おはようございます。部屋の中でコートを着ています。明日はもっと寒くなると言いますから、ちょっと心配です。あなたはもう選挙は済ませましたか? 期日前投票は待ち時間ゼロで本当に快適ですよ。すぐ、お出かけ下さい。



 さて、今日は【ダン・S・ケネディの団塊シニアマーケティング容赦なき戦略 12】「団塊シニアマーケティングの強み 2」です。昨日の記事で団塊シニアが古くからの価値観を引き継いでいることをお話しました。今日は彼らが非常に優れた集中力の維持ができることに注目します。ダンの言葉です。


 「集中力の持続時間は重要であり、団塊シニア消費者は他のどんな世代の消費者よりも持続時間が長い。だから彼らは長い手紙や記事を読み、本を読み、営業プロセスで使われる長時間のプレゼンテーション、長いCDやカセットテープの説明を聞いてくれる」。


 さすがにカセットテープは今となっては時代遅れですが、団塊シニアの経験した教育は、活字と音声が主たる伝達手段でした。つまり、本を読み、人の話を直に聞いて学んだのです。授業を聞き、課題図書を何冊も読み、レポートを書き、討論する過程そのものが、集中力の養成の場でもあったのです。

 確かにここ20年位の技術革新は、インターネット社会を実現させ、ありとあらゆる情報がインターネット端末であるパソコンで瞬時に受け取れるようになりました。その情報量は膨大です。しかし、一方でその情報の質は書物と比べたら、月とスッポンくらいに、軽く薄っぺらです。しかも、情報は次から次へとコピペされ、原典さえ分からないような状況です。



 団塊シニアは仕事では渋々パソコンを使っていますが、本当はウンザリしているのです。やはり、活字の方が好きなのです。しっかりボリュームのある情報を論理的に積み上げていくような情報収集の方が性に合っているのです。ですから、団塊シニアを対象としたマーケティングをしようと思ったら、十分に徹底的に、すべてが明白になるように情報伝達するのです。

 セールスレターであれば、相手を退屈させない、役に立つ、質の高い、新しい情報を丁寧に数十ページに渡って書き連ねるのです。実際、すべての疑問に答えるように書いていけば、それくらいの分量には自然になるはずです。

また、見込み客は専門家ではありませんから、言葉も難解なものは使えません。どんどん長くなります。でも、気にしないことです。団塊シニアはどんなに長くても受け止めてくれます。

 これは、プレゼンテーションでもセールストークでも一緒のことです。「お時間は大丈夫ですか」とひと言確認して話し始めれば、1時間でも2時間でもしっかり聞いてくれます。

団塊シニアが求めているのは、「簡潔さ」ではありません。「丁寧さ・完璧さ」なのです。ですから、あなたは全てを語り尽くさなければなりません。出し惜しみは禁物です。不真面目と取られます。


 団塊シニアマーケティングは、若い消費者向けのマーケティングとはまったく別物だと認識してください。メディアも違えば、メッセージも違うのです。彼らの素晴らしく長続きする集中力に敬意を払いつつ、丁寧にマーケティングしてください。



 今日の記事があなたの団塊シニアマーケティングの指針になると信じます。

 次回は、【ダン・S・ケネディの団塊シニアマーケティング容赦なき戦略 13】「団塊シニアマーケティングの強み 3」です。お楽しみに。