がん宣告から今日までのまとめ(47)

『ステージⅣ告知から5年半。私の個人的がん治療感』

 

《早期発見、早期治療》

「がんは治る時代」と言われますが、治るか治らないかは癌種の悪性度もありますが、あくまでも「早期発見、早期治療が前提」だと思っています。

 

「腺様嚢胞癌」は現状では効く抗がん剤が無い、放射線も一時的に増殖を止める程度、その他の先進医療でも効果的な治療が見当たらない為、TEAM ACCのはまリーダーも私も苦悩の末に三大治療のひとつで唯一生き残る可能性のある外科手術を選びました。

 

「体にメスは入れたくない」と常々思っていた私ですが、がんが見つかった時には10㎝にまで成長しステージⅣ判定であったため唯一の生き延びる可能性を考えると手術しか選択肢が無かったのです。

 

今、健康体と思っている人でも決して他人事と思わないでください。がんの怖いところは、静かに進行し「なにか変?」と違和感を感じた時には進行していることが多いと言う事です。

 

私もそうでした。喉の違和感を感じていましたが「痛い!!」「苦しい!!」と言う事は有りませんでした。当時は私も会社勤務をしていましたし、毎年の定期健診も受けて「異状なし」でしたから、それを理由に休んで検査を受けに行こうなどとは思いもしませんでした。

 

人間、激痛とかあれば病院に駆け込みますが、違和感程度では病院に行かないですよね。そんな方多いんじゃあないですか?

 

そんなある日、シャワーを浴びている時に喉を押さえると「痛い!」と感じました。しかし、それでも「リンパ腺が腫れている?そのうち引くだろう。」くらいの感覚で過ごしていました。

 

そうこうしているうちに1年近くが経過していましたが激痛もないけど治る気配もありません。そのことを娘に話すと「何もないならそれでいいのだからとりあえず医者に行って」というので、重い腰をあげたのががん罹患発覚のきっかけでした。

 

今だから言えます。「違和感」を覚えたら、それが長引いているなら、迷わず病院に行ってください。何もなければそれでいいのですから。

 

早期発見なら治る可能性が高くなります。放置して、見てみぬふりしていたら進行して治療手段が減り打つ手がなくなります。

 

私ももっと早く病院で検査を受けていたら声を失う事もなかったかもしれません。

 

《再発・転移》

がんが厄介なのは、再発、転移が付きまとうからです。

がんが治るといのはリンパ節や粘膜深層部に達していない初期のがんがほとんどと思っていいでしょう。リンパ節や粘膜深層部に達しているとがん細胞がリンパ液に、血液に乗って全身に散らばります。

 

一般にがん治療が終わり5年間再発しなければ「完解」に至ったと言われます。が、しかし、再発しやすい乳がんなどでは10年と言われますし、腺様嚢胞癌のように何年経過しても再発、転移率が高いがんもあります。

 

私の主治医によれば、腺様嚢胞癌では5年生存率は高いが、5年から10年でぐんと低くなるそうです。現在、5年を経過したところ、この5年の間に2回肺転移していますし、これからが正念場ということでしょうか。

 

腺様嚢胞癌は、比較的進行が遅いとも言われていますが、この5年間に得た情報では、再発すると急に進行が早くなっている方が多いようです。

 

また、転移の場合、どこに転移するかが問題になると思います。腺様嚢胞癌では肺転移、脳転移、骨転移、神経転移が多いのですが、癌種にかかわらず膵臓、肝臓、腎臓など体の浄化に関わる重要臓器への転移が恐そうです。

 

はまさんも私も肺多発転移しましたが、はまさんは転移巣の数が多かったため手術による切除不能、サイバーナイフなどの放射線治療も不可ということで「無治療」を選ばれたとお聞きしています。

 

私は、転移が見つかった時、数が少なかったために、1回目の転移巣は開胸手術で、2度目の肺転移も見つかった時点で2個とサイバーナイフの限界個数3個を下回っていたために治療を受けることが出来ました。

「再発、転移も転移した臓器とともに早期発見につきる!!」ということになります。

 

この5年間にSNSや実生活で多くのがん患者仲間に出会いました。5年のうち3年は所謂、コロナ禍でしたが、知り合いでコロナでなくなった人は居ませんが、がんでは毎年5人前後が旅立っています。5年前には健常でありお見舞いに来てくださったり、励ましてくださった人たちが私を追い越して旅立った例も片手で足りません。彼らは、早期発見が出来なかったり、がんを発症した臓器、場所が悪かったのです。

 

自身、早期発見は出来ず唯一可能な治療である手術も出来るぎりぎりの状況でしたが、転移が早期発見だった為、1度目は肺の部分切除手術、2回目はサイバーナイフで治療が出来ました。現在、経過観察中!!

「私はついています!!」

 

告知時に「手術をしなければ余命3,4か月。5年後の生存率40%未満。」と言われながら5年の節目をクリアし、どうやら今年の夏で6年間を迎えることが出来そうです。

 

このようにがんは、早期発見。治療後の再発、転移においても早ければそれだけ治療の可能性、選択肢が増えるのです。

 

 

《抗がん剤治療》

抗がん剤については、がん種、罹患場所、進行度によって効く、効かない、また、人によって体質によって個人差があるようです。がん専門医の診察を受けて効果が見込めるがん、状況であればいいのですが、効いた例がない、少ない、わからない場合が問題です。私が罹患した腺様嚢胞癌は、残念ながらそれ専用の抗がん剤がなく肺がんなどの薬を試験的に投与するのですが、それで進行がが止まった、完解したという例を聞いたことがありません。それどころか副作用での脱毛、渋れ、嘔吐、血管の劣化、体力の消耗の話ばかり聞きます。よって、今後、そういう事態になった場合「無治療」を決めています。

 

 

【纏めると・・・】

◎がんは治る病気になったと言われるけどステージⅠ、Ⅱの「早期発見」が鍵!!

◎がんは、再発、転移が付きまとう。

◎再発、転移の治療も「早期発見」が鍵!!

◎がんの数が多いと、大きくなると治療の選択肢が減るし、遂には八方塞がりになる。

◎転移した臓器、場所で余命が大きく左右される。

◎抗がん剤が効く可能性があるならやるもよし、無いなら「無治療」も良し。

※医師も命に対する責任がありますから治療に関する提案はしてくれますが、最後に決断するのは命の持ち主である自分自身です。

 

医師は、外科医なら手術を、腫瘍内科医なら化学治療をと自分の専門分野の治療法を勧める傾向があります。専門分野以外は案外知らないこともありますので「セカンドオピニオン」を受けて、自分で納得したうえで治療を受けることが大切です。

 

そして、やりたいこと、楽しいことをやり、会いたい人に会い、なるべく自然な食品を食べて、運動習慣で体力、免疫力を強化する!!

八方塞がりに陥ったとしても、新しい治療法、治療薬の開発に対するアンテナは張っておき希望を捨てないことでしょう。

 

私自身、明日がどうなるかわかりませんが、公園で筋トレしながら我が人生に悔いを残さないように生き抜きマッスル!!

(※5年前の今日。亀田病院を退院して鴨川で療養中。コロナ前なのにマスク?術後、初めての花粉のシーズン対策でした。)

 

【今日のトレーニング】

◎スローブルガリアンスクワット 20回×5セット

◎ワンレッグカーフレイズ 120回