がん宣告から今日までのまとめ(44)

『高精度放射線治療サイバーナイフについて』

「サイバーナイフ」とは、肺に対して多方向から放射線を集めて、ピンポイントで腫瘍の場所だけに集中的に照射する定位放射線治療で、3個までの転移性肺腫瘍に施術可能。

 

●「転移性肺腫瘍」に対しては病理組織により約8割~9割程度で「局所制御」(病巣が縮小し、瘢痕(はんこん)を残してその後増大しない)が期待できる。

(※治療効果に関しては、手術の方がより効果が確実ではある。)

 

●放射線治療は局所療法であるため、将来的に他部位に複数の転移が出現した場合には、今回の治療の生命予後への寄与は乏しい。

 

《サイバーナイフでの1か所の治療の線量》

1回線量20Gy(グレイ)×3回=総線量60Gy

 

《事前入院3日間》カテーテルで金属マーカー留置

病巣が小さい場合、金属マーカー(金属のコイルで照射の的になる)と呼ばれる目印を鼠径部からのカテーテルで人工的に肺内に挿入して治療を行なう。

また、身体が動かないように固定する治具を作るため、3日程度の準備入院が必要となる。

 

※「鼠径部から肺の腫瘍まで血管にカテーテルを通して患部に金属マーカーを入れる」初めての体験なので多少の不安はあります。

 その後、10日~2週間の間に機械照射の綿密な実施計画を作ってからの本番となります。

 

《実際の照射》

※1コース、1日1回、約30分~40分、3日間連続実施。

※私の場合、2か所なので、2コース3日間×2=6日(約1週間)

 

※本番6日間は通院でもいいのですが、電車を乗り継いでの毎日の往復を考えると入院出来るなら入院も一案。

 

《合併症》

放射線肺炎(3~6か月後)

※肋骨に近い場合、肋骨、胸壁の骨折

 

《成果の確認》

手術のように切除するのではないので、焼かれた癌およびその周辺に起きる炎症はCTで写るのですが、「癌が死んでいれば小さくなるまたは大きくならない」と言う事のようです。また、放射線の影響で放射線肺炎は程度の差こそあれたいていの人に起こるそうです。ですから施術後定期的にCTを撮り経過を観察します。

 

《費用》これ大事!!

一連3回で73万円ですが、健康保険適応で高額療養費制度が適用されます。

 

現在、病院のベッドの空き待ちですが、7月初めに準備入院し、中旬から本番照射を希望しています。8月には元の「筋トレ生活」に戻せるでしょう!!

 

《治療後の感想》

低侵襲と言うだけあって、照射に関しては、全く痛みなどは有りませんし、ピンポイントで目的の転移巣に小さな線量の放射線を多方向から集中させるために目標以外の組織への影響が少なく、2017年の放射線治療の時のように皮膚が火傷して皮が捲れるようなこともありませんでした。ただ、照射中の40分前後は両手を万歳した形でじっとしていなければならないのと、大きく深呼吸をすると放射線がターゲットからずれるため呼吸に注意が必要です。事前に鼠径部からのカテーテルで肺への金属マーカー留置が行なわれますが意識がある状態なのでちょっと恥ずかしさを感じるかもしれません。

※通院治療が可能なのですが、自宅から病院までの距離があり、通院時間等を考慮して入院しての治療になりました。コロナ禍でもあり入院患者は病院から出入りすることができません。主治医に相談してリハビリを兼ねた筋トレを許可されたため退屈することなく体力維持も出来ました。

 

※2023年2月。治療より半年が経過しました。定期的にCTを撮りながら経過観察中ですが、照射された転移巣は空洞化し治療効果は出ているようです。放射線肺炎と思われる影が複数個所に出ていますが、新たな転移癌は認められていません。

このまま、おとなしくしてくれることを切に願います。

 

 

 

(※サイバーナイフ 神戸低侵襲がん医療センターHPよりお借りしました。)

「神戸低侵襲がん医療センター」

https://www.k-mcc.net/

 

 

【今日のトレーニング】

◎スローブルガリアンスクワット 20回×5セット

◎ワンレッグカーフレイズ 120回

※先日、公園筋トレの途中でインドまたはスリランカ?の方らしき兄ちゃんに声をかけられました。電気式人工喉頭で挨拶をすると「動画を撮ってもいいですか?」と言うので「悪いことに使わなければいいよ。」と。電気式人工喉頭で話す人が珍しかった???(笑)