施設園芸・植物工場展にて | BIGYARD 奮闘日記

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静岡県磐田市にある農業生産法人 ビッグヤード株式会社のブログ

BIGYARD 奮闘日記-植物工場展こんにちは、営業部長です。

昨日から東京ビッグサイトで開催中の施設園芸・植物工場展に行ってきました。


そこに、大和ハウス工業がアグリキューブを出展していましたので、実際に内部を見学させていただきました。正直な感想としましては、たいしたことのない設備でしたね。自分たちで安価に作れそうです。


それはさておき、説明部員の方の話がひどくて、そちらのほうが印象に残りました。以前、発売時にリリースされた情報を元に僕の方でも試算してみましたが(こちら を参照ください)、それを確認したところ、まったく現実味のない話が出てきました。


まず、仮に栽培品目をリーフレタスとした場合の再生産コストですが、先方の説明では123円だそうです。1日30株収穫できる(理想値)という計算で、365日収穫・販売しての年間売上が1,346,850円となります。この時点で、もはや道楽品としか言えないのですが、そもそも再生産コストの算出方法に誤りがあるとしか思えません。


それは、彼らの説明によると、本体価格800万円(設置費は別途)を10年償却、年間電気代が35万円、パート1日1時間という前提条件。これにはとても無理がありますし、しかもこれらの数字から計算したとしても軽く123円をオーバーします。その他に消耗品や地代、販売までの物流費・広告費などのコストに加え、歩留を加味すると間違いなく123円の倍以上になると思います。


農業が儲かるなどと煽る事業者がとても多いのが残念でなりません。特に他産業からの参入組、プラント会社など、試算とその根拠の甘さに踊らされる(騙される)生産者が多く存在します。彼らの言う儲かる農業の視点は、生産者ではなく資材・プラント会社であることを指摘し、その警鐘としたいと思います。


ちなみに、この商品は発売以降いまだ1台も売れていないそうです。


営業部長@BIGYARD