おはようございます。今朝もよく冷え込みましたね。私の地域では、0度Cに近い気温でした。さて、今日の「マッサン」では、家の改造が終わりました。



 さて、今日は【ダン・S・ケネディの団塊シニアマーケティング容赦なき戦略 5】「団塊シニアの思考と行動のパターン」です。昨日の記事で、団塊シニアが大恐慌の記憶から、買い控える傾向にあるけれど、一旦顧客になってもらえば、高いロイヤリティと紹介を期待できるとお話しました。今日の話はその続きです。

 ダンに言わせれば、自身も含め、団塊シニアの行動はパターン化していて読むことが容易なのです。彼はパターンを説明するのに、「儀式」という言葉を使っています。

 例えば、若者層が週に4~5回買い物に出かけ、必要なものを手早く買うのに対して、団塊シニアの儀式は、週1回で計画的に買い物をする、というような例です。つあり、慎重なのです。

 ですから、初対面で契約を成立させてしまおうとする性急で熱心な営業担当者の売り込みは、団塊シニアマーケットでは通用しないのです。大抵の場合、団塊シニア達は、「一晩じっくり考え」「週末にかけて」話し合い、場合によっては、教会でその買い物について「祈りをささげる」場合さえあります。

 そして、彼らの儀式が親の時代の模倣であるため、ほぼ完璧に「予想する」ことができるのです。これは、マーケターにとっては福音です。すでに過去にお手本があるのですから、そのお手本に添って、昔のマーケターがやったように売り込めばよいのですから。

 ここで、大方の保険、債券、株を扱う金融サービス業や、個人投資家を顧客に持つ不動産業に携わる人たちに理解し難い統計をダンが示しています。2012年のギャラップ調査の結果です。

調査によれば、全世代の男性の40%、女性の28%、団塊シニアの男性の60%、女性の40%が、裁量の長期投資の手段として「金」を挙げています。

 ちょっと興味深いニュースを挟みます。2014年12月1日のニュースです。

 「スイスでは30日、中央銀行に資産の20%以上を金にすることを義務づける法案の賛否を問う国民投票が行われました。
その結果、賛成が22.7%、反対が77.3%となり、反対が賛成を大きく上回って否決されました」。

 薮から棒にと思われたかも知れませんが、意味があります。スイスはEUに入っていないので、自国のスイスフランが弱く、長期経済政策として金を国民に保有させ、経済の安定を図ろうとしたのですが、国民がそれを嫌がったということです。スイス政府の「金」で安定を図りたいという考えは、ギャロップ調査で分かった団塊シニアの金投資と一緒です。お札は所詮、紙切れですからね。

 さて、結論ですが、団塊シニアは親の時代と同じ反応で行動するので、マーケティングを考える場合には、前例を踏襲しなさいということです。世代が変わっても、行動パターンが変わらないということは、驚くべきことですが、マーケターには好都合です。



 今日の記事があなたの団塊シニアマーケティングの指標になると信じます。

 次回は【ダン・S・ケネディの団塊シニアマーケティング容赦なき戦略 6】「女性心理と男性心理の相違」です。違うことは分かっていても、明確に分かっている人は少ないようです。お楽しみ