特級グランド・コンツェルト
新時代のヴィルトゥオーゾ勢揃い

ロマンティック・ピアノコンチェルト名曲選

 
3人のソリストを迎えての贅沢なコンサート🎵

プログラム*****

グリーグ ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
ピアノ 谷 昂登

シューマン ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
ピアノ 桑原志織

ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 Op.1
ピアノ 阪田知樹
 
 
2023年5月3日
ザ・シンフォニーホール
指揮 藤岡幸夫
管弦楽 関西フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ スタインウェイ
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昨年に続き、特級グランド・コンツェルトを聴きに行きました。
前回は、若いピアニストが中心で、フレッシュな演奏会でした。

 

 

今年は、阪田知樹さんがいらっしゃる!
 
 
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トップバッターは、谷 昂登(あきと)さん。
 
どこで観たのか定かではありませんが、
中村紘子さんが「久しぶりに有望な人がでてきた」とおっしゃり、期待されたピアニストです。
日本音楽コンクールで1位になった時の映像を、ちらっとNHKで観た記憶があり、生演奏を聴いてみたいと思ってました。
 
↑2022年3月、サントリーホールでもらったチラシの束から、抜いて持ち帰っていました。
行けませんでしたが、この時のプログラムは、シューマンの幻想曲とリストのピアノソナタって、18歳の若さで渋い選曲です。
 
 
有名なグリーグのピアノ協奏曲。
冒頭から力強く、音がきらきらしていました。
カデンツァはたっぷり歌って堂々と。
 
耽美的な旋律の2楽章も美しく。
3楽章の舞曲風のところが、すこし重く感じたけれど、後半にむかってリズムが変わるところあたりから、緩急とオケとのかけあいが、のってきた感じで華麗なフィナーレでした。
ゆったりとした腕の動きがエレガントで、落ち着いて見えました。演奏後のはにかんだ笑顔が初々しかったです。
 
 ♪
 
ホールで聴いてみたかったシューマンのピアノ協奏曲ルンルン
淡いピンクのドレスで登場した、桑原志織さんの演奏も初めてでした。
 
序奏は速くて緊張感、
続くクララのCHAAのところは、ゆっくりめのテンポと緩急があり、しっかりと歌われ聴かせます。
右手の長いトリルもきれい。
オケと呼応しながら進む3楽章では、桑原さんのしなやかな打鍵から、繊細さと力強さが充分に表現され
なんて美しい曲なのキラキラとうっとりしました。
音がクリアでまったくオケに埋もれず、かつ一体感のあるコンツェルト。
 
ルービンシュタインコンクールなど、世界の舞台で数々の演奏されている貫禄も感じました。
桑原さんは、シューマンのコンツェルトに憧れていたけれど、師事されている伊藤恵さんから「まだはやい」と言われ、今回、初めての演奏だったそうです。
とても初めてとは思えない、素晴らしい演奏でしたキラキラ
 
ソロリサイタルのチラシいただきましたが、東京やんガーン

 

 ♪
 
待ってました!
休憩後の阪田知樹さん。
 
今年は、ラフマニノフ生誕150年の記念で、第2・第3番コンツェルトが演奏される機会が多いです。
その中で第1番を弾かれるのは、膨大な曲をご存知で、幅広いレパートリーがをお持ちの阪田さんらしい選曲だと思いました。
 
阪田さんのピアノソロは以前一度聴きましたが、コンツェルトは初めてです。

 

 
第1番は、演奏される機会がほぼないため、生で聴くのは初めてです。
一度だけ、ツィメルマンの演奏で予習しました。
 
ファンファーレの後に、ピアノの下降音が続くところが、グリーグやシューマンと似ています。
でも、最初から複雑なところがラフマニノフ。
というか、ラフマニノフが学生時代に作ったop.1なのですが、すでにダイナミックでロマンティック。
後に大幅な改訂がされたため、原型とはかなり違っているようです。
 
ヴィルトゥオーゾの阪田さんは、さすがの演奏でした。
細かな音の波から、旋律を浮かばせ歌わせ、激しい中にも哀愁と切なさが同居して美しい。
カデンツァは雄弁で、ピアノ一台がまるでオケのようで圧巻でした!!
 
1楽章は突然終わり、緊張感が残りました。
つづく2楽章のロマンティックさと、艶っぽさにラブラブになりましたが、突然疾風のような3楽章に突入します。
 
速くて激しいところと、幻想的なところが交互に現れて実にドラマティック。
リズムが複雑で難しく、次々と場面展開されてどこまで行くの?って感じでしたが、素晴らしいホールの響きもあいまって、まばゆい世界へ連れて行ってもらいました。
 
ブラボー気づき
 
 
今回のプログラムは、
シューマン イ短調
 ↓影響あたえた
グリーグ イ短調
 ↓影響あたえた
ラフマニノフ 第1番 
 
このような繋がりがある作品ということで、形式などに関連性があると、阪田さんがピティナのYouTubeで解説されていました。

 

 

そして阪田さんは9月に、ラフマニノフピアノ協奏曲全曲演奏会を開かれます。
第1番から第4番までとパガニーニの主題による狂詩曲の全5曲!
 
すごいプログラムびっくり
 
凄すぎるびっくりびっくりびっくり
 
下矢印チケットはすでに完売しています
 
大阪だったらすぐにチケットとったのにな・・・
っていうか、5曲の長丁場、腰痛もちなので座っていられるかが心配でもあります。
行けないから心配しなくていいんだった笑い泣き
 
 
 
最後にソリスト3人が登場され、左右、後ろの客席へ何度もおじぎされていました。
みなさんいい笑顔で、大きな拍手が送られました。
 
一度に3つのピアノ協奏曲! 
聴きごたえのある演奏会なのに、空席が目立つところもあったりでもったいないです。
関西では満席になるのは難しいのかな。
 
支える指揮の藤岡さんと関西フィルのみなさんにブラボー気づき
 
 
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GWのメインイベント、終わってしまいました。
あとは、片付け、掃除、衣替えくらいです。
 

新緑がきれいなシンフォニーホールでした。