日本を元気にするご当地アイドルの先駆者、みたいなテレビかウェブニュースの特集記事で大須が話題になっていた。
その頃は奥さんのホームシックと目の間の仕事で手一杯、アイドルなんて微塵も興味なくて、頭の片隅に「名古屋でもご当地アイドルをやる人がいるんだな。中村さんという人がやってるんだな。」という程度。以降はほとんど忘れていた。
東京でかなりの力不足を味わって戻された名古屋。たまたま行った春節祭で何気なくdelaを見たのをきっかけに、色々あって関心を持っていた「日本のアイドルをちゃんと見てみたい」という思いが弾けた。
関心を持てば色々なことが調べられる時代。メンバーのブログに留まらず、社長のブログも過去ログ遡って全部読んだ。「昔見たあの人が社長なのか」「芸能文化の地域主権」って凄いなと。
特に一度東京に出て、30半ばでそれなりの敗北感を持ち、望まない形で地元に帰ってきた人間にとって、それはとても力強く響いた。東京じゃなくたって良いんだ、と。このグループに夢を少しだけ託してみたい、自分自身もリベンジするつもりだが、一緒に戦ってみたいと。
単純でわかりやすい、だからこそ伝わる。
社長が辞めた今になって思う。delaに出会ったあの頃、delaに、中村さんのビジョンに、敗北から立ち直ろうとしている自身の姿を重ねていたのだと。
事実、大きな才能を発掘し、仕事を成し遂げていく。日本中の本屋にdelaメンバーの顔が並ぶ。少し溜飲を下げるような思いを味わえた。
名古屋のアイドルやぞ！と。東京なんかに負けんのやぞ！と。
名古屋から再び離れた今、それなりに仕事も順調で、東京にいた頃や、名古屋へ戻った直後の敗北感は無くなりつつあるが、それでも東京へのコンプレックスみたいなものは少しあるし、多分無くなることはないだろう。
だからこそ、中村さんがdelaで見せてくれていた、これから見られるかもしれないと期待していた夢が見られなくなるのは本当に残念でならない。
もし嵌められた、とすれば嵌めた首謀者は許せないし、自身が本当に過ちを犯したのだとすれば、ファンに対する大きな裏切り。
でももう無理に結論出さなくていい。
不法行為なら法が裁く。
とまぁここまで色々書いたけど、実は裏で院政を敷いていくのかもしれない。それならそれでいいと思う。雇われ社長を使ってビジョンを実現するならそれはそれであり。
ほとぼりが冷めた頃にまた新しい何かを作っても良いのかもしれない。それが魅力あるものならきっとファンは付く。
残されたメンバー、ここからdelaが元に戻れるかわからないし、そもそもコロナで状況も不透明。
社長が残した夢の続きを、delaメンバーとファンでどこまで叶えられるか。残り香はそれほど長くは続かない。魅力が無ければ人は離れる。
遠距離なので、今まで以上に身近で応援はできないだろう。それでも、社長が見せてくれていた夢の続きを叶えてくれることに少し期待して、応援を続けようと思う。