がん宣告から今日までのまとめ(38)

『ギリギリの男』ドラマのような一時退院5日間

 

(2017年11月22日のブログより)

ご無沙汰です。生きています。

ブログを読んでくだる皆さんは、私が一時退院で再入院に向けて家庭で英気を養っていると思われているかもしれません。しかし、事実は・・・ブログ更新どころではなかったのです。この嵐のような、ドラマのような三途の川を3度見て、救急車に3度乗ってきた恐怖の10日間をザックリと振りかえってみたいと思います。

【2017年11月12日(日)待ちに待った一時退院の日】

◎午前6時、2ヶ月にわたる第一期入院最後の御来光を見る。「美しい!」

◎午前9時、退院にあたり気になることを担当医医師に確認。

「これで安心して帰れるぞ!」

●『首の付け根から胸の腫れとツッパリ感が今週は強い、加えて腕の痺れ、体のだるさ、腹の膨満感について。』

⇒手術による傷が癒える過程で筋肉、組織が硬くなってくるため。⇒対策としてはストレッチで筋肉をやわらかくする。「よし!これは得意分野!!!家に帰ったらストレッチしよう!!」

⇒腕の痺れは、硬くなった大胸筋が鎖骨下を走る神経を圧迫していることが原因と思われる。⇒対策としてストレッチ。

「よし!これも得意分野!!!家に帰ったらストレッチしよう!!」

※血液検査の結果、甲状腺ホルモンの不足ではない模様。カルシウムも足りている。

●『退院時の薬確認』

●『ネブライザー確認』

加湿が目的のため家庭用ネブライザー購入しました。

●術後よりもここ数日のほうが、リハビリでも疲れを感じ、以前は、歩くことは苦にならなかったが今は息が上がる。

⇒入院、手術から2ヶ月も経過すると、病院内では実生活と比べると運動量が少なく、筋肉がかなり落ちてくる。それを肺機能と心臓で補っているから。

⇒運動をして筋肉をつけるしかない。「よし!家に帰ったらトレしよう!!」

●気管孔の回復は順調と思う。「これで安心!!」

 

◎午前11時退院。妻と安房鴨川駅よりわかしお号で東京まで。その後、有楽町線で帰宅。

途中、わかしお号車中で2回痰取り作業実施。有楽町線では止む無く東池袋で途中下車して駅のホームで痰取り。「これから一生痰取りに振り回されるのでしょうか?ツライなあ。」

◎帰宅後、家庭用ネブライザーで加湿するも気管孔周辺に痰が付着して息苦しい。深夜まで痰と格闘して気管孔入り口付近を中心に掃除。自宅では環境が戻って眠れると思ったのは大きな間違いでした。

 

【2017年11月13日(月)(一時帰宅1日目)】

★救急搬送 (1回目)

◎朝から息苦しさがある。ドクターはこれ以上小さくはならないだろうと言った気管孔が1日で小さくなっている気がする。「やばいよ!」

◎帰宅後は、近所、駅前を散策して筋トレをして駅前のラーメンを食べに行く予定だったのだが、息苦しく断念。「明日からやろう!!」と意気込む。

◎夜、9時、シャワーを浴び、髪をすすいでいると気管孔に水が流れ込んだのか突然激しく咳き込み、慌てて風呂を出る。その後、呼吸が激しく苦しい状態が1時間近く続く。娘が帰宅。救急車を呼ぶ。そのまま、呼吸器内科のある埼玉病院へ。

(国立病院機構埼玉病院)H医師

・採血・・・問題無し。

・CT・・・問題無し。

亀田総合病院の画像と撮影画像を比較。⇒肺に空気が入らなくなると画像に白く映るが問題なし。

CK(筋肉に含まれる酵素)少し低いだけで問題無し。

Dダイマー(息苦しい時の可能性)、肺血栓・・・問題無し。

シャワーでの水・・・画像にも映ってないし、入ったとしても少量。

血中酸素 97%・・・酸素はいきわたっている。90%以上問題ない。

気管孔・・・亀田総合病院に相談してほしい。現時点で緊急の処置をする状況ではない。

深夜にタクシーで帰宅。

 

【2017年11月14日(火)(一時帰宅2日目)】

★三途の川を見た(Part 1)

◎この日も朝から起きると座っていても息苦しさがある。

◎予定では、買い物に出て、ラーメン銀次郎を食べる予定。トレーニングもストレッチ、バイク、ヒンズースクワットの予定だったが、その気にならず、家内と駅までの往復のみを試みる。それでも帰宅後、息があがりなかなか平常に戻らずしんどい。

◎夜、7時ごろ、突然、痰があがる感覚がきて、鏡の前に走る。痰で気管孔が詰まって息ができない。ピンセットで取ろうと試みるが、穴が完全に詰まって息が出来ない。必死で咳をして痰を出す。気管孔入り口で詰まっている痰を必死にピンセットで除去する。二度目に気管孔の穴より10mmを超える血の混じった大きな痰が飛び出した。死ぬかと思った。一時帰宅後も、一難去って、また一難だ。

 

【2017年11月15日(水)(一時帰宅3日目)】

◎昨夜、気管の奥に潜んでいたと思われる大きな痰の塊が出たので、まだ、何かが居る感じはあるものの、昨日までより空気の流れは良い感じ。昨日より良い1日であってほしいものだ。

◎朝起床後と昼前に加湿のためネブライザーを各20分。

午後より頻繁に痰が出だす。午後3時ごろ、買い物と運動を兼ねて家内と家を出るが、出かけてすぐに痰が出てきたため慌てて帰宅、痰を取る。

◎午後4時20分。気管孔の呼吸音がボーボーと大きくなり息苦しいが、目で確認できる範囲には痰は見えない。こういうのがやっかい!!出てくればいいのだが・・・。

※12日(日)の一時退院以来、痰が原因と思われるアクシデントが続き不安である。

※17日(金)午後の亀田京橋クリニックの野守医師、岸本医師による外来まで、大事が無ければいいのだが・・・。

午後5時30分

気管孔のボーボー感は治まらず、息苦しさが増したためネブライザー20分かける。痰の塊5mm程度が2個出るが、音は治まらず。奥にエイリアンが潜んでいる感じ。

午後6時55分

ボーボー音が5時30分のネブライザー以降も続いて、息苦しさを感じるため、再度、ネブライザーを試みるが、空気が胸に溜まるような息苦しさがあり3分で中止。

※ネブライザーが使えないとなると打つ手がないので、やばい!!

※万が一の場合に備え、念のため、家内に亀田総合病院 叢医師へTELしてもらう。

(緊急対応)地元病院の緊急外来で酸素確認、肺炎を起こしていないか確認、ネブライザーも病院仕様のものがある。

※結局、何が出来るか自身で考える。

⇒①深呼吸して安静にして様子をみる。

⇒②夕方のネブライザーから5時間経過しているので再度トライする。

②ネブライザーに深呼吸しながら20分再トライ。⇒痰はでて、やや改善するがボーボー音は収まらず。

 

【2017年11月16日(木)(一時帰宅4日目)】

★救急搬送(2回目)  ★三途の川を見た(Part2)

午前6時起床 体温36.8度

午前6時17分 ネブライザー(1回目)痰は出るが、ボーボー音はおさまらず。

食事中も息苦しくて食欲がない。

※今日は親友里君が来る日。体調の良い時間とかが読めないので、自宅まで来てもらうことに。

それに合わせネブライザーをかける。(午前9時55分) 

午前10時 ネブライザー(20分)

◎里さん、来る。(午前10時20分~午後2時)息苦しい中でも楽しいひと時を過ごす。

午後2時55分 ネブライザー(20分)・・・あまり痰は出ず、すっきりしない。

午後5時・・・気分転換に近所を歩く。

◎午後6時ごろ・・・帰宅後、2度目の救急搬送!!息苦しく体温を測ると37.4度の微熱(通常36度前後)。しばらく横になる。安静にするも呼吸が荒くなり息苦しい。15日(水)、鴨川の叢医師からいただいたアドバイスを思いだし、大事をとって救急車を呼ぶ。

午後7時

国立病院機構埼玉病院で検査(呼吸器内科 O医師)

・そけい部より動脈採血・・・特に動脈酸素もその他問題無し。

・胸部レントゲン・・・右肺上部に少し白い影が認められるが平常時との比較ができないが、特に緊急の問題無しと診断。

・レントゲン、動脈採血の結果をいただき午後11時帰宅。

◎帰宅後、2度目の三途の川を見る!!タクシーで帰宅後午後11時過ぎ、痰が上がってきたが、大きく気管孔で詰まった状態で息ができない。火曜日に引き続き必死で咳をして入り口で詰まる痰をピンセットを突っ込んで何とか除去する。

まだ、残っている感があり呼吸が苦しいので、ネブライザー10分間。再び痰をとる。呼吸は、だいぶましにはなったが、まだ奥には残っている感じ。痰を必死で出して、咳をたくさんしたため胸が痛い。

 

【2017年11月17日(金)(一時帰宅5日目)】

★救急搬送(3回目)・再入院

午前6時起床 体温36.6度

◎起床後、すぐにネブライザーをかけるも痰はほとんど出ず、息苦しさが続いている。午後2時より亀田京橋クリニックでの野守医師、岸本医師の外来のため京橋まで無事行けるかすら不安。胸も痛いし疲労困憊。

気管孔が小さくなっている気がする(小さい麺棒の頭くらい)

だから、奥の目で見えないところに潜んでいる痰が急に飛び出してきたとき入り口で詰まって窒息状態になる。

これでは、外出もできないし、自宅でいてもいつ来るかと不安です。

◎(午後2時)亀田京橋クリニックに野守医師、岸本医師の外来のため電車で何とかたどり着くもクリニックに着くや否や息苦しくなり野守、岸本両医師から緊急処置を受ける。気管孔の急激な狭窄で緊急事態だった!

麻酔もなく気管孔を物理的に広げチューブを挿入、気管孔周囲の皮膚を縫いチューブを縫い付ける荒療治に。たまらん痛み!! 処理中、目をつぶってこらえていたが医師の「チューブが入らない。」「指を突っ込め!」との鬼気迫った声が耳に残る。そして救急車で亀田総合病院鴨川に搬送されICUに。しばらく集中治療室で治療に。

岸本医師によれば『間にあって良かった。ギリギリでしたね。』『あなたは回復力が強くて急速に体が傷を治そうとするんだろうね。』とも。主治医野守医師は『なんでこんなに急速に小さくなったんだ。』と。

 

いやはや、住み慣れた家で英気を養うどころか5日間で3回も救急車でドライブすることになるとは!!

【2017年11月18日(土)】 ICUからHCUに移る。

 

【2017年11月19日(日)】 

一般病棟Kタワー717に移る。気管孔の孔については金曜に京橋クリニックで緊急挿入したチューブで様子を見て私の気管孔に合うチューブを試行錯誤して今後の対応をするようです。放射線は21日から並行して進めるようです。亀田総合病院の医師を信じて命を託すしかないですね。まだ、広げて縫った傷が疼きます。

 

【今日のトレーニング】

◎チューブプレスダウン 握りを3段階に変えての5ドロップセット

◎チューブオーバーヘッドトライセップス 同様のやり方で5セット

◎ハンギングレッグレイズ 20回×5セット