以前、このブログで少し触れた、
うちの2、3階に住む、大家家族のメイド、スバーシュ 、15歳。
先週からわが家に住み始めた11歳のモヌ と歳が近いし、
男の子同士なので、きっといい友達になれるだろうと思っていた。
モヌが来てから、スバーシュには
「あなたの友達よ」
と紹介し、スバーシュも仕事の合間に
バトミントンやボールでモヌと遊ぶようになった。
スバーシュは、ジャンムというインド北部の出身で、
2年前からデリーに出稼ぎ来ている。
学校へ行ったことはないと以前話していた。
モヌがわが家へ来てから5日ほど経った日のこと。
うちに遊びに来ていたインド人の友人アディティヤに、
「近所の友達とはどう?」
と聞いてもらった。
すると、モヌは
「スバーシュに子分扱いされて、イヤな思いをしている。」
と答えた。
更にアディティヤが聞いたところによると、
スバーシュが使う言葉もあまりよくないようである
ということだった。
私たちにしてみれば、モヌは、
両親から預かった大切な子供である。
村で素直な子に育ったモヌが、デリーで悪影響を受けて、
悪い言葉などを覚えてしまうのは最小限に留めたい。
「何か嫌なことをされたり、言われたりしたら、
アディティヤや家庭教師を通じて、私たちに言ってね」
とモヌに伝えた。
それからも何度か、夫-寅次郎の自転車で遊んでいるモヌが
「仕事の邪魔だ」
とスバーシュに追い払われたり、
庭で遊んでいたら、上の階のベランダから物を投げられたり
ということがあった。
子供の世界のことなので、私はあまり介入しないようにと思っているが、
何か深刻なことが起これば、私も手立てを打たなければならないだろう。
しかし、同時に気になるのが、スバーシュの心境である。
先週末、プール で楽しそうにモヌが遊んでいるのを
スバーシュは眺めていた。
彼はどんな気持ちでいただろうか。
スバーシュも15歳とは言え、まだ子供である。
生きていくためにメイドとして働かなければいけない自分に対し、
村から来た男の子が、自分が親しみを抱いていた家で大事にされ、
楽しく遊んでいる。
最初はおもしろくて一緒に遊んでくれたが、
時間が経つにつれモヌのことが気に入らなくなるのも
ある意味、仕方がないことなのかもしれない。
モヌには
「あなたがスバーシュと遊びたくないなら、遊ばなくていいよ」
と言っておいたが、
私たち夫婦は、スバーシュに対して今までと変わらず
笑顔で挨拶を交わそうと思う。
これで私たちが彼に対する態度を変えてしまったら、
彼はきっと傷つき、更にモヌの存在を疎ましく思うだろう。
様々な不平等が存在するインド社会の歪みを感じた
今日この頃である。