後手の持駒:なし
9 8 7 6 5 4 3 2 1
+---------------------------+
| ・ ・ ・ ・v玉 ・ ・ ・ ・|一
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|二
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|三
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六
| 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩 歩|七
| ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 飛 ・|八
| 香 桂 銀 金 玉 金 銀 桂 香|九
+---------------------------+
先手の持駒:なし
先手:息子さん
後手:お父さん
▲7六歩 △5二玉 ▲5六歩 △5三玉 ▲4六歩 △5四玉
▲5五歩 △6五玉 ▲6六歩 △7六玉 ▲8六歩 △同 玉
▲7八銀 △7六玉 ▲7九角 △8六歩 ▲5八飛 △8七歩成
▲6八飛 △7八と ▲同 飛 △6六玉 ▲7七飛 △7六銀
▲7八飛 △7七歩 ▲5八飛 △6七銀成 ▲3八飛 △5五玉
▲4五歩 △5六歩 ▲4八銀 △7八歩成 ▲1三角成 △6九と
▲同 玉 △7七歩 ▲5九銀 △7八歩成 ▲同 飛 △同成銀
▲同 玉 △7三飛 ▲7七桂 △1三飛 ▲4六銀 △同 玉
普通の19枚落ちは駒を落とした上手が先に駒を動かしますが、
本局は下手の息子さんが先に指すという特殊な駒落ち。
動かし方が分かる程度の小学4年生の息子さんとお父さんが初めての将棋。
父「お父さん、馬鹿にしないでって言って無かったか?」
息「うん」
初期局面。
歩が一列に並んでいますが、
これは武田の騎馬隊の突進を防ぐ竹の柵と思って下さい。
この歩の並びに綻びがあると騎馬隊の侵入を許してしまうわけです。
この赤丸部分に上手の玉が入って来たら
竹槍部隊でズドン!を狙います。
竹の柵さえしっかり維持出来ていたら負けようがありません。
下手が負けるのはこのAの歩を突くからです。
上手はAの歩を取って、角の頭の弱点を虐める、
上手の勝ちパターンはこれしか無いわけです。
縁台将棋レベルの棋力のお父さんも、
その程度は知っているようです。
歩を取る。
第一ミッション完了。
角には逃げられましたが、「垂れ歩」の手筋で
「と金」製造を狙います。
これしか勝ちパターンがありません。
ここは、銀を上がるぐらいで下手勝ちで試合終了です。
本譜に戻って「と金」製造。
父「う~ん、ちょっと筋が悪いかな?
こっちの方が良いかな?」
と言って
お父さん歩を盤に打ち付けたのに、銀に置き換える。
着手した駒から一応、まだ指は離れていないので
待ったの反則では無いけれど。
父「うーん?
これも筋が悪いなー」
と言って、お父さん、着手した歩を指し直そうとする。
一旦指が駒から離れているのでこれは待ったの反則かな。
お父さんはちょっとマナーが悪いかなー。
大昔の縁台将棋はマナーが悪いのが
当然だったようですが。。
父「うーん?
まあ良いかー」
と言って歩を元の位置に置き直す。
父「飛車取り!」
銀を成って
父「ぱちん&飛車取り!」
父「(その歩を動かす手だと)飛車取られちゃうよぉ。
良いのか?
まだ逃げれるよぉ。
飛車が」
息「あー、間違えた。
逃げるってことを忘れてた」
父「さてと、歩が1枚、うーん?
とん→とん→とん…(読み筋確認中)
うーん、ちょっとセンスが悪かったかなー?
取っとくか。
ちょっと筋が悪かったなー」
父「行ったらお前、こう来るだろう?」
息「何で?」
父「読めるんだよ。
角が来るって?
いや、飛車だな。
まあ良いや」
父「これ取ったら…」
父「お前飛車寄って王手しただろ?」
息子「でも玉逃げるじゃん」
父「逃げるよ。
だけど、飛車成ってこれるだろ?」
本譜に戻ります。
父「あー、いやー、そうかー。
トントントントン→トトントンだな。
先、ちょっとこっち虐めてやるか。
角取り!」
父「敵陣三段目まで入ったら駒は成れる。
成ったら、王様プラス角の動きだからな」
父「オーケイ?」
父「おうて!」
ここは金打ちで3手詰です。
これが見えないお父さんもあまり強くありません。
同飛車に
歩成りで詰み。
本譜に戻って
父「パチン」
息「間違えたー。。。
間違えたーおとーさん~。( ;∀;)
最悪。
もういっかい」
父「大丈夫。
飛車で取ってみー」
息子「え?」
父「飛車でコレ取れるだろ?」
息「でも取られちゃう」
父「王様で取れるだろ」
息「でも取られちゃうよ」
父「だから違うだろ。
取るだろ→取るだろ→…
だからこのふたつが居なくなってこいつが
居なくなって王様ここだろ?
だけどそうなると、ここに飛車張られちゃうんだけどな。
王手角取りで」
息「うん。
じゃあダメじゃん」
父「いや、だからまだ終わって無いよ。
取ってご覧」
父「で、ここでお父さんが王手角取り。
知ってるか?
王手角取り」
息「うん」
父「王手だから王様逃げなきゃダメだろ?」
息子「えー、ムズイこれ。
どっち動かすの?」
父「こっち逃げても良いし」
息「でもこの角取られるじゃん」
父「うん。
それが王手角取りっていう手だ。
参ったか?」
息「いや、まいんない」
父「まいんない?」
父「おっ、攻めて来た。
初めて王手された。
よし、何も持って無いよね?
持ち駒は無い。
はいっ。
じゃあ俺はタダで取ります」
息「あー、最悪ぅ。もー
止めよー、もー本当もー本当これつまんない。
この糞ゲーム」
父「つまんないか?
糞ゲームかぁ?
眠たいんじゃないかあ?
良し、俺の勝ちで良いか?」
息「俺、適当、はいっ&はいっ。
いええーい!!
つまんない。
これからはもう一生将棋はやんない」
父「もう一生やんない?
最初ですよ今のは」
息「つまんな過ぎるぜこんな糞ゲーム。
何が面白いの?
どこが面白いの?」
父「バカだなー」
息「何も面白く無いぜ、どこが面白いの?」
父「滅茶苦茶面白いだろう?」
ちー・がー・うー・だー・ろーっ゛!!
息「どーこーがー?
これのどーこーがー?
ただ、行って行って行ってはい取っておーしーまーいって」
父「よし、じゃあ俺の勝ちで良いな?」
息「良いよ別に」
父「じゃあもう一回やるか?」
息「嫌だ」
父「王様だけで」
息「誰がやるかっ゛!!」
息「良いよ別にやっても。
ほら。
ふんっ&バシッ(将棋駒を叩きつけて虐待)。
はいっ、おしまい。
いえーい!」
父「ぐーっっふっふ。
残念だなー。
以上」
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お父さんは、ここから、プロ相手に下手を持って
勝てるか微妙かなー?
びりたんのおとーさんの教え方に幾分似ている部分もあります。
どういう教え方をしたら子供が二度と将棋なんてやりたくないと
思ってくれるのか、それが良く分かるとても勉強になる
貴重な動画だと思います。
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何かえらい温和で有能に変わったと話題になっていますよね。