【9月27日 時事通信社】
タイのインラック前首相(50)が農家からのコメ買い取り制度で国に巨額の損失を与えたとして、職務怠慢などの罪に問われた裁判で、最高裁判所は27日、前首相に禁錮5年の実刑判決を下した。前首相は国外逃亡中で、本人不在のまま判決が言い渡された。判決は当初8月25日の予定だったが、法廷に姿を見せなかったため延期されていた。
インラック氏は在任中、農村支援の一環としてコメを市価より高い値段で事実上買い取る制度を導入。その結果、巨額の損失が出たとして起訴された。前首相側は農家の負担を軽減し、利益をもたらす政策だったと反論していた。判決は前首相が計画の中で不正があったことを知りながら、阻止しなかったと指摘した。
前首相は兄のタクシン元首相とともに、今も農村部では高い人気を誇っており、最高裁前には約100人の支持者が集まった。しかし、来年後半にも実施される総選挙を前に、有罪判決が出たのはタクシン派にとって痛手になりそうだ。前首相の弁護士は今後について、「判決全文を慎重に検討してから考える」と述べるにとどめた。
インラック氏の居場所について、プラユット暫定首相は26日、記者団に「手掛かりはある。私には独自の情報源がある」と語りながらも、27日の判決言い渡しまで明かさない考えを示していた。(c)時事通信社