メンフィスに引っ越してきて、彼はクリスティン学校の8年生に編入した。
が、そのときの彼を記憶している人はほとんどいない。
当時の彼は目立たない存在だった。
だが、エルシー・マーマンという音楽の先生は彼のことを覚えていた。
「エルヴィスが自分のクラスにいたことは覚えています。でもそれは音楽家として大成するものとはとても思えない印象を持った子だったという意味での記憶です。確かグリー・
クラブにも入っていなかったと思いますし、第一にグリー・クラブで使えるような声ではありませんでしたから」
これはエルヴィスが後年、大成功を収めたあとの彼女の言葉である。
【深層その1】マーマン先生から自分の声を否定されたエルヴィスは翌日、学校にギターを持ってきて、1曲先生に披露してこう言ったと言う「先生は僕のようなうたい方をよしとしていないだけなんです」