何日間も、水しか飲まない生活ときくと、ふだん生理不順だったり婦人科系の不調を感じている女性の中には、そんなことしたら、生理の具合がおかしくなるんじゃないの?生理が止まってしまうとかになるんじゃないの?
って心配してくれることが、ときどきある。
食べないイコール栄養不足に陥るという認識も誰にでもあるだろうし、食べないで動くのは体に無理がかかっているはずだから、婦人科系の器官にももちろん悪影響があるだろう。と、考える人がいるのも、わかる。
心身にかかっているストレスを解き放つという目的の断食は、心身にストレスがかかって具合が悪くなって時に食べられなくなったり(食べてストレス解消する人も多いけど)、本当は食べたいのを我慢して飢えている状態とは全く違うのです。
断食に関して、確かに似ているような話だけど、やっぱり違うなぁと思うのが、赤ちゃんがなかなか出来ない人が断食すると妊娠しやすくなるっていう話。
食べない状態だと飢えている状態になり、生物として命の危機を本能的に感じるから、体が自分の子孫を残したいという動きになり、妊娠するとかなんとかって話。
断食って自分が意識している部分にももちろん反応するけど、無意識の部分への影響もとても大きい。
断食と妊娠というのを結び付けて考える人って言うのは、妊娠しにくくてずっと悩んでたり苦しんでたりするから、いろんな本やブログを読んであれこれ情報収集するんだと思うけど、ありていにいうと、断食は、生殖器官にだけ影響があるわけではなく、自分が全く意識もしていない心身の隅々にまでその効果は行き渡るのです。
二度、体調の不具合や不調を改善するのに断食治療入院をして、その入院の途中も前後も含めて、身近にそういった体験をした人を見たことはないのだけど、断食を含む自然療養の世界では、何年も勃起不全、つまり不能だった男性が復活したり、聞こえなくなってた耳がまた聴こえるようになったりっていう話はめずらしくないようだった。あくまでも、記録として残っていたり、又聞きのお話で、どこそこに住んでいるなんとかって名前の実在の人のことではないけれど。
トータルで2か月半入院していたインドの自然療養病院は、病院というよりは、地元の人も含めて患者のほとんどがインド人なんだが、彼らにとって、気楽なダイエットセンターというノリのカジュアルな施設。
と言って、非インド人の短期外国人旅行者をターゲットにした完全リゾート施設ではないので、そういう、外国の素敵なリゾートホテルってイメージで行くと、がっかりしてしまうが、普通に清潔できれいな建物で、ガイジン対象でないので宿泊代もかなり安い。
そんなんなので、ベッド数200ぐらいのうち、患者のほとんどがインド人で、非インド人は私だけ、という状態のこともよくあった。
インドの下層階級ではなく(人口の半分以上を占める)、上位2割ぐらいを占める上流・中流階級の内、中流階級の人たちが多く入院していたが、その層になると、大学を出た後は都会のエアコンガンガンのオフィスで働いているそこそこの若さの一人暮らし・もしくは夫婦、実家に帰ると食事をつくる人以外にも掃除する人もいてくれて、自分では料理もそうじもしたことないっていうレベルになるので、日本でいうところの、ふっくらを通り越しておデブ体型の人が多い。
だからこそ、ダイエットのつもりで入院するんだろうが、完全断食していたのは、私ぐらい。
体についているニクというか脂肪の量だけで見ると、他のインド人の誰よりも断食をする必要がない私なので、インド人からしょっちゅう、「なぜあなたは断食をしているのか?」ってよく訊かれた。
かなりふくよかで、脇腹やあごの下で妊娠しているんじゃないかというぐらいのサイズのインド人がほとんどなので、1ヶ月どころか半年ぐらい断食しても、体に蓄えたニクで生きていけるだろうと思われたが、彼らは断食はしなかった。
完全断食はものすごく体に良いと何かで読んだり人から聞いたりもするので、次回はぜひとも挑戦しようと思っている。っていうセリフはあちこちできいたけど、今から完全断食をすると言った人はいなかったし、しなかった。
食べないと深刻な病気になるかもしれないし、などと、今時、アフリカの難民キャンプの子供しかかからないような病名をあげる人もいた。彼女の体にまとわりついているそのニクが今より多くなる方が深刻な病気になる気がしたのは気のせいだろうか。
実際、家に帰れば、召使いがご飯を作るわけで、お寺なんかで無償で提供する水ばかりで野菜も油も入っていないサラサラカレーみたいな味のないご飯は食べたことがなく、毎回、ギトギトな油が混じっていて、塩・コショウはもちろんたくさんのスパイスで、濃い味の食事に慣れている、裕福な家庭のインド人が、完全断食をするっていうのは、環境的にも難しい。
なので、食堂や庭では、味の薄い美味しくない(私にとってはインドで一番おいしかったのがこの病院の食事だが)料理への不満が爆発していたし、食事が不味いしせっかくのダイエット入院なので通常食はやめにして、果物だけで3日も過ごしたわ~とか、私なんてフルーツジュースと野菜ジュースで今日で3日目なのよ~、栄養失調になったらどうしよう~などなど、なかなかに賑やか。
ジュースだけで3日目と言っても、初日お昼はちゃんと食べて夕方がジュース、2日目はジュースだけ、そして3日目の1回目の食事もジュースっていう程度で、ジュースだけで40時間近くたったというだけなんだけど、3日という言葉をきくと24時間×3で72時間も~?って思ってしまうから不思議。
水だけ摂取する完全断食の時は、いろんなトリートメントも受けてはいけないし、ヨガやマッサージ、お風呂も禁止、動きは、気分転換程度の散歩しか許可されないので、お部屋でひたすらゴロゴロしたり暑くない時間帯はお外でおしゃべりしたり。
だけど、ジュース摂取が許可されている人は、トリートメントも受けるし、ヨガもマッサージもトリートメントの中に含まれている。ついでに、ウォーキングとかランニングも。
院内の結構広い敷地内を歩いたり走ったりするんだけど、たいていは指定されている距離も歩かないでまったりと座り込んでおしゃべりしているパターン。歩くと暑いし~と言い訳しつつ。
だけど、たま~に、やる気になるインド人がいて、「あなたは断食の必要がないのにそんなに頑張っている、だから私も頑張ってみる、でも、水だけの生活はイヤだからジュース食にしてもらったの~、見ててね、今から走ってくるね~。」
などと言って、重い体で慣れないランニングをするから、走り始めてすぐに膝が痛くなったり、頑張って指示されている距離を走った後に、お腹が空いてしまったのか、禁止されているはずの、病院の外での買い食いに向かって一気に門の外に走って行き、クッキーやポテチの袋を何個か抱えて食べながら帰ってきたり。
いや~、インドはっていうか、インド人は本当に楽しいな~と思う瞬間でした。
と、まあ、そんな環境で、深刻な状態で断食に取り組んでいたのは私だけだったので、私以外に、断食でもって、それまでの体の不調が一気に改善した人間というのを目の前で見たのことがないのです。
そして、生理が止まってしまった人からしたら、なんだ、そんなぐらいのことか~と思われることなんだろうけど、私からしたら、ほぼ狂ったことのない生理の周期が狂い、体調不良に陥った不安感というのは今でも鮮明に覚えていまして、それが、断食入院で改善されたことが、とても嬉しかったのです。
2度目の入院の直前まで、人生で初めての婦人科系の不調におちいっていた。
きっかけは、私が、うまく人間関係をこなせなかったことなんだけど、あまりのしんどさに体に異変が起こってしまったようで。
それまで、月に1回という通常ペースできちんとやってきていた生理が、周期がおかしくなってきた。数か月後には月に2回やってきて、大変に忙しかった。生理が止まるよりはマシなのかもしれないけれど、長らく変わらなかったペースが乱れると体だけじゃなく気持ちの面でもしんどかった。
その環境を離れると、体調が戻るかと思いきや、その後も元に戻らない状態が続いてて、婦人科で診察してもらったけれど、予想通りの反応で、「人にもよりますが、早ければ今ぐらいの年から更年期が始まる人もいます。」というもの。
そういや、小さい頃から体のあちこちが痛くて、成長期には「成長痛です」と言われ、大人になってからは「体のサイズに比べて脚が長いのでバランスが悪いのです」とか「ストレスでしょうね」などと、当たってるのか当たってないのか分からないような答えしかもらえなかった病院通いの日々を思い出して、だからって別に失望するわけでもなく、断食病院へ二度目の入院を決意した。
前回の、1回目の断食入院とその後のトリートメントの効果を身をもって実感していた私なので、生理不順に断食を取り入れることになんのためらいもなかったし、むしろやっぱりこの状態にも断食が一番効くんだろうと確信していたから。
心身をリセットする、とか、リボーンするって言葉はあるが、そんな言葉を知らなくても、それを体感出来るのが完全断食。自然治癒力がどういうものかっていうのもね。
言葉を知ることと、それを体感することって全く別のことなので、言葉を知らなくても体が実感すればそれでよいのですが。
1回目の下痢・アレルギー治療の時と、2回目の生理不順治療は、トリートメントの内容が違っていた。施術を受けるトリートメントだけでなく、飲み物も食べ物も。完全断食が基本で、他のトリートメントは補助的なもの。
この時は5週間ほど入院してて、完全断食は2回、トータルで14日間。ジュース食やスープ食が14日間だったので、通常食は7日間。
トリートメントとして特徴的だったのは、下腹部をあたためる施術が多かったことかな。
そのうちの一つで、断食の次に効き目があったと思われるのが以前にも書いた冷水ヒップバスだけど、それ以外にも、ハリ治療もあった。
子宮や卵巣関係の不調なので下腹部にハリ!と思い混んでいた私は、初日はベッドに横になってすぐにがばっとシャツをまくり上げて医師にお腹を見せたが、お腹にさしてくれた時もあったけど、毎回いろいろと別の個所だった。
インドで真面目にヨガライフを送り始めてからは、その為だけにタイに住みたいと思ったぐらいマッサージを日々必要としていて、マッサージ師の恋人がほしいなどと思っていたことがウソのように、マッサージ不要の体になっていたので、マッサージと同じぐらい大好きだったハリも不要となっていたので、ハリ治療を受けるのは久しぶりだった。実は幼少の頃から体調不良だった私は、幼稚園児の頃からハリ治療を受けていて、ハリ慣れ(ツボ慣れ?)していて、ハリ大好き人間。
久しぶりのハリ生活だったけど、やっぱりハリは気持ち良かった。体調悪い時に、ツボにぴたっとハマるハリほど気持ちいいものはないね~。寒い季節にハリしてもらうと一気に体があったまっていくのが実感できて幸せこの上ない快感だけど、日中40度をこえる土地でハリをしてもらってもやっぱり気持ちいい。
1回目の入院の時はトリートメントは午前中と夕方だけだったのだけど、2回目の入院では午後もトリートメントがあって、結構忙しかった。冷水ヒップバスは朝に続き、午後も。ハリと器械を使ったフットマッサージ(日本の家庭用フットマッサージ器みたいなもん)や下半身に服がびちょびちょに濡れるほどの勢いで吹きかけてくれるホットスチームも午後。
もちろん、ヨガやマッサージも、他の施術も受けていたのだけど、そんなある日、なんというか、あくまでも自分の感覚ではあるけれど、生理の周期がおかしくなって以降、動きが鈍くなってかたまりがちだった下腹部の一部が、ヨガをしている時に、ぐらっと動いたというか揺れた。いや、割れた?うーん、違うな。音を立ててゆるんだ感じというか。
そして、その直後に生理が始まった。それも、ものすごい勢いで。
え~と、どうしたのかな~、水道の蛇口は最後まできちんと締めましょうねって言いたくなるぐらい、ものすごい勢いと量が3日間続いて、かなり大変だった。それまでの半年、周期が短くなってたから量が減ったというのは分かるけど、出てくるモノの色や粘度がそれまでと違ってたんだけど、この時は水のような勢いだった。
出る個所は違うけど、以前数年ごとにオシッコが止まっていたんだが、それがヨガで改善され始めた時も、温度の低い水がドバーーーーとものすごい勢いで出るってことを何度か繰り返したことなんかを思い出してた。
完全断食していても生理になると、好きなもの食べていいよ、というか、食べなさいって指示が出るんだけど、何日も水しか飲んでないと、急には食べられず、でも、あまりの勢いなので、ほうれん草ジュースとか人参ジュースやオレンジジュースなど絞りたてのジュースを1日6~7回飲んでた。栄養的には十分なのよね。
体を切り開いてみたわけではないので、本当のところはどうなのか分からないのだけど、婦人科系器官の不調が改善されると、お尻周りというか腰回りがとても軽く感じる。ついでに、頭も首回りまでもが軽くなる。
ジュースを飲み始めると栄養も体を巡るので体に力がみなぎってきて、生理中といえど体を動かしたくなるので、ゆるめのヨガや軽めのウォーキングエクササイズ。断食明けで身体が軽いからエクササイズも快適。
ふだんのヨガエクササイズも好きだけど、断食明けにするヨガが一番すきだな~。
この時の入院の治療とその後の体調の良さから、完全断食は当然として、体を温めるということがいかに体に良いかを体感できて、すごく貴重な経験になったな~。知識としてはあったけど、体を温めると体がどう変わるかっていうのを体感したのは初めてだったから。
最初の入院は下痢とアレルギーの治療だったので、そういう部分を意識したことなかったし。
何事も経験ですね(治ったから言えるセリフですが)。人生、無駄なし!