「名駒大鑑」は1981年出版なので、それより後発の

将棋駒特集だ。

 

『特集 “駒”ーこの魅惑の世界ー

駒の魅力・駒師と鑑賞のポイント』

by駒づくりを楽しむ会・主催 熊澤良尊さん

 

●我々アマは勝ち負けにこだわるのはほどほどにして

駒や盤にも関心を持ち、造詣を深めて将棋文化を楽しみたい。

「初心者が強くなろうとするなら、いい駒と盤を揃えることだ」

と大山名人は良く講演会で話されている。

私が確認した講演音源ではニュアンスが違ったけれど、

他の表現の講演もあったのかなあ?

 

自分の懐具合と相談して、目いっぱいお金をはたいて買った

駒盤なら愛着もあり、駒を並べる回数も増えて1局、1局大事に指す。

自然と棋力が向上するという理屈で気分も上々。

「いい駒」を持ちたいものだ。

棋具将になって指し将棋から引退される方が多い印象だけどなあ。

 

彫り埋め駒で漆だけで埋め戻すと10日~2週間ほどかかる。

砥の粉などの混ぜ物をすると厚塗りができて2日ぐらいで埋まる。

煉瓦色に変色した盛り上げの下地は隠れて見えない。

欠陥造成地に住宅を建てているようなもので

使っているうちに地盤沈下や地割れを起こして埋め込んだ

漆もろとも剥がれてしまうのだ。

錆び漆派の駒師さんは現在も多いと思うけどなあ。

 

盛上げ駒を漆が摺り減るので仕舞いこんで使わないという話も聞くが

残念なことである。

確かに何千局か指すと漆は摩滅して彫り埋めこまのようになってしまう。

その徐々に摩滅していく過程、それが盛り上げ駒で、それがいいのである。

ふーん。

 

人間で言うなら新品盛り上げ駒は「おぼこ娘」。

 

 

ほう。

 

 

 

このあふぉ話思い出した。

 

新鮮ではあるがまだ本当の味わいが出ていない。

嫁入りし新妻となり、幾何かの人生経験を経て

しっとりとした魅力あるご婦人になる。

良さが無くなって(?)「きょーさい」に変貌される方も

いらっしゃる印象ですが(笑)

 

駒も同じで使い手の愛によって深味あるしっとりとした

いい駒に変化してゆく。

ほど良く使われた駒こそ魅力的なのである。

「ほどよく」は重要だ。

使われ過ぎたらボロボロなので。

あと、適切な手つきで取り扱われることも重要だ。

悪気は無くとも手荒に取り扱われると損傷ですので。

 

30万円の駒が千局使えればコストは1局300円に過ぎない。

300円で最高の気分で将棋が指せると考えれば

安いものではないか。

110手のサンプル対局で比較的多く動く左銀の回数を数えたら

7回動いてる。

千局なら7千回盤に打ち付けられることになる。

7千回の打撃で盛り上げが摩耗し、彫り埋めみたいになるのかなあ?

子供生まれると将来の学費のこともあるし、

嫁が30万も将棋駒に投資することを許してくれるかなあ?

 

手間暇かかり手抜き出来るのが研磨の工程。

いい駒ほどしっかり磨き込んである。

磨き込んでいないものは落第だ。

スキーのゲレンデでは目の保護のためにサングラスを着用するわけで、

目潰しみたいに磨き込んだ駒は不良と思うようになった。

 

ゲームの道具としての機能美が大切といえよう。

盛上げ駒は盤に対して線接地なので安定性が良いわけがなく、

道具の機能的には不良品という意見も聞いたことがある。

一般論や他人の意見を鵜呑みにせぬことが大切と思う。

 

姿形も重要で駒の厚みが指し良さに影響する。

大振り小振りに関わらず、法則があり、

姿形が優れているのが宮松影水さん。

 

尋ねられると「書体は好きずきだが、読み易い書体のものが良い」と

答えている。

秒読みでも金と銀を取り違えるようなミスの恐れがなく

安心だ。

NHK1字書駒のせいで成銀が「金」表記になってる書体は

持ち駒の銀を成銀の向きの金と思い込み、

成銀の向きで打ってしまうという反則指し事故が起きやすいんだ。

※親戚の叔父との対局で似たような経験をした(笑)

 

書の骨法から勉強して

鑑賞に値するいい駒を作りたいものである。

 

(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

 

「将棋駒に魅せられて」by北九州大学法学部教授 立石二六さん

駒についてほとんど知識もなかったが

「近代将棋」1986年9月号の「駒の大特集」を読んで

香月作「近代菱湖」彫り埋め駒を入手した。

本榧盤、島桑駒箱、駒台も取り揃え、下手な指し将棋を

楽しんでいたが、テレビで聞こえる駒音と響きが少々違う

ことに気付いた。

テレビで使用されているのは「盛揚駒」で盛揚の漆と

榧の接触音ゆえであろうと思い付き

違う気はする。

 

「盛揚駒」が欲しくなった。

将棋雑誌を手に取って誌上写真セールの盛揚駒を

あれこれ観ているうちに何が何でも欲しくなった。

竹風駒が駒師の歴史に残る名人の作とあれば

この際是非にと思い立ち、少々無理して水無瀬の杢を購入した。

駒音も金属音に近くなってこの上なく嬉しかった。

その後も書体、作者違いの駒を入手し、

機会がある度に、あちこちのウィンドウの駒を見せてもらった。

駒師についての知識も増え、私所持の竹風駒が初代竹風作ではなく、

その御長子の作と判明して愕然とした。

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好みの駒であるので御長子の作であるからといって

不満があるわけではないが美術工芸品なので

竹風駒に限らず、由緒ある名跡の継承に関しては二代、三代等を冠し、

あるいは名称を変えて作者個人を特定した方が良いように

思われる。

「大竹竹風作」という銘に変わったな。

 

もっとも合作の場合の扱いについては一工夫必要かもしれない。

 

駒コレクターの豊田守人先生の押し掛け弟子のような形となり、

先生にひときわ大振りの竹風作盛揚駒お王将2枚を

成形し直していただいた。

まあ好みの問題でしょうけど。

 

(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

 

「竹内淇洲ほか、41組」by 酒田市土岐田将棋道場&日将連荘内支部長、

土岐田勝弘69歳さん。

 

お尋ねの所持駒リストを記す。

1)如斎作淇洲盛上

2)掬水作淇洲盛上

3)竹風作淇洲盛上

4)山王作錦旗盛上

5)美水作水無瀬盛上

6)香月作水無瀬盛上

7)香月作源兵衛清安盛上

8)玉山作源兵衛清安盛上

9)桂山作源兵衛清安盛上

10)一舟作源兵衛清安盛上

11)香月作無剣盛上

12)香月作無剣盛上

13)美水作安清盛上

14)一平作金龍盛上

15)一平作清定盛上

16)掬水作淇洲彫埋

17)竹風作金龍彫埋

18)二代目金光作水無瀬彫埋

19)天竜作昇龍彫埋

20)菊水作淇洲彫駒

21)掬水作昇竜齋彫駒

22)竹風作昇龍彫駒

23)掬水作董齊彫駒

24)木村作昭玉彫駒

25)名匠香月作山華石彫駒

26)二代目金光作無双彫駒

27)重雄作水無瀬彫駒

28)香月作巻菱湖彫駒

29)重雄作巻菱湖彫駒

30)一舟作長錦彫駒←長錦??

31)一平作三田玉枝彫駒

32)二代目金光作草書彫駒

33)二代目金光作隷書彫駒

34)太郎作草書書駒

35)太郎作草書書駒

36)一舟作錦旗黒檀彫駒

37)作者不明水無瀬象牙駒

38)山崎製錦旗純銀駒

39)名匠香月作淇洲大象盤用彫駒

40)香月作巻菱湖小型彫駒

41)

多分、1種類足りない(笑)

その他素人作の盛上駒、彫駒の寄贈も

所持されているのですと。

 

(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

 

「影水作、水無瀬」by杉亨治46歳さん。

特に魅せられ、私を駒作りに走らせたのは

本の表紙で最初に見た影水作水無瀬。

入手しようと走り回ったが良いものなど

とても手に入る状況ではなく、自分で作るしかないと

「駒道楽」に入会した。

今では木地成形まで全工程をひとりで行っている。

彫埋、盛上は各1組作ったが心を込めて彫ったのに

埋めるのがもったいなくて、これからも

彫り駒で盛り上げに負けない良い駒を作って行きたい。

15年間で20数組蒐集したが、ラブコールし続けた

影水作水無瀬だけは手に入らず不思議がられていたが

ようやく出来栄えの良い水無瀬を入手し、感激している。

 

(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)

 

「名匠香月との出会い」by不動産社長大島重男72歳さん。

香月さんに会い、材の入手が困難という苦心談を聞いた。

黄楊以外の材は無いのか?という話になり、

師が亡くなるまで北海道から成長が遅く重い色々な材を送って試作して

もらったり意気投合した。

師はその都度大山名人に見てもらい、その感想を

私に送ってくれていた。

イチイは綺麗な指し音が出るが黄楊より軽い。

ハシドイは榧みたいに良い香りがする。

椿駒と同じ感じ。

エリマキは象牙のように白く艶がある。

生長が遅く年輪は分からない。

永く使用すると綺麗な色艶が出る。

天童栄春堂さんも試しておられ、駒屋さんは

目のつけどころが同じとドキッとした。

 

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【駒づくり、同好会ご案内】

1)「駒づくりを楽しむ会」(SINCE 昭和52年)

2)「東京駒製作会」

主宰・北村喜月さんIN 都内荒川区荒川

3)「北田、将棋駒研究会」IN 都内目黒区中目黒

毎月第3日曜に同行の士が集まっています。