車庫にしまってくるわ」 キリーはヘルメットを腕に取り ふと思い出したようにシートを開ける。 「はい、マナ。これプレゼント。 アレックスのお母様がお気に入りのお店なの」 キリーは大きな包みと小さな包みをマナに手渡した。 「気に入ってもらえると嬉しいけど」 にっこり微笑むとエンジンを再びかけ 車庫に向かって走り去った。 マナは部屋にもって帰って早速包みを開ける事にした。 中から優しく暖かな輝きを放つ パール色のふんわりとしたドレスと ヒールの低い可愛らしい靴がでてきた。 時刻は午後六時十五分、 キリーは三十分までプルートンの手入れをするつもりだった。 今日は海に行ったので、 潮をかなり浴びたはずだ。 拭いてさっぱりさせた後、 錆び除けのスプレーを吹き付け、 ワックスをかける。 キリーの顔を鏡のように映しだす出来栄えに満足して、 仕上げにカバーをかけ、 ほっとしたところで突然抱すくめられた。 「いつもながらに見事な手際だな」 驚いて声も出ないキリー。 「無防備過ぎだぞ、キリー。 集中すると回りが見えなくなるだけじゃなくて 音も聞こえなくなるのは仕事をしていなくても同じらしい」 眼を閉じて大きく深呼吸をすると静かに言葉を紡ぎだす。 「だってここは安全だもの」 「安全か、確かに……」 笑いながらキリーの柔らかな髪に顔をうずめるアレックス。 「潮の香りがする。海に行っていたのか?」 「ええ」 珍しく不機嫌なキリーを楽しみながらからかうアレックス。 ブログランキング『Girls Power』