クロモリフレームは乗り心地が良い???
誰しも新しい自転車に乗るときは非常に期待をするものだ。特にそのフレームが今まで体験したことのない材質だった場合にはなおさらだ。
私の場合は、最初は2008年現在では非常に一般的なアルミの自転車から入ったので、今年の4月に購入した“新鋭機”サーリースチームローラーに乗るときは興味津々だった。
この“新鋭機”は固定ギア車(ピスト)である、というのはもちろん大いなる“変化”であったのだが、もうひとつ、クロモリというフレーム素材を体験できる(!)というのも、重要な興味の対象であったのだ。
というわけで、今回の記事はフレーム材質の違いに関するパーソナルインプレッション!
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本当なら今回は、“安全性を高めるための知恵”を書くはずだったのだが、それは次回…ということにして、今回はクロモリフレームにスポットを当ててみる。
クロモリの乗り味を書く前に、まずはその前提となるアルミフレームについて少し触れておかねばならない。
私が現在体験できるアルミフレームは2種類ある。
ひとつはクロスバイク「ジャイアント・エスケープR3」のアルミフレーム。
そしてもうひとつは「ピナレロ・アングリル」のカーボンバック付きアルミフレーム。
★まずは「ジャイアントホープ」ことエスケープR3に関して。
これは前にも書いたが、このアルミフレームは非常に堅い。新車時にデフォルトで付いていた700×28cという太めのタイヤを履いていたときはそれほど気にならなかったが、通常のロードバイクと同じ700×23cのタイヤを履かせると、このフレームがいかにカタいものであったかがよくわかる。(ちなみにフロントフォークはカーボンではなくクロモリ製だ。)
ジャイアントの場合、もとからスローピングが激しいこともあり(これは必ずしも悪いことではない)、後ろ三角が小さくなる…ということも理由のひとつでもあるのだろうが、まず路面の状況をこれほどダイレクトに身体に伝えてくるフレームはそうはないだろう…と感じられるほど、舗装路のデコボコを忠実に感じ取ることができる。
まぁ言ってみれば“路面状況モニター状態”というわけで、舗装の具合を感じるにはこれほど適したマシンはないだろう…といった感じか。
これは、人によっては決して好ましいことではないだろう。“柔らかい乗り心地”が好きな人にはかなり辛い乗り味だ。これでロングライド…というのはどうなのだろう…と感じる人が多くても私は驚きはしない。
ただ、私個人のことを言えば、このカタイカタイ乗り味は実は嫌いではない。
あまりに路面が悪いとさすがに閉口するが、元気いっぱいに走る分には別段不満はない。ましてやこの自転車の値段を考えたときには誰がそのことに文句をつけることができようか。
シャキシャキ&ガチガチ。
これがこのフレームの乗り味を示すための非常に適切な表現だと感じる。
★「ピナレロ君」ことピナレロアングリルの場合は?
正直、この7005アルミフレームは上記の「ジャイアントホープ」とは全く別物のフレームだ。
シートステイはカーボン製、つまりカーボンバックだし、フレームも後ろ三角が大きいホリゾンタル形式。もちろんフロントフォークもカーボン製。だからその事実を知るだけで、乗り心地は相当違うだろう…という予測はできるのだが、実際の違いは実はそれ以上だ。
このフレーム、私の主観だが、乗り心地が非常に良い。
もちろんサスペンションなど付いていないバリバリのロードバイクだから路面の状況はしっかりとは伝えては来るが、エスケープに比べると全然不快感がないのだ。
履いているタイヤやホイールも違うから完全に同条件での比較などできないが、最初にチープなタイヤを履いていたときから“こりゃこっちの方が全然乗り心地が良いなぁ”と感じていたから、実際に乗り心地がかなり違うことは事実だろう。
あまり自分の自転車を褒めちぎりたくはないのだが、“上質な乗り心地感”はこっちの方がはるかにある。(じゃあ、この上級モデルのFP5やパリカーボンならどうなの???と当然私も思うが、今はそのことは考えるのはやめにしておこう……)
だから同じ“アルミ素材”のフレームだったとしても自転車により乗り心地はかなり違うことは事実のようだ。アルミでしかも乗り心地が良いもの…を探している人がいたらピナレロのカーボンバックはきっとおすすめだろう。
ちなみにウチにはもう1台アルミフレームを持つロードバイクがある。キャノンデールのシナプスフェミニンというやつだ。
で、これはこのブログをいつも見ていただいている方ならご存じのようにA子の所有物なので、サイズが私からしたら圧倒的に小さい。だから正確なインプレッションなど望めないが、少なくともちょっと乗ってみた感じでは、ピナレロ・アングリルより乗り心地が良い…という感じはしない。ただ、これに関しては正直適切なポジションが出た適切なサイズのものに乗ってみないと本当のところはわからないので、まぁ参考までに…といった感じか。
★では、クロモリフレームのサーリースチームローラーは?
「スチームハリケーン」ことスチームローラーは、“今をときめく”クロームモブリデン鋼、つまりクロモリ製のフレームを持つ。(“今をときめく”のはカーボンでは?と思った方。あなたはきっと正しい。ただクロモリが復権してきているのも事実のようだし、私がフルカーボンを所有したことがない…という事実もあり、まぁとりあえずそういうことにしておこう…という意味だ。深く考えないように。)
私はこれに最初に乗るとき、実は“乗り心地”という面でかなり期待した。クロモリ特有の“柔らかさ”があるはずだから、路面の衝撃がかなり緩和されるのではないか…と。
アルミに比べると笑っちゃうくらい細いクロモリフレームのスチームローラー。フロントフォークもクロモリ。トップチューブは地面に水平なホリゾンタルタイプ。さてさてその乗り味は?
で、最初コイツに乗ったとき、実はアレっ?と思った。
それほど乗り心地が良いわけじゃないのだ。もちろんエスケープのガチガチ系アルミよりは柔らかい感じがするが、期待ほどには乗り心地が良いわけじゃない。
むしろピナレロ・アングリルの方が乗り心地は良い。そう感じられたのだ。
アルミの方が乗り心地が良いなんて…と少々思ったが、最初はとにかく固定ギアに慣れなくて、実際のところ、乗り心地もへったくれもない。そもそもちゃんと乗れないのに乗り心地レポートなどできるはずもない。しばらくはそんなことなど考えなかった…というのが実際のところだ。
固定ギアに慣れてくると話は少々変わってきた。
距離を乗れるようになってきたのだ。ここで私はひとつの大発見をする。
このクロモリフレームというのは不思議なもので、本領を発揮するのはある程度以上の距離を走ったときのようなのだ。
ある日、私はこのスチームローラーで約50キロほどのサイクリングに出かけた。その帰路、身体が充分に暖まり、ほど良い疲れを感じはじめてきた頃だろうか。
クロモリならでは、そう、これこそがクロモリならではなのだろう、フレーム全体がなんだか“ひとつの大きなバネ”と化し、非常に心地よい一体感…つまり“身体とのハーモニー”を奏ではじめたのだ!
(実際には音は鳴らないが)ビヨ~ン、ビヨ~ンと大きな周波数で路面からの刺激をもう少し心地良いものに変換してくれる…そんな感じだろうか。
おぉ!!!これがクロモリかぁ!!!
と私は生まれてはじめての“クロモリ体験”をして、ちょっと感動しながら帰ってきたのだ。
つまり、表面はそれほど柔らかくはないが、芯は柔らかい。
これがクロモリの乗り味…きっとそうなのだろう…と私は解釈した。
これはロングライドにはいいかも…後半に行けば行くほど、感じ良くなってくる不思議なフレーム。これが私の今のところの結論だ。
もちろん、クロモリにだっていろいろと種類はあるだろうし、人によって感じ方も様々だろうから、私とは違う感じ方の人もいるだろう。
だが、アルミとはちょっと違うこの特徴。人気復活傾向にあるのは頷ける。
で、このようなクロモリ体験をした後にアルミカーボンバックのピナレロにも乗ってみた。
果たして乗り心地はどう感じるか?その部分にフォーカスしながら慎重に乗ってみた。
表面的な乗り心地はやはりピナレロの方が良い。(タイヤの違いはあるから100%フレームのせいではないにせよ)
小さなショックは相変わらずキレイな微振動に変換してくれる。
だが、ひとつ気づいた。
芯がある。
そう、アルミフレームには芯があるのだ。
なにかこう、絶対に変形しない強固な“芯”がフレームの中央にある…そんな感じがするのだ。
だから、微振動はうまく“変換”できても、それよりもう少し大きな“振動”はどうにもならない…私の体内振動センサーはそんな傾向を感じ取った。
これはひとつ面白い発見をした。是非いつかブログで書かねば!私はそんなことを思いながら、近所をロードバイクで意味もなくぐるぐる回っていた…というわけだ。
アルミを知り、アルミカーボンバックを知り、そしてクロモリを知った。
ということは残るはフルカーボン。そしてさらにチタン合金…。
まだまだ試すべきフレームがこの惑星上にある。私は自転車乗りとして非常に幸せな惑星に生まれたことを感謝するとともに、あまりにキリのない自転車趣味世界の深さに恐れ入ったのだった。
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次回は前回の予告通り、さらに安全に自転車に乗るための方法!の予定。
先日taka-cさんと撮影に行ったBSジャパンのTV番組「オフタイム 週末の自由人」、放送予定が明日(6月14日土曜日)の23時30分になるようです。どんな番組になっているか楽しみ!
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