100%正直なハイエンドフレームのインプレッション・レポート その1
近所を走行中のキャノンデール・システムシックスの図。さすがにこの写真ではスピード感はあまり感じられないが、はたして実際に走った感触としてはどうだろうか…? 今回のブログ記事はインプレッション!
※今回の記事のタイトルには「ハイエンドフレーム」という言葉を使ってしまったが、実際にはその前に「数年前の」という修飾語が付くのが最も正直な表現。厳密な意味での最新・最強のフレームではないが、まぁ我が家の「最新・最強」であることは正真正銘間違いないので、ここでは一応「最新・最強ハイエンドフレーム」という扱いにさせていただくことをご了承願いたい。
実は先月「東京エンデューロ」に出場した際、使用したのは「ピナレロ君」ことピナレロ・アングリルだった。組み立て中のシステムシックスで出たいという願望がないわけではなかったが、その時点ではまだ部品が揃っていなかったので、当然のことウチのエース格であるピナレロ君の出番となった。
東京エンデューロ出場時の待機エリアでの1シーン。いくつものロードバイクが地べたに置かれ、出走のときを待っている。実はこの日はとっても寒い1日だった。(おかげでシモヤケになってしまった!)
このときに感じたことのひとつは、集団走行の楽しさやレース系の走り(厳密にはレースではないな…)の面白さの他に、このピナレロ君の走りの気持ち良さがあった。
もしかしたら、このフレームはエントリーグレードの皮を被ったハイエンドフレームなのではないか???なんだかそんな感じがするくらい気持ち良く完璧に走行することができたのだ。
普段、信号待ちや徐行することの多い街乗りではなかなかフレームの真価などわかるはずがない。思いっきり漕いで、思いっきりスピードを出して、思いっきり曲がって…のような走りをして、はじめてその自転車(フレーム)の良さがわかる…。今までももちろん良く走るバイクだとは思っていたのだけれど、こういったレーシーなシチュエーションではさらに思った以上に良く走るのだなぁ…とあらためてピナレロ・アングリルという自転車の良さに感じ入った次第。(いや本当。すっごく気持ち良く走れた!)
「正直、このフレームで不足するものは何ひとつないのではないか…?」
「こんなに気持ちの良いフレームだったなんて知らなかった…!」
それがそのとき感じた正直な印象だった。
(だから、ピナレロ・アングリル、ガリレオ、FP1、去年までのFP2…こうしたアルミフレーム&カーボンバックのピナレロのフレームたちは、おそらく多くの人にとって間違いのない選択であることは確実だ。「最新・最強」ではないにせよ、思ったように走り、狙ったように曲がる。仮に脚力を勘違いさせるほどではないにせよ、充分に軽快に走ることができる。最初のロードバイクとしてこれを選べたことは幸運だった…そんな感じだろうか。)
で、肝心の、2010年初頭に完成した「我が家の最新・最強」システムシックスのインプレッションだ。
そんな素晴らしい印象を残したピナレロ・アングリルの後にシステムシックスに乗ると果たしてどうなのか?
エントリーグレードのフレームなんて簡単に吹き飛んでしまうほどその走りは素晴らしいのか?
私は興味津々で初ライドへと漕ぎ出した…というわけだ。
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★まずは第一印象から
「そんなに変わらないな…」
というのが正直なところだった!
よく観察すると振動の仕方とか、ちょっとした挙動が確かに微妙には違う。なんかこう力強さがある感じがしないわけではない。
しかし、走りそのものはそんなに違わない。
同じように軽快に走るし、同じように軽快に曲がる。
新たにシステムシックスに装備されたスラムのダブルタップレバーが、実は多少の慣れを要したので、第一印象的には多少損をしているかもしれないが、いずれにせよ、よく走るロードバイクがもう1台増えた…そんな感覚だった。
私はその乗り心地に関してもよく観察してみた。
前半分がカーボンで後ろ半分がアルミという、歴史的にも非常に希な、ある意味空前絶後のフレームなわけだが、乗り心地は決して悪くはない。ジャイアントのエスケープR3のようなガチガチの感じはもちろん全くないし、フルアルミフレームの「トマト号」ことトレック1200と比べた場合にはかなり乗り心地が良い…ということになる。
乗り心地的にはピナレロ・アングリルと同じくらいか、それよりちょっと良い程度…といった感覚だろうか。
以上が初日の第一印象だ。特に驚くことは何もなかった。
そして、今日現在、私はこのフレームでトータル約250kmを走行した。
実はその中でちょっとした驚きと小さな印象の変化があったのだが、それは以下で詳しく述べる。
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★250km走行後のインプレッション
まずは小さな印象の変化から。
私の良く通るルートに、「世田谷B地区の裏通り」という道がある。小川沿いに走るこの道は状況にもよるがまぁまぁスピードが出る道でもある。なぜなら道幅が狭いこともあり、クルマをブロックしないためにも30km/h台中盤から後半を出した方がスムーズに走行できる場合が多いからだ。
だから30km/h台後半から40km/h前後にかけての加速を試す絶好の条件がここにはあるのだ。
私はここで、アングリルやトレック1200では経験したことのなかった小さな驚きを何度か経験した。
30km/h台後半からがんばって加速したときに、それまでの経験で培われた予想より、ほんのちょっとだけスピードメーターの示す数値が大きいのだ。
もちろん、その日によって風の強さなどの条件が違うので厳密な意味での正確な比較などできるはずはないが、何度も何度も通っているルートだから、その感覚がそう間違っているとも思えない。
プレシーボ効果もあるかもしれない。人間の感覚なんてかなりアバウトなものだからハイエンドフレームなら速いハズという思い込みもあるかもしれない。
だが、中高速域での加速がちょっとだけ良くなっている。といのはおそらく事実なのだろう…と私は思う。
フレームだけでなく、いやむしろホイールの効果が大きいのかもしれない。システムシックスにはスペシャライズドのRoval(ロバール)というホイールを履いているのだが、このホイール、空気抵抗を少なくするというのが売りなのでその部分の効果が出ているのかもしれない。
ちょっと珍しいスペシャライズドのRovalホイールを履くSystem Six。お星様型のハブが特徴だ。このホイール、前から見たときに左右方向へのスポークの出っ張りが極めて少なく、明らかに前面投影面積が少ない。どの程度の具体的効果につながるのかは不明だが、多少なりともホイールまわりの空気抵抗が減っていることはおそらく間違いない。
そして、これが我が家の最新・最強バイクの2つ目の印象となる。
「どうやら、中間加速はちょっと良くなってる感じがする!」
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★そして3つ目のちょっと驚いた違いとは…?
一番大きかったのは実はこのことだろう。今後、このことに関しては引き続き検証を続けていくつもりだが、一番の驚きとなったのはこのことだった。私はこれは実は予想していなかった。
私はシステムシックスが完成してから何日か後だろうか、約45kmほどのミニサイクリングへと出かけた。
45km/hという距離は決してロングライドではないが、サイクリング後の“心地よい疲れ”を感じるには絶好の距離だ。
ちょっと肌寒い気候の中、ダブルタップレバーの慣熟走行も兼ねた走行はまったくもってスムーズ。ときおりのシフトミスとちょっとしたギア系の不調(これに関しては後日レポート予定)以外には何の問題も起きず、非常に健康的なサイクリングを終えて無事帰宅した。
「ちょっとギア系の調整が必要だな…。だけどそれ以外は調子いいし、まぁ良い自転車だな…。」
そんな感じだ。何の問題もないし、また逆に言えばとりたててブログに書くような大きな感激もない。
私はその後、夕食の材料の買い出しのために、A子と近くのスーパーへと向かう。
レジで精算を終える。
食材やらなにやらでいっぱいになった袋をクルマへと積む。
そのとき、私はふとあることに気づく。
「あれ、そういえばさっき(ほんの1時間ほど前)、サイクリングに行ったんだよな…」
「その割には、身体がなんだかサイクリングに行ってない日の身体みたいだ。」
そう、私は身体の疲れが少ないことに、そのときはじめて気づいたのだ。
いや、もちろん、45km程度のサイクリングでは、自転車に乗り始めた頃とは違い、そう大げさに疲れるものではない。さきほど書いたように通常は“心地よい疲労感”程度の疲れでしかない。
私はロードバイクに乗るようになってもう3年以上経つ。月平均700kmくらいは乗っているから、だいたいどのくらいの距離を乗るとこのくらいの疲れがある…ような感覚は結構把握しているつもりだ。
その部分に違和感があるのだ。
本来40~50kmくらい乗るとこのくらいの疲れがあるはず…という経験から来る予想よりも、今日は明らかに疲れが少ない。
いや、もちろん乗り方やルート、スピードによっても相当に疲れ方は違うから、今日は疲れが少ない乗り方だったのかもしれない。
それにしても…それにしても…あまりに疲れてない!
いやいや、今日は特別体調が良いのかもしれない。絶好調の体調で自転車に乗れば多少の距離を乗ったくらいでは身体は疲れないものかもしれない…。
確信はない。
単なるその日の調子かもしれない。
単なる新車効果かもしれない。
でも、何かが今日に限って違うことも事実。
まだ断定するには早い。
これは徹底検証しなければいけない!
というわけで、ここに新たな課題が登場することとなる。
★ハイエンドフレーム性能に関する仮説
「同じ距離を走ってもハイエンドフレームは疲れにくい?」
さぁ、検証すべきテーマが生まれた!
私は早速このことの真偽を確かめるべく、とある実験をすることとした。
ハイエンドとエントリーという2台の自転車を使い、同じような条件で同じような距離を走り、その疲れ具合を測定する、という壮大な「疲れ度数」検証実験を行うのだ!そしてこの仮説を検証するのだ!
ハイエンドフレーム vs. エントリーフレーム 同距離・同難易度コースでの疲労度実験 実施!
この実験結果は次回に!
