江戸指物特集。

 

 

文献に書いてある内容が正しければ、

昭和40年頃までは「和風家具」、「和家具指物」、「東京和家具」、「日本家具指物」など
統一した呼び名は無かったそうです。
業界の将来を憂慮し、親方を集め、デモンストレーションとして

都心の百貨店で初のグループショウを開催する際に、

関保雄さんが「江戸指物」という呼称を使い、
以降、その呼び方が定着したということです。

 

 

こういう鏡台の枠木を「島桑」なんかで作ったら幾らになるのだろう?

 

 

江戸指物は一般のご家庭で買えるような価格では

無いですよね。

 

 

 

東京都荒川区。

近くまでは行った。

 

 

野良ヌコがウロってるような下町っぽい。

 

 

東京じゃないみたい。

 

 

工房はどこもごちゃごちゃしてますね。

 

 

お邪魔しま~す。

 

 

 

プラスチックマスクだ。

 

 

何故か師匠はノーマスクだ。(笑)

 

 

本日、製作工程を少し見せて頂けるのは

こちらの文机。

 

 

こういう文机で参考価格35万円とかなので、

まあ似たような金額でしょう。

 

 

ほぞを作るのが面倒で、高価な漆を塗って

拭きとって塗って拭きとってと面倒な作業を繰り返し

職人がつきっきりで作業に当たるから高くなるんでしょうね。

 

 

一般的な指物は「ほぞ」(仕口)が外側や内側から見えます。

 

 

 

対して江戸指物は一番職人の腕の見せ所で

苦労をして作っている「ほぞ」を隠すのが粋なのだそうです。

 

 

文机には「きはだ」という木材を使用します。

 

 

三分割して接合すると接合部の木目が

繋がって見えるという読み筋です。

 

 

ほぞをノミで突いて削るのが面倒。

 

 

 

一般的な「ほぞ」は外側からも内側からも見える。

 

 

 

江戸指物は

 

 

 

外側からも

 

 

内側からも見えない。

 

 

江戸指物では10くらい仕口の出るパタがあるらしい。

 

 

留型隠し。

 

 

 

ろうそくほぞ。

 

 

 

 

三方留ほぞ。

 

 

木材で作ると面倒極まりないですが、

金属で作るなら、楽勝だと思います。

まあどうでも良い話なんですが。。

 

 

立木は「切り倒す」じゃなくって「寝かせる」と

呼ぶらしいんですよ。

切り倒すなんて言い方はむごいし、何千年も生きてきている

木に対する人間の奢りだって。

 

 

びりたんは、江戸指物は、将棋駒箱だけで十分ですわ。

文机はいつか、無垢の良いのを手に入れたいと思ってますが

江戸指物の文机はびりたんには身分不相応ですわ。

 

 

 

トランクに

 

 

パーツを詰めて持ち運び、

 

 

合いマーク通りに接合すれば誰でも組み立てることが出来る

 

 

ワイヤーフレームモデル茶室セット。

外人さんがブーツを脱いでお点前待ち。

日本人が見ても怪しい茶道だ。

蟻さんが這い上がってくるだろ。

 

 

 

福岡で行われた伝統工芸展で

似たような茶室の茶会を見た気がします。

 

 

歌舞伎役者さんなんかは巡業先でも

江戸指物の拭き漆仕上げの鏡台なんかを

使ったものだと聞きます。

 

 

誰誰好みとか色々あるらしいです。

 

 

そういう金払いの良い上お得意さんがいた時代もあったんでしょう。

 

 

これ、島桑で作ったら凄いだろーなー。

 

 

何百万円だろう?

 

 

この鏡台を買えるような費用を支えるのは

歌舞伎を見に来るお客様ですからね。

現代では、羽振りの良いお客様も減り、

江戸指物の職人さんたちもバンバン売れる商品ではありませんし

お困りではあるようです。