ブレーキセット危機一髪!
実は今、このブログに書きたいことは山ほどある。
組み立てのことはもちろん、東京エンデューロのことだってまだちゃんと書けてない。
できるならばまる3日間ほど山にでも籠もって、ブログ・ライティング三昧ができれば良いのだが、実際問題なかなかそうもいかない。
考えてみれば人生なんていつもそんな感じかもしれない。
やりたいことがあってそれに集中できれば良いのだろうけれど、仕事もしなければいけない、ごはんも食べなければいけない、お風呂にも入らなければいけない…それにそう、睡眠だって必要だ。息抜きの時間だって必要だし、遊びに行くことだってずっとしないと人間バランスが崩れてしまう。
そう、だから常にバランスを取ってやって行かなければならないのだ。
というわけで、日常生活のバランスを取りながらの今回の記事更新はブレーキのこと。
今回の「自転車組み立てぼうけんの書」においてのひとつのテーマは、「今までに使ったことのないパーツを使うこと」というのがあった。
そんな流れの中で、システムシックス“方式六号”に“そうび”されるべきコンポはスラムと決まったわけだが、ブレーキにはスラムの旧型(!)Forceを採用することとなった。
まぁ当然、できれば2010年モデルの新型でも良かったわけだが、上記のバランス(つまり経済的バランスね)を考えると旧型にせざるを得なかったという事情はなくもない…。
それはさておき、以下の写真が今回「方式六」に取り付けたブレーキだ。
見た目はもちろん完璧なスラム・フォース・ブレーキセット。だがその美しい外観とはうらはらに重大な危険が潜んでいたことなど、この写真を撮影した時点の私には知るよしもなかった!
例によって「魔物さんたち」とのバトルの後にゲットした(?)このブレーキだが、その数日後にネットでいろいろと自転車関連の部品を物色していたときに、悪い噂を耳にする。
どうやらスラムForceの旧型ブレーキにはリコール品があったというのだ。
事実を書くと、このブレーキは“国際大規模オークション組織”Ebayで手に入れたものだったのだが、私はふと嫌な予感を感じ、ネットでスラムブレーキのリコール情報を念のため(そう、念のためだ)検索してみた。
そして探し当てたのが“米国消費者なんとかかんとか協会”というところのリコール情報のページ。該当する商品の該当する製造番号が丁寧に記載されていた。
「まぁ、普通は大丈夫だろう…」
などと思いながら、私はおそるおそる手元にあるForceブレーキの製造番号を確認してみた。
まず、フロントブレーキ。
セーフ!
「よし、普通はセーフだよな。」
次いでリアブレーキ…
「えっ?」
「ちょっと待てよ…」
「もう一度…」
「ウソ!」
「大当たりだ!!!」
な、なんと私の目の前にあるスラムForceのリアブレーキは完璧にリコール品に該当していたのだ!
「おぉっ!これが宝くじだったら良かったのに!!!」
などという余計な雑念を振り払いながら、私はそれでも念のためもう一度製造番号を確認する。
「ダメだ…やはり当たってる…」
さぁ、困ったことになった。
どうやら約2年ほど前に製造されたスラムブレーキForceグレードの一部に欠陥品があり、事故につながる恐れがあるということでメーカーとしては回収・交換する…ということになっていたようだった。
ようするにこういうことだ。
「あなたが該当する製品を使用中の場合には、ただちに使用を中止して対策品と交換してください。でないと重大な事故になる可能性があります!」
どうやら好ましい状況でないことは確かなようだ。早急に対策を練る必要がある。
な~んだ、普通に販売店に行けばいいじゃないか…と思われるだろうが、今回の事情は若干複雑だった。
入手経路はEbayなので、出品者にリコール品だぞと送り返すという手ももちろんあったが、送料やら期間やらで結構面倒なことになることは明らかだ。
たかが(いや、されど)ブレーキのためにせっかく順調に進みそうな“自転車組み立てというぼうけん”を長期間中断することになるのはちょっと避けたい。
私はスラムの日本代理店であるジャイアントのウェブサイトを確認してみたが、スラムブレーキのリコール情報など全く掲載されていない。
こういうときはとにかく直接聞いてみるしかないな…
ということで私は正月休み明け早々にジャイアントに電話してみることにした。
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ジャイアントの対応は見事かつ完璧だった。
まず前提として、正規販売店の販売でなかったものだったとしても回収・交換は受け付けます。
交換する場合には旧型のフォースブレーキはもうありませんので、新型(2010年型)のForceブレーキになってしまいますがよろしいですか?(もちろんOKと伝えておいた!)
ただその前にそのリコールが事実かどうか確認しますので、製造番号を教えてください。
とのこと。
私はすべての状況と製造番号を伝える。
ジャイアントの担当者O氏は非常に丁寧に応対してくれる。
その翌日O氏から電話があった。
要約すると以下のようになる。
「あなたのブレーキはリコール品ではありません。全く問題のないブレーキですのでどうぞ安心してお使いください。米国消費者なんとか協会のサイトに掲載されていた番号は当初リコール品の疑いのあった製造番号をすべて載せていたためにあなたのブレーキが該当してしまっていますが、実際にはその後の調査によってリコール該当品はその中の一部だけだったということが判明しています。ちなみに問題があったのはフロントブレーキだけです。」
ということだった!つまりは私のブレーキは「セーフ!」だったということだ。
まぁひと安心…。(2010年型のブレーキへのアップグレードはならなかったが…)
[ここでジャイアントの担当者O氏、そしてジャイアントにお礼を述べておきたい。とても丁寧かつ的確な対応、ありがとうございました!]
というわけで、私は早速スラムブレーキをシステムシックスに取り付ける作業にかかった。
だが、問題はそこで終わりではなかった!
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短かすぎるブレーキ取り付けナット。28mmもあるのにまだ足りない!
という、リコールに比べれば、ある意味“取るに足らない”問題に直面することとなった!
ブレーキに付いてきた取り付けナットでは短かすぎて、システムシックスの極太フロントフォークには装着できなかったのだ!
そう、自転車組み立てを通して学んだことのその1は実はこのこと。
取るに足らない問題の方がより問題だ!
つまり、ちょっとした小パーツの不足や違いが組み立てを大きくスローダウンさせる!ということ。
自転車組み立てをスムーズに素早く行なうためには“スモールパーツ・キング”になる必要があったのだ。
たとえば、こんなパーツたち。
そう、私はいくつかの痛い経験(いや、痛いというほどではないので“痛がゆい経験”かな)を通して、スモールパーツキングになるべく都内を奔走した。次回の組み立て(え?何を?)の際にはもっともっとスムーズになるゾ!
一番右にあるのは実は組み込み忘れたシフトケーブル用バレルアジャスター。ブレーキナットは最長の30mmのものをゲット。それでも充分ではない感じだったのでワッシャーを薄いものに交換(ブレーキにワッシャーは必須)。ケーブルエンドキャップはやり直しが効くように予備を購入。
ちなみに真ん中左にある青いパーツはボトムブラケット下に取り付けるケーブルガイド。このシマノ製のケーブルガイドはキャノンデール・システムシックスには装着できず、結局以下のパーツを調達することとなった。
BB下に装着されているのが、システムシックス用(おそらくCAAD9用でもあるはず)のケーブルガイド。パチッとはめる形式のものなので普通のロードバイクには使えない専用のもの。決して高いパーツではないが、コレがないと組み立てが完璧にストップしてしまうという、実は“超重要な”パーツでもあるのだ!
工具やケミカルなど準備にはぬかりはないはずだったが、やはり実際にやってみるといろいろ問題は出てくるもの。私は自らのレベルの低さを痛感しながら、組み立てを進めて行ったというわけだ。
しかしひとつ言えること。それはこんなトラブルすら結構楽しい!ということ。
どうやら私は[自転車組み立て依存症]の初期段階になってしまったらしい…。早く次のフレームを組み立てたいゾ!というのが今の私の正直な気持ちだ。あぁ恐ろしや…。
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PS.
というわけで大騒動になってしまったスラムのForceブレーキだが、実際装着して走ってみると実はなかなかの逸品だった!制動力はかなり強力。(シマノ105やアルテグラSLのブレーキよりも良く効く感じ。)うまく文章では表現できないが、サクサクと歯切れ良く効く感じがあって、コントロール性にも不満はない。スラムのパーツの中で実は一番気に入ったのがコレだったなんて…運命って不思議!
