久しぶりの本業系の記事になりますが
スジ彫りノミの再研磨の依頼がありました
0.2ミリですが、先が5ミリほど折れてしまってます
再研磨前の写真を撮っておけば良かったのですが
彫金用の場合は刃先が少し欠けても刃先だけの再研磨で済みます
彫金は全刃を使う事があまりないために幅のサイズがそれほどシビアではなく
何度も研ぎ直ししていくうちに少し太くなっても、それは少し太いタガネとして使う場合が多いです
スジ彫りの場合は常に全刃で使いますし、サイズも正確に研ぐため
再研磨の場合は幅の調整にシビアになりますので、この分は少し再研磨工賃も高くなります
例えば製品の場合は0.2のつもりで研磨して、少し削り過ぎた場合は0.15にします
再研磨の場合は許されないので、その分慎重になるため、製品の研ぎよりも手間が掛かります
もっとも折れた場所によってはある程度は下削りの手間が省けますので
実質は同じくらいの手間になるかと思います
ちなみにオール超硬の利点は短くなっても何度も研ぎ直しが出来るという事です
彫金用のタガネの流用の場合では9センチ以下ですので、この場合ですとまだまだ使えるとは思いますが
短くなって持てなくなって長くする事が可能です
以下のグリップの改造例のように超硬を板材でサンドする手段がありますが
この改造例の応用で、真ん中の短くなった分の超硬に板材やプラ板を足してやればいい訳です
ただ、あまりにも短くなり過ぎますと、接着の必要性も出て来ると思いますが
再研磨に関してはかなり短くなっても可能です