がん宣告から今日までのまとめ(39)

『断端部への放射線治療』

 

一時退院中の気管孔狭窄から再びICUに舞い戻り、2度目のHCUを経て一般病棟に移りました。

その後、野守医師によるより太く柔らかい新しいチューブへの交換が行われました。京橋クリニックの時のようにチューブを気管孔の肉に縫い付けられるのかとビビりましたが、テープでの固定だったので一安心!しかし、そのわずか1時間後に咳きをしたとたんチューブが気管孔から飛び出しドクターにSOS !駆けつけてくれた叢医師に見事に縫い付けられてしまいました。麻酔をしてくれたけどイタイ!そして看護師さんによる抗生剤の注射、点滴!

血と痛みと注射、放射線が大嫌いな私にはストレスフルな1日でした。気管孔が心音に合わせてズキズキ疼きます。

 

(※鴨川の海を臨む亀田総合病院。最高のロケーションでした。)

 

並行して放射線治療の専門医からの治療法、合併症などの説明、放射線をあてるためのマスク作り、マーキングが行われました。

 

【2017年11月21日(火)】

《放射線治療開始》

先週からの嵐のような、ドラマのような1週間で疲労困憊、自宅で体力をつけるどころかスッカリ消耗してしまった中で放射線治療も始まりました。

初放射線の感想は。。。日焼けの後のように体が火照った感じでだるい。

 

乗りかけた船。もう、こうなればとことん現代医学と自分の生命力を信じて日々を生きるしかありません。

★放射線治療★


放射線治療の目的は腺様嚢胞癌の局所再発防止です。
放射線治療専門医の女性ドクターから「放射線治療についての説明と合併症などのリスク」について説明があり、納得がいけば合意のサインをします。
私の場合、照射部位が首、喉から胸にかけてのため、起こりうる主な合併症として、照射部位の皮膚炎(火傷です)、食道炎(これも食道の粘膜の火傷です)、放射線肺炎のリスクについて、照射部位から気管孔からの痰、血痰が増えること、また、合併症は治療終了後、半年から1年は起こる可能性があることなどの説明がありました。


軽いものから重いものまで、9割の患者に起こるという食道炎になって食事が喉を通らなくなると治療は中断されて先延ばしになるとのことでした。


放射線治療では、まず、CT撮影をしながら体にマーキング(緑色の線)がされ、顔と肩を固定するためのマスクが作られます。照射は、外科医と放射線専門医により患者の症状に応じた照射部位と照射回数が計画され、それに従って実施されるのです。


そして、いよいよ、照射の開始です。実際に治療として放射線が照射されるのは、2分程度ですが、正確な照射のための体の位置決めがあるので20分程度でしょうか。私の場合、治療回数は25回(約5週間)と決められました。

 

(照射部位)輪状軟骨~気管分岐部リンパ節領域+ブースト(腫瘍床)

(予防域)照射回数20回、1回照射線量 2グレイ、総照射線量 40グレイ

(ブースト)照射回数5回、1回照射線量 2グレイ、総照射線量 10グレイ

 

※ブースト照射・・・腫瘍の存在した部分の周囲のみに放射線を追加すること。

 

放射線治療自体は、痛くも痒くもないのですが、私の感想では、照射後、体が火照った感じ(私の場合、気管孔があるので気管孔からの呼気が熱く感じました)、気だるいといった感じでした。そして、2週目の終わり頃から、体調に変化が!!私がまず感じたのは、私の手術箇所である胸と首、喉の筋肉(大胸筋、胸鎖乳突筋など)の硬化と突っ張り感がさらに増してきたことです。筋肉の硬化については説明を受けた記憶がないので主治医野守医師に訊ねたところ、「放射線をあてると筋肉や筋が固くなります。首が上に上げられなくなる人もいます。放射線の影響と言うのは半年、1年くらい出ます。」との回答が。放射線の専門医H医師にも訊いてみましたが、「放射線治療による筋肉の硬化は個人差があるが起こる。一旦、硬化した筋肉は元に戻らないと思ったほうがいい。首が上がらないくらいカチカチになる人もいるが10人に1人くらい。筋肉の硬化は治療中だけでなく治療終了後半年、1年に渡って出るので、少しでも硬化を防ぐには、まめにストレッチするしかない。」とのことでした。

命にかかわることではないということなのかもしれませんが、元ビルダーのはしくれである私にとって筋肉は大事なもの。正直な感想を言えば、「もっと早く言ってよ!!」でした。
首から胸にかけての皮膚が赤くなってひりひりして来ました。診療科目に今日から皮膚科が追加されました。水や食べ物の飲み込みがやや不自然になっている気がします。治療半ばのプロセスとは言え、時間の経過とともに痛いところが増えています。放射線まだ3分の2残っているのに・・・。筋肉が石になってしまいそうです。しかし、放射線は途中でやめると効果がないって言うし、どうせ何時かは逝く命。命を預けた乗りかけた船。最後までやるしかないと思います。素人には予測出来ない様々な症状が次々と襲って来ます。正直、心折れまくりです。が、しかし、「命を取り、生まれ変わった体で奇跡を起こす。」と決意したことです。

 

(追記)

放射線治療も折り返し点を過ぎた頃、照射組織の硬化、血痰などの増加から主治医に「放射線治療を途中でやめたらどうなりますか?」と聞いてみました。主治医の答えは「止めてもいいですよ。でも、その結果がどうなるかはわかりますよね。」

目的が原発部位での再発の防止。もしやらなければ再発の確率が高まる。やんわりと釘を刺された感じです。今、止めても硬化部位が元に戻るわけではありません。食道炎にも負けません!食事も完食続けます!!腹をくくりました。

 

放射線治療後、丸5年が経過。幸いにも原発部位再発もなく過ごせています。恐い野守先生の言いつけ通り止めなくて正解でした。

 

【今日のトレーニング】

今日は立春。二十四節気で春の始まり、1年の始まりとされる日ですね。昨日までより暖かく感じた公園筋トレで免疫力アップです!!

◎チューブサイドレイズ 鎖骨が無いので控えていた肩トレですが、三角筋がげっそりしてきているので本日よりチューブアイソメトリックストレで始めました。

◎スローコンセントレーションカール 15㎏×6回~4回×5セット

◎ハンギングレッグレイズ 20回×5セット