~人生はどう転ぶかわからない、良くも悪くも~
アンの夢の家(赤毛のアンシリーズ、6作目)読みました
アンはギルバートと結婚し、新居「夢の家」での生活を始める
今作では、灯台守のジム船長、美しい少女(?)レスリー
どちらかというとこの2人のスピンオフにやや近い感じだった
ジム船長は色々な冒険譚や「夢の家」の過去の住人の事など
とにかく話し好きで人柄がよく、アン夫妻(いやブライス夫妻と言うべきか)の
親友になっていく
読んでいて、その人柄が
心温かくなる感じだった
レスリーという少女は
実は既婚者だった
けれど農場を抵当に流すと、脅されて
いわば「借金のカタ」にディック・ムーアと結婚させられてしまう
しかし夫ディック・ムーアは航海に出かけた先で
記憶と分別を失くしてしまい
愛してない夫の面倒を見ながら生き続けるという、希望のない毎日を過ごしていた
アンと接しているうちに少しずつ明るくなっていくのだが
でも心の奥底ではアンの幸せを嫉んでいて、
けれどそういう自分にどこか自己嫌悪を感じていて
ある日、医師であるギルバートが
ディックが記憶を取り戻せるかもしれない
とモントリオールの病院での手術を勧める
けれど、ディックが記憶を取り戻すと
レスリーは、それはそれでつらい結婚生活を強いられてしまう
それゆえにアンは可能性を知らせる事自体を反対する
究極の選択のような状態
けれど事態は思わぬ方向へ展開する
この結末に思わず泣きそうになった
(つ∀` )モフー
また面倒見がいいけど、とても男嫌いなコーネリア夫人
静かな土地で登場人物は少ないけど
とても濃密な近所付き合いといった感じの本作でした
アンが妊娠し、出産したけれど
産後まもなく赤子が亡くなるなどの悲しいシーンもあり
人生の色々について考えさせられました
(´・ω・`)